世界からファンが集結
アイスランドの首都レイキャビクから、CCP Gamesのオフラインイベント"Fanfest"の模様をお届けする。開幕初日となる3月22日は、プレス向けの最初のイベントとして、CMO(チーフ・マーケティング・オフィサー。マーケティング最高責任者)のデビッド・リード氏によりプレスブリーフィングが行われた。
これは本番が始まる前に、CCPの現状を確認しておくという性格のもので、昨年の収益(6600万米ドル)や、各地のスタッフ数といったデータの披露からスタート。アイスランドの本拠地レイキャビクには263人、『DUST 514』を開発している上海に105人、バンパイアやウェアウルフなどが出てくる現代モノのオンラインRPG『World of Darkness』などを開発しているアトランタに99人、そしてイギリス・ニューカッスルに23人のスタッフがおり、合計490人のスタッフが全世界で働いているという。
今月、ネクソンとの提携により日本語でのサービスも開始する主力タイトル『EVE Online』(プラットフォームはPC)では、8年連続で登録ユーザーが増えていると解説。CCPが環境を用意し、すべてはプレイヤーが進行していくという最大の特徴“サンドボックス”などを、ロシア人プレイヤーとスカンジナビア系プレイヤーの抗争などの実例を交えつつ説明し、おさらいしていた。
そして、そのバックボーンであるCarbon Platformにも言及。63170人の同時接続を捌いたこともあるそうで、PCの『EVE Online』以外にも、たとえばプレイステーション3の『DUST 514』であったり、モバイルやソーシャルアプリからのデータアクセスも対応し、ひとつのゲーム世界に複数のチャンネルからアクセスできるという特徴も持っている。
『DUST 514』は、そのCCPのマルチプラットフォーム戦略を切り拓くタイトルで、アンリアルエンジンを採用した、『バトルフィールド』系の大規模なFPS(一人称視点シューティング)タイトル。家庭用ゲーム機ではまだまだ珍しいF2P(基本プレイ無料)モデルを採用しているという、ビジネスモデルの点でも注目されている。ここFanfestでプレイヤブルデモが初めて公開出展され、2012年中に正式サービスを予定している。
『DUST 514』と『EVE Online』の対照性はなかなか興味深いものがある。月額課金(EVE)と基本無料(DUST)、PC(EVE)とプレイステーション3(DUST)、サンドボックススタイルの独特なMMO(EVE)と大規模なマルチプレイFPS(DUST)。何から何まで違うのだ。共通点はどちらもハードコアで、かつ同じ世界に繋がっているということ。さて、実際『DUST 514』がどんなものかは、改めて別記事で基調講演とデモプレイの模様をお届けしよう。