抜き打ちテストもあり!? なゲーム業界講座

 2012年4月17日、毎年CESA(一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会)が開催している“学生・生徒向けゲーム業界学習講座”の2012年度版がスタートした。

 この学習講座は、修学旅行中の学生・生徒を対象に、2005年から行われているもの。本日2012年4月17日は、午前に盛岡市立下小路中学校の生徒、午後に福島市立北信中学校の生徒が講座に参加した。

修学旅行中の学生がゲーム業界について学ぶ! CESAの“学生・生徒向けゲーム業界学習講座”2012年度版がスタート_01
修学旅行中の学生がゲーム業界について学ぶ! CESAの“学生・生徒向けゲーム業界学習講座”2012年度版がスタート_02
▲教壇に立ったのは、CESA事務局の町谷太郎氏。2005年の講座立ち上げ時から講師を務めている。

 講座会場に到着した生徒たちを待っていたのは、なんとゲーム業界に関する小テスト。テスト問題は下記のとおり(なお、回答は記事の最後に掲載)。

修学旅行中の学生がゲーム業界について学ぶ! CESAの“学生・生徒向けゲーム業界学習講座”2012年度版がスタート_11

 皆さんが普段遊んでいる家庭用ゲームは、今や日本が世界に誇る一大産業として成長を遂げています。

 2010年1年間に日本のテレビゲーム関連企業から出荷された家庭用ゲーム機・ゲームソフト(パソコンや携帯電話、ゲームセンターのものは含みません)の出荷総額は約(1 170億円・1700億円・1兆7000億円・17兆)円に達しています。このうち、日本に出荷された金額は約(2  )円であり、海外向けは約(3  )円となっています。「日本向け」と「海外向け」を比較すると、圧倒的に(4 日本・海外)向けが多くなっています。

 また、これまで発売された家庭用ゲーム機のうち、世界で一番多く売れたゲーム機はテレビに接続するタイプのものでは(5  )で、全世界で(6  )台を出荷しています。

 一方携帯ゲーム機は(7  )がトップで、こちらは全世界で(8  )台を出荷しています。

 家庭用ゲームソフトの中で、日本で一番売れたゲームソフトは、(9 メーカー名)から発売された(10 機種名)のゲームソフト、(11 作品名)がトップ、約(12  )本の出荷を誇っております。(※ここでは『ポケットモンスター』シリーズは除きます)

 また世界で一番売れたゲームソフトは(13 メーカー名)から発売された(14 機種名)のゲームソフト、(15 作品名)がトップ、約(16 )本の出荷を誇っております。(※ここでは『ポケットモンスター』シリーズは除きます)

 日本のゲーム参加人口を図るために、毎年年末に「首都圏」「京阪神地域」「その他の地域」の3歳から79歳の人を対象に「現在ゲームをプレイしていますか?」というアンケートを実施しています。その結果、2010年は日本の3歳から79歳の人口に占める約(17  )%、約(18  )万人の人々が現在ゲームをプレイしていると推計されます。

 日本のコンテンツ産業全体では、それぞれの業態の「表現の自由」を守るために、各業態毎に自主規制が行われています。映画産業では(19  )、ビデオ産業では「映像倫理機構(映像倫)」、パソコン用ソフト産業では「コンピュータソフトウェア倫理機構(ソフ倫)」、ゲームセンター産業では「日本アミューズメントマシン工業協会(JAMMA)」、家庭用ゲームソフト産業は(20  )という団体が審査を行っています。家庭用ゲームソフトは(21 マーク表示名)とパッケージに表示されている商品は、18歳未満の方が購入することはできません。

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 テストの後は、CESAの目的や活動内容の説明を挟み、答え合わせ。数字が絡む問題は生徒たちにとってかなり難しかったようで、答えを言うよう指名されると、かなり悩み・戸惑いながら答えていた。また、日本でいちばん売れたソフトは『スーパーマリオブラザーズ』だと予想できたようだが、世界でいちばん売れたソフトについては見当がつかなかったようで、「マリオ?」、「バイオ?」などおのおのの予想を言い合っていた。さて正解は……記事の最後をご確認ください。

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▲記者は内心、自分が当てられないかとヒヤヒヤしていた。恥をかかずに済んでよかった。

 続いて、ゲームソフトができるまでの流れや、ゲーム会社にはどんな仕事があるか、といったゲーム業界の基礎知識が解説された。“クリエイター”とひと言で言っても、プロデューサー、ディレクターを始め、さまざまな職種がある。また、ゲームが企画されてからユーザーの手に届くまでには、長い時間と多くの過程が必要だ。生徒たちは町谷氏の講義を聞き、ときにはメモを取りながら、知識を深めていったようだ。

 2010年の日本ゲーム大賞の発表授賞式の映像を全員で視聴した後は、事前に生徒から寄せられていた質問に答えるコーナー。質問のひとつ、「ゲーム業界に入るために必要なものは?」という問いに対し、町谷氏は「どの会社でも必要とされるのはコミュニケーション能力」と答えた後、さらに、作曲家のすぎやまこういち氏による回答を述べた。それは、「何か得意なものを見つけなさい。一芸に秀でなさい」というもの。誰にも負けないものがひとつできると、それが自信につながるから、とのことだ。長年第一線で活躍しているすぎやま氏のこの言葉は、彼らにとっての道しるべとなるに違いない。

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 なお、“学生・生徒向けゲーム業界学習講座”の応募は、開催希望日より1ヶ月前から受け付けている。本講座に興味がある学校関係者の皆さん、まずはCESAに問い合わせてみては?

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▲生徒たちには「2011 CESAゲーム白書」がプレゼントされた。
▲講義の後は秋葉原に行くという生徒たち。ゲーム業界のいろんなことを学んできてください!

★テストの答え
1.1兆7000億
2.4000億
3.1兆3000億
4.海外
5.プレイステーション2
6.1億4980万
7.ニンテンドーDS
8.1億4459万
9.任天堂
10.ファミリーコンピュータ
11.スーパーマリオブラザーズ
12.681万
13.任天堂
14.Wii
15.Wii Sports
16.7566万
17.31.2
18.3432
19.映倫
20.CERO
21.Z