30歳男性が温かい気持ちになる

 2011年12月17日のプレイステーション Vita発売に合わせてスタートした本日記も10回目を迎えました。じつにおめでたいことですが、だからと言ってとくにお祝いなどすることもなく、今日もふつうに日記をお届けします。

 前回の日記の最後で、我ながらわざとらしすぎるフリで『みんなといっしょ』について触れました。しかし、「フレンド100人目指すゾイッ!」なんて言ってはみたものの、正直な話「フレンドを増やすことが目的のゲームってどうなのよ?」という考えがなきにしもあらずだったんです。そんなわけで、PS Storeからソフト(価格は無料です)をダウンロードしたものの遊ぶことはなく、しばらくは『真・三國無双NEXT』の体験版に夢中でした。それにしても『真・三國無双NEXT』は携帯機の『無双』シリーズでは間違いなく最高傑作ですね。タッチを始めとしたPS Vitaならではの操作も、楽しい遊びとしてしっかりゲームに落とし込まれている。いいかげん製品版を買おうと思いますが、今月は友人の出産祝いという予定外の出費があったので、もう少し体験版でがんばろうと思います。

【PS Vitaプレイ日記/第10回】やめられないとまらない『みんなといっしょ』_03

 話がいきなりそれましたが、『みんなといっしょ』の話です。ダウンロードしてから数日後、「そろそろ日記を書かねば」と思い週刊ファミ通の校了作業の合間に初めてみたのですが……これがひとことで言えば“やめられないとまらない”、かっぱえびせんのようにすてきなサムシングだったんですよ。

 『みんなといっしょ』は、入力したプロフィール情報をもとにしたフレンド候補たちと名刺を交換して、相手が承諾してくれれば晴れて正式なフレンドになれるというマッチングアプリケーション。プレイヤーにはそれぞれ自分のお庭が用意されており、そこでフレンドにおしごとを依頼して施設を拡充させるという楽しみかたも用意されています。また、おしごとなどから得られる“MP(みんいつポイント)”を使って、名刺のデザインやアバターの衣装なども変更が可能。と、ゲーム内容はこんな感じで「壮大なストーリーが!」とか「圧倒的なアクション演出が!」なんてものは一切ありません。『どこでもいっしょ』シリーズらしいゆるい雰囲気に、ぼんやりと向き合うゲームとなっております。

【PS Vitaプレイ日記/第10回】やめられないとまらない『みんなといっしょ』_04
【PS Vitaプレイ日記/第10回】やめられないとまらない『みんなといっしょ』_05
▲いろいろなプロフィールを決めます。

 我ながら説明が下手で、文章だけ見るととても退屈そうなゲームに思えてきましたので、ここは少しテンションアゲアゲで、独断と偏見による本作のイチオシポイントを3つくらい紹介させていただきます。

【PS Vitaプレイ日記/第10回】やめられないとまらない『みんなといっしょ』_09
▲まったりとしています。

 
■施設の拡充が意外と奥深い!
何かが充実するというのは、誰でもうれしいものです。ゲーム説明でも軽く触れましたが、『みんなといっしょ』ではお庭を、フレンドにおしごとを依頼して拡充することができます。たとえば、最初に用意されているお庭“トロの家”では花壇、ガーデニング、家庭菜園、畑と4つの施設が存在。しかし、フレンドなら誰でもおしごとできるわけではありません。自身も含め『みんなといっしょ』のユーザーは“肉体派”、“頭脳派”、“芸術派”といったプロフィールを持っており、特定のプロフィールの人しかできない仕事もあるのです。ちなみに僕は現在、肉体派のフレンドが不足しており、家庭菜園のおしごとがなかなか進みません。求む、肉体派。

【PS Vitaプレイ日記/第10回】やめられないとまらない『みんなといっしょ』_01
【PS Vitaプレイ日記/第10回】やめられないとまらない『みんなといっしょ』_07

 
■名刺交換が1日10枚までというのが絶妙!
上で説明した通り、施設の拡充にはフレンドの充実が欠かせません。フレンド増加の第1歩となるのが名刺交換ですが、名刺は1日10枚までしか配ることができません。しかも、フレンドになってくれるかどうかは、受け取った人次第。じつに悩ましいではありませんか。実際にプレイしてみて思ったのは、キャラクターのレベルが高い人ほどフレンドになってくれる傾向が多いように感じました。『みんなといっしょ』では特定の行動を行うたびに経験値が得られて、それが一定値になるとレベルアップするシステムです。つまりレベルが高い人はそれだけアクティブなユーザーというわけで、フレンド申請にも積極的……と、当たりまえの推理をしてみました。求む、アクティブな肉体派。

【PS Vitaプレイ日記/第10回】やめられないとまらない『みんなといっしょ』_02
【PS Vitaプレイ日記/第10回】やめられないとまらない『みんなといっしょ』_06
【PS Vitaプレイ日記/第10回】やめられないとまらない『みんなといっしょ』_08

 
■30歳男性の心を癒す、温かい空間
『みんなといっしょ』でやることは、以上のふたつがほとんどを占めています。名刺を交換したあと「果たしてフレンドになってもらえるか」とドキドキしながら、フレンドのおしごとが終わるのをのんびり待つ……といった具合で、基本的には待ちの姿勢。しかしなんでしょうか、自分でもうまく表現できないのですが、その待っている状態がなんとも言えず楽しいんです。仕事の合間なんかにチラチラと確認して、ガッカリしたりホッコリしたりしてしまうほど。あと言い忘れましたが、おしごとは相手から依頼されることもあります。依頼されたときは“ハッスル”して仕事時間を短縮してあげることもできますが、基本的には事後報告で、おしごと終了後には報酬としてMPがもらえます。また、フレンドがTwitterでつぶやいた、名刺を変えた、服を変えたときなどは“なでなで”もしてあげられる。なんと温かい世界でしょうか。30歳にもなって彼女も金もない男性(僕のことです)の心象風景は基本的に荒野みたいな状態なのですが、『みんなといっしょ』の世界にいるあいだだけは牧草地くらいになっている気がします。最近どうも心が荒んでいる、またはフレンドがもっと欲しいという、そこの肉体派なアナタ! ぜひフレンドになってください。ちなみに、現時点僕のフレンドは6人。100人は遠い。今日も名刺を配りまくります。

【PS Vitaプレイ日記/第10回】やめられないとまらない『みんなといっしょ』_10
▲新たなお庭を買ったときにうれしさときたら。