ゲーム事業についてはPS3の価格改定とPS2の売上減少が影響
2012年5月10日、ソニーグループの2012年3月期(2011年度)の決算短信(米国基準)が発表された。
売上高は、為替の悪影響や、東日本大震災およびタイの洪水の影響、先進国における市場環境の悪化などにより、前年度比9.6%減少の6兆4932億円。営業損益は、前年度の1998億円の利益に対し、673億円の損失となった。これは、上記の要因による売上高の減少や、持分法による投資損益の大幅な悪化などによるもの。
ゲーム事業が含まれる“コンスーマープロダクツ&サービス分野”の売上高は、前年度比18.5%減少の3兆1368億円。液晶テレビ、PC、デジタルカメラなどのデジタルイメージング製品と、ゲームの減収によるものとのことだ。ゲームの減収は、戦略的な価格改定によるプレイステーション3のハードウェア売上の減少や、プラットフォーム移行により売上が減少したプレイステーション2の影響によるものとしている。営業損益は、前年度の108億円の利益に対し、当年度は2298億円の損失となった。
2012年度の連結業績予想は、売上高及び営業収入は7兆4000億円、営業利益は1800億円の見込み。コンスーマープロダクツ&サービス分野は、液晶テレビについては収益構造の改善に向けたオペレーションを行うことから減収を見込むものの、東日本大震災やタイの洪水の悪影響からの回復が見込まれることにより、分野全体では前年度比大幅な増収を見込んでいるという。