ゲームソフト事業もオンライン・モバイル事業も好調!

 コーエーテクモホールディングスが、2012年3月期の連結業績を発表した。それによると、当期業績は、売上高355億25百万円(前年同期比10.7%増)、営業利益57億58百万円(同74.2%増)、経常利益74億72百万円(同56.1%増)、当期純利益46億40百万円(同69.3%増)と大幅な増収増益となった。

 セグメント別で見ると、ゲームソフト事業では、国内外で出荷累計63万本を達成した『NINJA GAIDEN3』(PS3、Xbox360用)を始め、国内においても『無双OROCHI 2』(PS3、Xbox360用)、『戦国無双3 Empires』(PS3用)、『Winning Post7 2012』(PS3、PSP、Win用)といった主力タイトルが順調に推移。また、PS Vita向けに『真・三國無双 NEXT』、『NINJA GAIDEN Σ PLUS』をリリースするなど、新型ハード対応を積極的に進めた。さらに、『真・三國無双6』(PS3用)を始めとした旧作のリピート出荷やダウンロードコンテンツ販売も好調。海外においても、『ガンダム無双3』(PS3、Xbox360用)や『Champion Jockey』(PS3、Xbox360、Wii用)などを欧米やアジア向けに発売し、中でも『真・三國無双 NEXT』はアジアで人気を集めたとしている。
 上記のように、主力ソフトやコラボレーションタイトルが堅調に推移したことから、売上高248億83百万円、営業利益47億97百万円と、大幅な増収増益を達成した。

 オンライン・モバイル事業では、まずソーシャルゲーム事業においては、主力タイトルの『100万人の信長の野望』、『100万人の三國志』に加え、新たに配信を開始した『100万人のWinning Post』が人気となり、全体を牽引。急速に普及の進むスマートフォンへ積極的に対応したほか、『のぶニャがの野望』を始めとしたPC向けタイトルについても、安定した売上を続けた。さらに、ゲームとソーシャルネットワーキングサービス(SNS)が融合した新しいタイプのコミュニティサイトとして“my GAMECITY”のサービスを開始。これらの結果、ソーシャルゲームの国内累計会員数は500万人を突破するなど好調を維持した。また海外では、英語圏にて『100万人のモンスターファーム』、中国にて『1億人の三國志』の正式サービスをスタートするなど、グローバル市場への展開も進めている。
 オンラインゲーム事業においては、『信長の野望 Online』を始め各タイトルとも順調に推移。また、『真・三國無双 Online ~龍神乱舞~』などのパッケージ販売も堅調で、業績に貢献したとしている。
 上記の結果、オンライン・モバイル事業は、売上高 56億35百万円、営業利益 10億34百万円となった。なお、同事業部門では、先行投資として、グローバル市場向け及びスマートフォン向けのソーシャルゲームの開発人員を増強していることが述べられている。

 なお決算短信内で言及されている次期の見通しによると、連結子会社となったガストについては、『アトリエ』シリーズに加え『シェルノサージュ』など有力IPをゲームソフト事業のみならず、オンライン・モバイル事業、メディア・ライツ事業等、グループ各事業で多方面に展開し事業機会を拡大するとしている。
 ゲームソフト事業では、ナンバリングタイトルのさらなる成長を目指すとともに、新ハードローンチに合わせた商品展開や新規コラボレーションを積極的に推進する方針が示されている。また、ダウンロードビジネスの強化や海外売上規模の拡大に向けた取り組みを強化するとともに、新規IPタイトルの発売などを通じ、収益力を高めるとしている。
 以上から、平成25年3月期の業績は売上高390億円(前年同期比9.8%増)、営業利益70億円(同21.6%増)、経常利益83億円(同11.1%増)、当期純利益50億円(同7.7%増)と増収増益の見込みとなっている。