リアルすぎる戦場がスゲエ

 現地時間の2012年4月3日~4日、イタリアのローマにて、欧米メディア向けに行われたカプコンのプライベートイベント“CAPTIVATE 2012”。本記事では、同イベントで試遊バージョンが出展された『重鉄騎』(Xbox 360用ソフト、日本での発売は2012年6月21日予定、CEROレーティングはZ)の試遊バージョンのプレイリポートをお届けする。

 『重鉄騎』は、戦車に代わる主力兵器として登場した二足歩行の機体“鉄騎”を操り、戦場で戦い抜くアクションゲーム。Kinect(キネクト)専用タイトルで、コントローラとKinectを併用し、操縦を行うのだ。

 まずはチュートリアルをプレイ。4人ひと組で操縦する鉄騎。乗組員となるレイナーやパーカー、ナッチたちと挨拶をしたり、握手をすることで、少しずつ操作に慣れていくことができた。その後、いよいよ鉄騎に搭乗し、本格的な操作へと移行。『鉄騎』シリーズと言えば、たくさんのボタンを使用してのリアルな操作がウリだったが、本作でもそれは同じ。鉄騎の起動時にレバーを引く、ペリスコープを覗く、マップを見るといった操作を、実際にKinectを使って行うことになる。最初こそ操作に戸惑い、弾を徹甲弾から榴弾に変更しようとしてペリスコープを覗く、といった誤操作を行なってしまったが、慣れるとじつにスムーズに鉄騎をコントロールできた。コントローラを持ちながら腕を動かしてレバーを引き、弾を込め直して射撃する、といったことができるようになった。

『重鉄騎』プレイリポート【トレーラーあり】【CAPTIVATE 2012】_01

 チュートリアルを終え、ひと通りの操作を覚えた後、いざ実戦へ。今回のミッションでは、海岸に上陸する歩兵を護衛しつつ、敵の部隊を全滅させることが目的だ。さっそく勢い勇んで突撃してみるものの、敵の集中砲火を食らい、あっけなく撃墜……。鉄騎の位置づけはあくまでも戦車であって、1体で戦況を変えられるスーパーマシンではない。そのため、位置取りなどを考えて敵を倒しながら、慎重に進んでいく必要があるというわけだ。それを踏まえての2回目のプレイでは、遠目からチクチクと射撃する戦法に切り換える。しかし、やはり敵の銃弾を受けてしまい、ダメージを受けてしまった。さらに、敵の砲撃にビビッた通信兵のナッチが、鉄騎上部のハッチを開けて逃げ出すという事態が発生! ナッチの足を掴んで機体内に引きずり下ろしたものの、集中砲火に上半身を晒したナッチは、変わり果てた姿になっていた……。このときの驚きは筆舌にしがたく、周囲に人がいることなど忘れ、思わず大声で叫んでしまったほどである。これこそが本作の持つリアルさであり、銃で撃たれれば人は死ぬし、死んだ仲間は帰ってこないのだ。弾を篭める装填手が負傷すると装填速度が遅くなるなど、戦場を覆うリアルさは、とことんまで徹底されている。ちなみに、もし仲間が死んでしまった場合は、つぎの戦場に赴く前に、補充人員が用意されるとのこと。また、仲間がハッチから逃げ出そうとした場合も、早めに引きずり下ろせば救出することができるようだ。何度目かプレイした後で再び同じ状況に陥った際は、反省を活かして素早くナッチの足を引っ張り、ブン殴って正気に戻すことができた。ただ、ナッチから殴り返されてしまい……。こういった部分も非常にリアルに制作されているというわけだ。

『重鉄騎』プレイリポート【トレーラーあり】【CAPTIVATE 2012】_02
▲足をジタバタさせるナッチ。逃げんな!
『重鉄騎』プレイリポート【トレーラーあり】【CAPTIVATE 2012】_03
▲ナッチが死亡し、代わりの通信士が補充された。
『重鉄騎』プレイリポート【トレーラーあり】【CAPTIVATE 2012】_04
▲こちらは小隊員名簿。

 さて、話が逸れてしまったが、実戦の続きである。鉄騎は正面からの攻撃には非常に強く、横や後ろに回り込んで攻撃しないと、なかなかダメージを与えることができない。また、弾は徹甲弾と榴弾の2種類が用意されており、装甲の厚い敵を狙う場合は徹甲弾、広い範囲を攻撃したい場合は榴弾と、それぞれ使い分けてやる必要がある。状況に応じた戦法を取っていくことが、戦場で生き延びるためには不可欠だ。なお、突撃したがる筆者はこのミッションにかなり苦戦してしまったが、ひとつひとつ敵を確実に倒していった別のプレイヤーは、初見でクリアーしていた。戦場では、勇敢はときに蛮勇となる、ということだろう。

 続いては、オンラインでのCo-opプレイへ。Co-opプレイは、クリアー済みの特定ミッションで行うことができる。最大4人までの協力プレイが可能だが、今回はふたりでの挑戦となった。なお、Co-op時はステージの難度が上がる。人数による難度の差はないので、4人でプレイしたほうが楽にクリアーできるということだ。

 映像を観ていただくと、左側にプレイヤーのスコアが表示されていることがわかる。それに合わせてA~Dまでの評価が表示されるのだが、C以上になると、鉄騎のカスタムパーツがもらえるのだ。シングルプレイや少人数のプレイでC以上を取るのはなかなか難しいとのことなので、この場合も4人プレイのほうがいい、ということになる。なお、人数が4人に満たない場合は、コンピューターが参戦してくれる。

『重鉄騎』プレイリポート【トレーラーあり】【CAPTIVATE 2012】_05
▲砂漠用迷彩を獲得したところ。

 実際にプレイしてみると、シングルプレイに比べて敵の攻撃が激しい。お互いに状況を報告しながら戦うことが重要になりそうだ。ちなみにやられてしまった場合は、ゴーストとしてほかのプレイヤーの鉄騎の上に乗ることができる。視界が広く、鉄騎の中にいてはわからない情報がつかめるので、ほかのプレイヤーに情報を提供するように立ち回れば、戦いが有利に進められるだろう。

 なお、用意されたミッションについては北林達也プロデューサーいわく「具体的な数は明かせませんが、かなりあります」とのこと。戦史モノが好きなプレイヤーなら、間違いなくハマれる本作。やり込み要素も十分に取り入れているそうなので、ぜひ期待したいところだ。

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重鉄騎
メーカー カプコン
対応機種 X360Xbox 360
発売日 2012年6月21日発売予定
価格 7990円[税込]
ジャンル アクション / 戦場・ドラマ