アップデート情報や白熱の戦いも
2012年2月25日、東京都秋葉原のUDXアキバ・スクウェアで、ネクソンのオンラインアクションRPG『アラド戦記』のオフラインイベント“『アラド戦記』オフラインエキシビジョンマッチ”が行われた。
日韓の強豪プレイヤーによるエキシビションマッチのほか、アップデート情報の公開、出川哲朗らによるステージイベントなど、内容が盛りだくさんだった当日の模様をお伝えしよう。
オープニングはアップデート情報の公開から。ネクソン運用部 運用2チームの平野貴子氏と、本作を開発するネオプルのチーム長、ジョン・スンヨル氏が登壇し、直近のアップデート予定について語った。
まず発表されたのは、本作の高解像度化について。従来は640ピクセル×480ピクセルで動作していたが、800×600ピクセルをサポートするとのこと。本作は必ずしもグラフィック重視のゲームというわけではないが、視野が広がったことでプレイしやすくなるのではないだろうか。対人戦などにも少なからず影響を及ぼしそうだ。
続いては、クエストシステム周りの変更について。エピッククエストのクリア報酬として“クエストポイント(QP)”を追加する。QPは新たに登場する“クエスト商店”で、欲しい能力値を購入するのに使える。QPの初期化も可能で、初回は無料、以降GOLDを使って振り直しできる。また、同時に受けられるクエストが20に拡張されたほか、新規クエストシステムとして、捕獲、潜入クエストが追加されるとのこと。
そして、ショートカットキーの設定や、競売場も便利になる。どのキーに割り当てを行なっているかキーボードイメージを表示しながら設定を行えたり、競売場でお目当てのアバターを装備した姿やクリーチャーを購入前に確認可能に。検索機能の強化や、初心者のためのおすすめアイテムの提示なども実装される予定。
新たな装備システムとして、魔法で封印されたアイテムも登場する。ダンジョンで入手でき、封印解除を行うことで真価を発揮するのだが、結果はランダム。魔法封印再生機能もある。
そのほか、日本限定のシステムとして、初心者向けのスキルガイドや、好きな声を割り当てられるボイスシステムを実装予定であることも明かされた。
また、ティザームービーで、アップデート“革新”のあとに何らかの新システムが導入されることを触れていたのも気になるところだ。
新コンテンツとしては、新規エリア“スジュ”、プリーストの新規転職“アベンジャー”、新規キャラクターの男メイジ、『Fate/Zero』とのタイアップなども発表に。2012年はそのほかにも、キャラクター性能の上方修正や新モードのダンジョンなど、さまざまなアップデートを予定しているとのこと。
事前に募集した質問にジョン・スンヨル氏が答えるQ&Aセッションも行われた。会場が沸いたのは、誤BAN(不正プレイヤーと誤認識されてアカウント停止されてしまうこと)の割にBOTが減らないという問題について。
スンヨル氏は、無制限にアカウントが作れてしまうという日本の問題を原因とする。たとえば韓国などではアカウント作成に個人情報が紐付いているため、対処の規模も絞りやすいが、アカウントがどんどん取れてしまうからBOTの投入に追いつかないというのだ。日本のBOT数は本作をサービスする各国の中で「世界最高レベル」だという。登録レベルでの対策を続ける一方、誤BAN対策に、韓国で劇的な効果があったシステムを導入予定であることを明かした。
メインイベントのエキシビションマッチでは、日本代表として、はんにゃばる選手、Pa-in選手、長葱様選手、韓国代表として、ジャン・ジェウォン選手、イ・ジンソン選手、キム・ソンジュン選手が登場。ネオプルのイ・デヒョン氏と赤井沙希をくわえた8人でのトーナメントが行われた。
はんにゃばる選手、Pa-in選手、ジャン・ジェウォン選手、キム・ソンジュン選手が準決勝に進み、Pa-in対ジャン・ジェウォン、はんにゃばる対キム・ソンジュンという組み合わせになったのだが、日本の両選手ともあと一歩まで攻め込むシーンがあったものの、うまく逃げまわったり、コンボに持ち込ませないようスキルで妨害しておいたりと、決めさせてくれず。Pa-in選手が呆然としつつ発した「もともと持っている力の差を感じた」というコメントがすべてを集約していたように思える。優勝したのはジャン・ジェウォン選手。キム・ソンジュン選手の放つメカを丁寧に処理し、確実に追い詰めて無敗のまま勝利した。
ラストは、出川哲朗によるステージ「出川哲朗 本気の挑戦 出張版」。俺こそが日本最強と自負する出川は、ジャン・ジェウォン選手と戦う前に会場の3名のプレイヤーと対戦することに。しかし案の定と言うべきか、画面内に相手を捉えられないまま負け(罰ゲーム:センブリ茶)、片手のみの操作という縛りをつけて負け(罰ゲーム:ノニジュース)、最初30秒間攻撃禁止+“哲ちゃんチャンス”で赤井が対戦相手を10秒間目隠しというルールで負け(罰ゲーム:わさび寿司)、どんどんおいしい展開に。ジェウォン選手との戦いは、赤井が太ももをジャン・ジェウォン選手の横で見せる“沙希ちゃんチャンス”まで足して縛りてんこ盛りで行われたものの、結果は言うまでもないことに。熱々のおでんを食べさせられるという定番ムーブを披露し、会場を沸かせていた。