男ならFPS偏差値は高くありたいもの
2012年3月30日、東京・表参道のスパイラルホールで、スクウェア・エニックスが発売しているミリタリーFPS(一人称視点シューティング)『コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア3 』の大会“CALL OF DUTY 東京6大学対抗戦”が行われた。
各大学内の予選を勝ち抜いた6チームと、一般からの選抜チーム、イベントに協力している宝島社のファッション雑誌「smart」からのチームを加えた合計8チームによるトーナメント形式で大会は行われ、使用プラットフォームはプレイステーション3。賞金総額は何と100万円で、優勝すればメンバー各自に10万円ということもあって、熱い戦いがくり広げられた。
司会を務めたのは、本作でソープ・マクタビッシュ役を演じている岡林史泰。おなじくアリョーナ役を演じた植田佳奈と、宣伝プロデューサーの井上和則氏が実況を務めた。
チームデスマッチで行われた第1回戦を終了し、残ったのは慶應大学代表“学問ノススヌ”、東京大学代表“Sky!=any1’s”、早稲田大学代表“チーム早稲田”、そしてジョーカー的存在のニコニコ動画で選出された一般選抜チーム。
準決勝はキル・コンファームドルールで、マップはINTERCHANGE。第一試合の一般選抜対慶應大学の試合では、両者とも互いに仲間をフォローし合い、仲間が倒れてドッグタグがポップアップすると、それを狙ってやってくる敵をきっちり倒していく(このルールでは、ドッグタグを取らないと得点にならないのだ)、緊迫した戦いが展開された。
中盤で慶應大学がリードを奪ったものの、タイムリミットが迫る中、今度は逆に一般選抜チームが驚異的な追い上げを見せる……が、最後は54対57と紙一重で慶應大学チームが逃げきった。
第二試合は東京大学対早稲田大学。序盤から早稲田大学が優勢に試合を進め、プレデターミサイルで4キルを取ったところでほぼ勝負あり。25対65でリミットに達した早稲田大学が「東大は頭良かっただけですね」とのナイスな捨て台詞とともに決勝進出し、決勝は見事FPS界の早慶戦へ。
互いのプライドが激突!
決勝は3ラウンド制で行われた。ラウンド1のルールはチームデスマッチで、マップはDOME、リミットは7500ポイント。開幕からフラッシュバンが飛び交う激しい展開で、実況用のカメラがまったく戦況を追い切れないほど。ジャベリンを効果的に使えたのが良かったのか、キルを順調に伸ばした慶應大学が7500対5700で勝利した。
しかし、早稲田大学も負けてはいられない。ラウンド2のルールはメンバー自ら“得意”と語ったドミネーション(マップはRESISTANCE、リミットは200)。序盤こそ慶應有利で進んだが、AとCを確保してから一気にポイントを伸ばす。慶應が巻き返しをはかり、Aサイトをめぐる攻防でやや盛り返すも、中盤に十分なリードを稼いでいた早稲田が、188対200で勝利し、宣言通りラウンド数をタイに戻した。
最終ラウンドはキル・コンファームドで、マップはUNDERGROUND。リミットは準決勝同様に65だ。勝利するのは、準決勝で強者揃いの一般選抜チームを僅差とはいえ破った慶應なのか、それともチームの連携力で東大に圧勝した早稲田なのか? 蓋を開けてみると、終始試合を優勢に進めたのは慶應。懸命に抵抗する早稲田を尻目にリミットの65ポイントに到達し、見事優勝を収めた。
ざぶとん/ぐるうら/ぺいや/ぺんぎん/マッチ/巨人小笠原
3位 東京大学 代表「Sky!=any1’s」
3位 ニコニコ動画代表 「一般選抜チーム」
表彰式で各チームの選手から、口々に「これでFPSがもっと広まれば」という思いのこもったコメントが出てきたのが印象的。オンラインFPSは運営主催の賞金大会がセットのようなものだが、家庭用ゲーム機では発売後の大会は有志によるもの以外はまだまだ少ない。井上氏いわく、こういった機会をいずれまた設けたいとのことで、Xbox 360版を含めた開催など、さまざまな可能性を期待したい(その時のお題がモダン・ウォーフェア3かどうかはわからないけど)。