映画に近いアクションシューティングが誕生
ロックスター・ゲームスから2012年春に発売予定のプレイステーション3、Xbox 360用ソフト『マックス・ペイン3』。ロックスター・ゲームス作品の特徴でもある細部へのこだわりに加え、進化したユーフォーリア(Euphoria)物理エンジン、アニメーション、粒子エフェクト、AIを最大限に活用した本作のゲーム概要を紹介する。
■最先端シネマティック・シューティングの創造
『マックス・ペイン3』は、最新版のNatural Motion物理エンジンとさらなる進化を遂げたロックスター・ゲームス独自のRAGEゲームエンジンを利用することで、最新のテクノロジーによるシームレスで映画のようなアクションシーンを実現した。その結果、武器の種類がさらに豊富に、かつリアルになり、自動カバーシステムや、より高機能になったバレットタイムのシステムなど、プレイ内容が格段に向上している。そして、『マックス・ペイン3』でロックスター・ゲームスが目指したのは、技術的なデザイン革新を活かした没入感とストーリー性の高いアクション・シューティングだ。濃密かつシネマティックなクオリティーが、ゲームプレイとカットシーンに表れている。
■磨き込まれたタイトな照準コントロール
精密でレスポンスがよく、リアルさを極限まで追求したTPS(三人称視点シューティング)を生み出すため、本作の照準と射撃のシステムは細部に至って作り込まれ、FPS(一人称視点シューティング)の精密さと、TPSで味わえるキャラクターへの没入感を見事に融合。これにより、うつぶせ状態からでも360度の銃撃戦が可能となっている。
■バレットタイム(Bullet Time)
“バレットタイム”は、『マックス・ペイン』シリーズにおいて、戦略的かつ美しいゲームプレイのコアとなる欠かせない要素。 銃撃戦ではバレットタイムをうまく融合させるための激しさと、美しさが求められる。ゲームプレイは、バレットタイムを活かすための数々の手法を軸に構成されており、一発一発の銃弾はリアルタイムで物理的に演算されている。
また、バレットタイムは『マックス・ペイン』にとって重要なメカニズムのひとつでもある。マックスの挙動から敵のAI、武器のデザイン、音響、弾丸のモデリングに至るまで、ゲーム全体のデザインに影響を与えている。このゲームは文字どおりバレットタイムを中心に作られており、ひとつの機能がここまで徹底して組み込まれているゲームは他にはないだろう。実際、『マックス・ペイン1』に最大の影響を与えたのは、ノワール映画だけ
ではなくガンアクションがとても印象的で美しい香港のアクション映画であった。ロックスター・ゲームスとしても、シリーズの伝統は守っていきたいと考えている。
■シュートドッジ(Shoot Dodge)
バレットタイムの影響がいちばん大きかったのは、マックスの“シュートドッジ”だ。以前はシンプルなアニメーションであったが、今作ではマックスが周囲の環境に合わせて、スムーズでリアルに動くよう進化している。マックスはカバーまで走って飛び込み、壁や地面にぶつかる前に身構えたりする。基本的にはゲームに一層のリアリズムを与えるための機能であるが、時間の流れがスローになるとディテールのすべてが目立ってくる。『マックス・ペイン3』は、そういったディテールのひとつひとつを見落とすことなく制作されている。飛び交う銃弾、マックスが武器を拾いながら流れるように身体をひねる様子、シュートドッジなど、どのシーンも見ていて爽快で、自然かつ、ゲームやキャラクターと一体になった感覚が味わえる仕上がりとなっている。
■敵A.I.(Enemy A.I.)
『マックス・ペイン3』のバレットタイムには、いくつかの特徴がある。ひとつは戦略的なものだ。つまり、『マックス・ペイン』に出てくる敵は、リアルタイムで廊下を通ろうとしても黙って通してはくれない。バレットタイムがあれば、知能が高くて重武装した敵の集団にも接近できるし、正確で流れるような連続攻撃を加えることもできる。そして、敵のAIに使用されている技術は、そのキャラクターが訓練を受けていない街のチンピラか、貧民街のギャングか、特殊部隊かで、まったく別の行動を取らせることを可能にした。数千ものAI戦闘アニメーションが使われ、状況に応じ遮へい物に隠れたり怪我に苦しんだりして 同じ銃撃戦の繰り返しだと感じさせない。攻撃が命中した敵は、武器の威力や角度により反応し アニメーションポーズや 周囲の状況に応じたリアクションを行うだろう。『マックス・ペイン3』はこれらの最新技術をすべて詰め込み、驚くほど細部まで描かれた美しい背景の中で、スタイリッシュかつ精密な銃撃戦を実現している。シリーズ独自のノワール感溢れるストーリーと融合した、濃密かつシネマティックなノンストップアクションに期待せよ!
■フルオート・バレットタイム
“フルオート・バレットタイム”と呼ばれる映画的な演出も、『マックス・ペイン3』で改良されたバレットタイムの一例だ。シネマティックな瞬間を創り出すため、自動的にバレットタイムが発動する箇所はゲーム内に多数用意されている。こうした場面は単純なクイックタイムイベントではなく、プレイヤーはキャラクターとしてのマックスを好きなように操作でき、照準を使って敵の一体一体を正確に狙うことができる。また、シーンの切り替えは一切途切れることなく、シームレスで行われる。
■『マックス・ペイン』の原点を忠実に再構築
『マックス・ペイン3』では、シリーズ初となる、カバーシステムを搭載。もちろん、プレイヤー次第で、これまで通りの移動しながらの射撃も可能だ。
■ロックスター・ゲームスならではの細部への拘り
細部への拘りは、ゲームのあらゆる面において現れている。ガラスを撃てば粉々に割れるなど、画面内のほとんどのものを銃撃で破壊することが可能だ。戦いが長引くにつれてマックスの顔や衣服には汗が滲み出し、敵を傷つければ服に血が染みていく。さらに、武器そのものも細部まで精巧に作り込まれている。銃を撃った後に撃鉄が戻る様や、スライドの動き、弾倉から弾き出される薬きょうなど、細部に至って妥協なく描写されており、ゲームの世界にこの上ない臨場感を与えている。
■緊迫したシネマティック・アクション
『マックス・ぺイン3』では、グラフィックや物理エンジンが可能な限りの進化を遂げたことにより、美しく、かつディティールに溢れた環境で、スタイリッシュなガンアクションがくり広げられる。そこにロックスター・ゲームスならではのストーリー性が組み合わさることで、史上最高のシネマティック・アクション体験が味わえるのだ。