話題のアーケードタイトルを梅原氏が語る!

 2012年1月11日に開催された”お取引先向け特別内覧会”にて発表となった、スクウェア・エニックスが手掛ける最新アーケードタイトル『ガンスリンガー ストラトス』。本作は、世界的なプロゲーマー、梅原大吾氏がオフィシャルサポーターとして参加することが発表され、ゲームユーザーのあいだでも話題となっている。ファミ通編集部では、この内覧会の終了後に短い時間ではあるが、梅原氏と話をするチャンスを得ることができた。この記事では、その会話をインタビュー形式で掲載していく。

「流行らない要素はない」。『ガンスリンガー ストラトス』オフィシャルサポーター、梅原大吾氏インタビュー_01
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オファーをいただけてうれしく思います

――内覧会に意外な人が出てきたな、というのが多くの人の感想だったと思うのですが。

「流行らない要素はない」。『ガンスリンガー ストラトス』オフィシャルサポーター、梅原大吾氏インタビュー_04

梅原大吾氏(以下、梅原) スクウェア・エニックスさん側から、このタイトルのオフィシャルサポーターになってほしいとお声掛けをいただきました。私はスクウェア・エニックスさんのゲームが好きで、スクウェア・エニックスさん自体も好きなゲームメーカーなので、こういったオファーをいただけて、うれしく思っています。

――すでに梅原さんは『ガンスリンガー ストラトス』をプレイされたようですが、ゲームの印象はいかがでしたか?

梅原 内覧会のときにも言ったのですが、筐体が大きく、ハデであることから、ゲームセンターでは絶対に無視できない(絶対に目に入ってくる)存在になるだろうと思っています。また、キャラクターのデザインであるとか、ガンアクションの要素であるとか、いろいろな魅力と入り口がありそうなゲームだなと。ゲーム好きな人でなくても、どこかしらフックする部分があるのではないでしょうか。

――実際にゲームをプレイして、おもしろかった点などがあれば教えてください。

梅原 こういうガンアクションになじみがないので、まだ「ここをこうしたほうがいい」という意見は出ませんね。ただ、ほかのゲームと比べていいなと思ったのは、“ゲームの展開が止まらない”ことですね。プレイ時間中は、ずっと何かをしている必要があります。そのテンポのよさがすばらしいゲームだなと思いました。コマンドなどを入手すると、画面と展開が止まるゲームは多々あると思うのですが、そういったゲームはプレイしていて気持ちよくないんですよね。

――いちゲーマーとしての感想は?

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梅原 私もそのひとりなのですが、ガンアクションは、操作が難しそうで、試しに1度遊んでみることすら怖いと思う人が多い、たいへん敷居の高いゲームだと思います。ですが、『ガンスリンガー ストラトス』は、かわいいキャラクターだったり、世界観だったり、敷居の高いイメージを払拭するための要素を、いくつも取り入れているなと。開発陣の、”まずは気軽に1回遊んでみてほしい”という想いが感じ取れます。格闘ゲームなどのコアゲームが置いてある場所とは異なる、たとえば、プライズゲームが置いてある場所などに設置してもいいかもしれないですね。流行らないということは、まずないでしょうね。

――ゲームセンターに新しい層を呼び込む一手になるかもしれませんね。

梅原 そうですね。このゲームの登場で、ゲームセンターが盛り上がってくれるとうれしいです。

賞金付き大会について、プロゲーマーとしての意見は?

――内覧会でも発表されていましたが、『ガンスリンガー ストラトス』は全国大会を賞金付きで行うようですが、プロゲーマーである梅原さんの視点から見て、こういった試みにはどういった意見をお持ちですか?

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梅原 プロゲーマーとしては、そういった取り組みが当たり前になってくれればうれしいとは思います。賞金付きの大会がどのように受け取られるのかはわかりませんが、私個人としても、新しいものや新しいチャレンジが好きなので、行く末に興味がありますね。いまは日本人にもプロゲーマーが増えてきていますから、こういった取り組みをしてくれるゲームメーカーが増えれば、プロゲーマーの数も増えていくでしょうね。ただ、賞金付きの大会が行われるからといって、そのゲームが必ず流行るわけではないと思います。ゲームがおもしろくないのに、賞金付き大会で誤魔化そうとしているのだったらダメですよね。ゲームが流行るか流行らないかというのは、やはりゲームのおもしろさ次第なので、ぜひおもしろいゲームになるようにがんばっていただきたいですね。まあ、それに自信があるからこその賞金付き全国大会なのだとは思いますけど。

――梅原さんは、対戦格闘ゲームをメインにプレイされていると思いますが、ジャンルの異なる『ガンスリンガー ストラトス』を遊んでみたいと思いますか?

梅原 思います。ひとりで遊ぶゲームは別ですが、対戦ゲームの場合、どれだけ人が集まるのかがおもしろさを決める要因だと思っています。ゲーム性ももちろん気に入っていますけど、『ガンスリンガー ストラトス』は必ず人が集まるゲームだと思っていますから、やらないわけにはいかないでしょうね。

――こういった大勢でプレイするタイプのゲームを遊ぶことはあるのでしょうか?

梅原 昔だったら、遊ばなかったと思います。人と協力して遊ぶゲームが大嫌いだったので(笑)。でも最近は、みんなで練習したりとか、協力して遊んだりというゲームも楽しめるようになってきたんですよね。もう少し若いころだったら、この手のゲームに興味なかったかも。4人でチームを組むというのは、責任が分散されるということなので、まだ下手な人でも、チームメンバー次第で勝てることがあるかもしれませんよね。だから、ちょっと遊んでみようかなと思わせてくれる点もいいなと思いますね。

――本日はありがとうございました。最後にメッセージをお願いいたします。

梅原 実際には”腕前”が残りますが、ゲームセンターのゲームは負けたら何も残らないという印象を持っている人が多いと思います。『ガンスリンガー ストラトス』は、武器の種類もたくさんあって、衣装なども変えていけて、腕前だけじゃなくてさまざまな要素が蓄積されていくので、家庭用ゲームを楽しめる人なら、同じように楽しめるんじゃないかと思います。マッチングは全国規模で行われるようなので、地方の人も都心部の人も、いっしょに楽しんでほしいです。

「流行らない要素はない」。『ガンスリンガー ストラトス』オフィシャルサポーター、梅原大吾氏インタビュー_03

 梅原氏も、流行るであろうと手応えを感じている『ガンスリンガー ストラトス』。稼動は2012年夏を予定しており、この夏のアーケード業界に一石を投じる存在になると予想される。アーケードゲームユーザーも家庭用ゲームユーザーも、今後の本作の動きに注目してほしい。