開発スタッフ一問一答

 2012年1月14日、バンダイナムコゲームス本社にてプレイステーション3・Xbox 360用ソフト『ソウルキャリバーV』(2012年2月2日発売予定)のメディア向け先行体験会が開催された。体験会では、プロデューサーの夛湖氏を始めとした開発スタッフへのインタビューが一問一答形式で行われたので、その内容をお届けする。

『ソウルキャリバーV』のメディア向け先行体験会が開催―――開発スタッフインタビュー_01

Q、ダウンロードコンテンツの配信予定はありますか?

A、まだ内容をお知らせすることはできません。ただ、ファンの方々のためにもダウンロードコンテンツは配信するべきだと考えています。内容に関しては今後の発表をお待ちください。

Q、キャラクター選択画面に空欄がありますが、誰が登場するのでしょうか?

A、ストーリー的に重要な役割を持っていたり、ゲーム内でキャラが立っているようなキャラクターが登場します。こちらも今後の発表をお待ちください。

Q、本作の世界設定が前作の17年後になった理由は?

A、時代設定を変更したのは、新しい『ソウルキャリバー』を作りたいという気持ちがあったからです。本作は『ソウルキャリバー』新章として開発に取り組み、新システムを盛り込みました。そのため、『IV』までのシリーズとゲーム性が変わったので、区切りとして時代設定も変えました。17年という歳月については、『V』に参戦するキャラクターなどとの兼ね合いによるものです。

Q、一時保存できるリプレイの数は?

A、マイバトルとプレイヤーバトルという項目に、それぞれ16ずつ保存できます。

Q、グローバルコロッセオで行われる大会とは具体的にどのようなものですか?

A、グローバルコロッセオでは、コミニケーションを楽しんでいただきたいので、いつも集まっているような人たちで遊んでもらいたいと考えています。そのため、ガチな大会というよりはフランクなものを想定しています。具体的には、一定期間でのロビー内の勝利数を競うものになっています。

Q、ゲージを溜めると発動できるようになる大技“クリティカルエッジ”が新システムとして搭載されていますが、導入に際して苦労した点はありますか?

A、クリティカルエッジを発動するためのゲージを新しく1本増やしたことで、難しくなってしまったのではないか? という部分で不安もありました。ただ、本作のコンセプトとして“わかりやすくする”というものがあったので、“ゲージを使えば必ず強い技が出せる”というわかりやすさを優先していまの形にしました。ただ、うまい人だけがゲージを溜められるということにならないように気をつけました。

Q、初心者のために調整した点はありますか?

A、『ソウルキャリバー』シリーズの対戦は自由度が高いと言われてきましたが、それは逆に言うと目標がはっきりしていないということになると感じていました。目標がはっきりしていないと初心者は何をしていいかわからないと思うので、本作ではそこをはっきりさせようと思いました。たとえば、コンボのダメージ効率をよくすることで「このコンボを3回決めれば勝てる」という気持ちを持ってもらえるようになるのではないかと。ほかには負けそうになると“クリティカルゲージ”が溜まるなど、初心者が一方的にやられてしまわないような調整もしてあります。

Q、他ゲームとのコラボキャラクターや新キャラクターを追加した際に苦労した点は?

A、コラボキャラについては、ひとり用のゲームと対戦用のゲームで、同じような動きをさせなければならないところが難しかったですね。対戦ゲームの場合は自分だけではなく、対戦相手のことも考えないといけないので、その調整がたいへんでした。あとは、コラボキャラを使いたい人は、『ソウルキャリバー』を遊びたいというよりは、コラボキャラで楽しみたいという人だと思うので、初心者が扱いやすいように調整しました。

Q、オンライン環境の開発で苦労したところは?

A、全部ですというぐらいたいへんでしたが、グローバルコロッセオは、どう遊べばいいのかが伝わりにくいところに苦労しました。あとは、たくさん盛り込んだオンライン機能をどうやって“『ソウルキャリバーV』を遊ぶ”といったことにつなげるか、という点にも苦労しました。

Q、続編についての構想はありますか?

A、『VI』、『VII』くらいまではひとつのシリーズとして続けたいと思っていますが、『V』次第かなと(笑)。

Q、世界最大の格闘ゲーム大会EVOの正式種目として選ばれた率直な感想をお聞かせください

A、非情に光栄です。それに、ほかのゲームを遊んでいる人たちに見てもらえるチャンスだと思っています。そこで『ソウルキャリバー』のおもしろさが多くの人に伝わってくれるとうれしいですね。

Q、グローバルコロッセオで行われる大会に特別称号などの賞品は用意されていますか?

A、フランクな大会を目指しているので、賞品を用意する予定はありません。

Q、プロ契約など、公認プレイヤーを作ることは考えていますか?

A、我々は特定のプレイヤーに肩入れする形は取りたくないですね。重要なのは『ソウルキャリバー』そのものがトーナメントで通用するタイトルに持っていくことだと考えています。逆に、そういったプロ選手たちが参加するようなトーナメントには協力していきたいと考えています。

Q、ソウルリンクは3人まで登録できるそうですが、それ以上の人数を登録したい場合は上書きするしかないのですか?

A、はい。ソウルリンクはトップ画面につねに表示されるということを重要視したので、登録は3人までです。ベストフレンド、ベストライバルを選んで登録してもらいたいですね。

Q、オンラインモードのランクの上限はありますか?

A、ランクマッチで上下する“オンラインランク”はA~Eの5段階、さらにA1、A2などそれぞれに5段階あるので、全部で25段階用意してあります。

Q、対戦ゲームとして開発するうえで注意したところは?

A、バトル部分については、対戦において何をすべきかという目的をはっきりさせることを重視しました。また、対戦ゲームはバトルシステムのバランスも重要ですが、オンライン上のシステムも大切だと考えています。『ソウルキャリバー』は、対戦だけではなく、世界観を楽しむ人やクリエイションを楽しむ人など、さまざまなタイプの人がいると思います。そういういろいろなタイプのプレイヤーたちが対戦を主軸としてコミュニケーションを取れる場所になればと思い、グローバルコロッセオを用意しました。もちろん、コミュニケーションの場をゲーム内ではなく、ウェブサイトなどに移すこともできますが、それでは少し遠いものになってしまうと考え、本作ではゲーム内のコミュニケーション機能を強化しました。

Q、公式全国大会は開催されるのでしょうか?

A、トーナメントに力を入れていきたいとは考えていますが、まだ確実なプランをお話できる状況ではありません。ただ、意気込みとしてはやっていくべきだろうと考えています。

Q、本作の注目ポイントは?

A、世界設定を変えただとか、オンライン機能を充実させたなど多々ありますが、すべての要素にウリをつけたつもりです。だから、注目ポイントはその人が遊びたい要素すべてだと思います。

Q、オススメのキャラクターは?

A、扱いやすいパトロクロスや攻撃力の高いナイトメアあたりですね。といっても全体的にダメージを高く設定しているので、どのキャラクターを選んでもハズレということはないと思います。

『ソウルキャリバーV』のメディア向け先行体験会が開催―――開発スタッフインタビュー_02

Q、お正月の広告が胸元を強調したものでしたが?

A、我々は『ソウルキャリバー』をより多くの人に認知してもらう手段として、胸元アップの広告をうたせていただきました。なんらかの話題になりそうなキャッチーなことは、今後も続けていただきたいと考えています。

Q、ソウルリンクの簡単な活用法を教えてください

A、いちばん簡単な活用方法は、友だちを登録してもらってゲームのやり込みを競うことだと思います。あとは、プレイスタイルによって活用法が変わるのではないでしょうか? 対戦で強くなりたい人であれば、ランキングトップの人を登録するのがオススメです。登録するとその人のリプレイをダウンロードできるようになるので、トップランカーの試合の研究に役立つはずです。また、クリエイションが好きな人であれば、プレイヤーカードのデザインがおもしろい人をグローバルコロッセオで見つけて登録するといいと思います。その人のリプレイを見れば、クリエイションで作成したキャラクターが見られるでしょうし。