ニンテンドー3DSで2Dの『マリオ』の完全新作が登場

Wii Uの発売時期は2012年年末商戦期を予定――経営方針説明会で明らかに_01

 2012年1月27日に行われた任天堂の経営方針説明会で、新ハードWii Uの発売時期について、2012年年末商戦期を予定していることが明らかになった。岩田聡社長は発売時期について「ハード発売のタイミングにおいて、年末商戦を外さないのは定石ですが、同時に、しっかりとシステムを仕上げて、対応ソフトをそろえ、万全の体制で発売を迎えたいと思っています。言うまでもありませんが、これは、ニンテンドー3DSにおける苦い経験の反省を活かすということでもあります」と説明している。同説明会では、Wii Uの機能に関する新情報も発表。スクリーンを搭載したWii Uのコントローラに“NFC機能”を搭載することが決定した。

 NFCとは“Near Field Communication”の頭文字を取ったもので近距離無線通信を意味するが、岩田社長の説明によれば、ここで指すNFCとは「FeliCa規格や、MIFARE規格と互換性を持つ、非接触の近距離無線通信の規格」になるという。この機能を搭載することで、非接触の近距離無線通信によって、電子的にデータが読み書きできるカードやフィギュアの実現が可能となり「ゲームにおいて新しい遊びの拡張ができるようになりますし、システムの対応によって、小額課金の決済手段としても活用できるなど、いろいろな可能性が開ける」(岩田)とのことだ。また、ネットワーク機能についても新たな情報が明らかにされている。Wii Uではニンテンドーネットワークに対応した個人アカウントシステムを導入予定とのことで、「これにより、従来課題となっていた、1台のハードを複数の家族が共有する上での使い勝手が向上するほか、さまざまなサービスやコンテンツを連携できるシステムを実現」(同上)するそうだ。なお、Wii Uの最終形および詳細仕様は、6月にアメリカのロサンゼルスで開催されるE3での披露を予定している。

<ニンテンドー3DSで2Dの『マリオ』完全新作

 そのほかに岩田社長は、ニンテンドー3DSの最新ラインアップにも言及した。来期の主軸タイトルとして、ニンテンドー3DS向け横スクロールアクションの2Dの『スーパーマリオ』完全新作が発売予定であることを明かした。加えて、サードパーティーからも現時点で未発表の新作が数多く登場予定であると説明している。

<追加コンテンツ配信、将来的にはソフトのダウンロード販売も

 ネットワークサービスについても、新たな情報がいくつか明らかになった。まず、以前から報じられているニンテンドー3DS向けの追加コンテンツ販売(関連記事はこちら)について。任天堂の自社タイトルではニンテンドー3DS専用ダウンロードソフト『とびだすプリクラ☆キラデコレボリューション』(発売中)が初の対応ソフトとなり、近日中に有料での追加コンテンツ配信を開始予定とのこと。パッケージソフトでの最初の対応ソフトは、2012年2月16日にスクウェア・エニックスから発売予定の『シアトリズム ファイナルファンタジー』で、楽曲を追加コンテンツとして配信を予定。なお、追加コンテンツ配信対応については、岩田社長からつぎのような説明が加えられている。

「「ソーシャルゲームのような」という形容詞とともに報道されることが多いのですが、ソフトメーカーとしての任天堂は、どんなアイテムが出るかがわからず、いいアイテムが出るまで、何度もお金を支払って、それがいつの間にか巨額になっているというようなビジネスは志向しておりません。ソフトメーカーとしての私たち任天堂は、パッケージソフトは、それだけでもあくまで追加コンテンツなしで完結してご満足いただけるような形で販売されるのが前提であるべきだと考えており、追加コンテンツは、気に入ったソフトで、さらに突っ込んで長期間楽しんでいただくための仕組みとしてご提案した方が、みなさまにご安心いただけるのではないかと考えています」(岩田)

 また、今後はパッケージソフトのダウンロード販売も視野に入れていくとのこと。岩田社長の話によれば、ダウンロード販売はニンテンドー3DSの設計時から考慮されていたそうで、仕組みとしてはすでに用意が終わっておりWii Uでも実装予定だという。開始時期については「流通のみなさんとの関係に配慮する必要性や、お客様にどのような形で受け入れていただけるのか、そして、お客様がお持ちのSDカードの空き容量など、市場の環境も見極める必要がある」(同上)とのことで具体的な日程は未定となっている。