ニンテンドー3DSが好調も当期前半の不振が響く

 2012年1月26日、任天堂は平成24年(2012年)3月期第3四半期決算短信を発表。また、2011年10月27日に発表した業績予想を修正した。

 第3四半期累計(2011年4月~12月)では、ニンテンドー3DSは、2011年8月に国内外で実施した大幅な価格改定と、ホリデーシーズンでの有力タイトルの投入、さらにインターネットを通じて直接ユーザーに情報を届ける“Nintendo Direct”などの取り組みにより、ハードウェアの販売台数は1143万台となり、発売からの総累計数が1500万台を超えた。ソフトウェアについても、『スーパーマリオ 3Dランド』、『マリオカート7』など自社タイトルに加え、サードパーティーからもミリオンタイトルが出るなど、年末商戦で販売を伸ばし、発売からのハードウェア普及ペースはニンテンドーDS、Wiiを上回るまでに勢いを回復させることができたものの、当期前半の不振を挽回できず、ソフトウェアの販売本数は2804万本に留まった。ニンテンドーDSシリーズの販売数量は、ハードウェアが464万本、ソフトウェアが5120万本となった。
 Wiiでは、『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』がアメリカを中心に好評を博したが、販売数量はハードウェアが896万台、ソフトウェアが8906万本となった。

 上記の状況に加えて、ニンテンドー3DS本体や海外におけるWii本体の値下げと、これらによる流通在庫の保障や、為替相場が大きく円高に推移した影響等により、売上高は5561億円(うち、海外売上高4352億円、海外売上高比率78.3%)となり、営業利益は164億円の損失となった。また、おもとして外貨建資産の期末評価において円高による為替差損が537億円発生した結果、経常損失は660億円、四半期純損失は483億円となった。

 また、2012年3月期通気連結業績予想数値が以下のように修正されている。

○前回発表予想
売上高 7900億円
営業利益 10億円
経常損失 300億円
当期純損失 200億円

○今回修正予想
売上高 6600億円
営業損失 450億円
経常損失 950億円
当期純損失 650億円