今井、バンドメンバー、スタッフ、観客が生む感動のライブ
『シュタインズ・ゲート』の牧瀬紅莉栖役、『アイドルマスター』の如月千早役などを務める声優の今井麻美。2011年12月25日に、自身のアーティスト活動としてのライブツアー“Aroma of happiness”の3公演目となるライブを、東京・渋谷のSHIBUYA-AXで行った。12月25日のクリスマスにライブを行うのは、2010年に続いて2年目。ときおりクリスマスソングを交えながら、笑顔いっぱいで歌うライブは、最後に大きな感動を生む、ファンにはたまらないクリスマスプレゼントのようなライブとなっていた。今回は、このライブで歌われた各曲のリポートを、豊富な写真を交えてお届けする。
【ほか2公演のライブツアー記事はこちら】
※今井麻美ライブツアー“Aroma of happiness”を笑顔でスタート！
※今井麻美ライブツアー“Aroma of happiness”京都でも笑顔満開
01. DEPARTURE
会場が暗転し、つぎつぎと＋A（今井麻美のライブに登場するバックバンド）メンバーが登場すると、ライブへの期待感からか、観客の歓声が漏れ始める。そして、流れ始めるイントロ。クリスマスらしく、ベルの音色が混じった曲から、CDで聴きなじみのある『DEPARTURE』のイントロへ。このツアーで初めて、『Aroma of happiness』ではない、『DEPARTURE』からライブはスタートした。歌声とともにステージセンターの階段から今井が登場すると、幻想的に光っていた観客の青いサイリュームはさらに数を増し、青い光で会場を染め上げる。静かに、でも会場中に響き渡る声で歌い始めた今井の衣装は、赤いタータンチェックと白いドレスを合わせたクリスマスらしいもの。頭には黒く小さいシルクハットを載せている。今井の衣装も目を惹くが、それ以上に驚くのはふたりのダンサーの存在。今井を基点に左右で対照的に踊るダンスは、サビに合わせてより激しくなり、間奏では今井を交えた3人が一体となる振り付けに。今井のソロアーティスト活動として初めてとなるダンサーを交えたライブに魅了されるなか、そのまま休むことなく2曲目へ。
02. Kissing a Dream
2曲目は疾走感溢れる『Kissing a Dream』。曲が流れ出すと、新たにふたりのダンサーが登場。今井を交えた5人の揃った振り付けで、歌とダンスが絡み合うステージを作り出す。ベースによる重低音が響くなか、サビでは今井とダンサーが左右に大きく手を振ると、観客も一斉に左右に手を振り始め、会場全体が左右に揺れ動く青いサイリュームの光とともに一体化していく。
MC
2曲終えて、最初のMCへ。今回のツアーでは、各会場ごとにテーマがあり、東京公演のテーマは「セカンドアルバムの『Aroma of happiness』の収録曲を中心にお届けするライブ」（今井）、さらに「今回はダンサーを呼んで、いままでにないことにチャレンジしていきます！」（今井）とも語っていた。当日は、関東地方の一部で雪が降っていたこともあり、「今日はホワイトクリスマスになったそうで」（今井）と触れたうえで、「やっぱり、私持ってるわ（笑）」（今井）とご満悦。つぎの曲へ行く前には、観客全員に、つぎに何の曲をやるか“つぎの曲はなんでしょうクイズ”を出題するも、会場中のあちこちから一斉に叫ばれる曲名に「うん。やっぱりわかんないや（笑）」（今井）と話し、笑いを誘っていた。
03. 想いの羽根 ～Angelic White～
ゆったりと始まる『想いの羽根 ～Angelic White～』のイントロに合わせて、白と青のサイリュームが揺らめく。今井は、伸びやかな声を会場中に響かせ、曲に合わせた踊りを披露。ここではダンサーの姿はなく、間奏では今井がゆったりと曲のリズムに乗りながらくるくると舞っていた。
MC
『想いの羽根 ～Angelic White～』について、今井は「この曲を歌うと、自分が天使になれる気がする。……気がするだけですけど（笑）」と語ると、「ミンゴス、マジ天使！」という観客の声が。これに照れつつも、続いて今回のツアーグッズとして販売されていた、完全受注生産の“＋Aリング&プレートネックレス”の話題に。このリングにはシリアルナンバーが振られているとのことだが、今井は「私は1番じゃないんです。じつは＋Aのメンバーがみんな持っていまして。えーと、誰が何番なんだっけ？ 濱田さーん！」と、ここでプロデューサーの濱田智之氏が登場し、助け舟をする。濱田氏が持っているのは、シリアルナンバー“0”。これは試作品のためとのこと。その後、番号を呼びかけて、メンバーが手を挙げて行くという流れに。1番が“みゃーみゃー ”こと、バンドリーダーであり、ベーシストの宮下智氏。2番がギターの“カズー”こと、山口和也氏。3番がドラムの“げんちゃん”こと白川玄大氏。4番がギターの“てんちゃん”こと、中村天佑氏。そして、「5番は誰だっけ？ ……あ、私か！（笑）」ということで、今井。6番がマニピュレーターの“きっしー”こと、岸本泰明氏。7番が、今回のツアーから＋Aに加わったキーボードの“たまちゃん”こと、花岡環氏。8番がサックスの“ファイアーさん”こと、渡辺ファイアー氏、最後に9番がバイオリンの“キシリン”こと、岸 倫仔氏。以上のナンバー紹介を経て、前3曲に続いて濱田プロデューサーが作曲した楽曲の披露に。なお、濱田プロデューサーもギターを持って演奏に参加していく。
04. 海と空と君と
濱田プロデューサーを交えた1曲目は、東日本大震災の発生直前に作られ、意味合いが大きく変わったという『海と空と君と』。沖縄の波音、三線などの音色を加え、切ないメロディーに仕上げられた同曲に、サックス、バイオリンなどのライブならではの演奏が加わり、より豊かな曲になっていく。今井は、ときに階段に座り、ときにステージ上を歩いたりしながら、のびのびと歌っていった。
05. 花の咲く場所
赤のサイリュームで鮮烈に染まる会場の中に、今井は衣装の上着を脱いで登場。同曲のPVを想起させる白い逆光のライトを浴びながら、センターの階段に上って、歌っていく。サビでは、観客の声援に応えるかのように、今井も迫力ある歌声で熱唱。
MC
今回のツアー恒例の衣装チェンジ用の映像コーナー。今井が衣装を着替える時間を作るため、事前に撮影した映像を流すというコーナーだが、着替えに行く前に今井は「今回はひどいです！ 各方面に謝っておこう（笑）」と言い残して去っていく。映像の今井は、2010年のクリスマスライブ時の衣装で登場。「毎回、このお着替えタイムで何をするか迷うんですけど、トナカイさんを呼んでみましょう」（今井）と取り出したのは、犬のぬいぐるみ。その名も“ゆみ（犬）”。声優仲間の原 由実からもらったぬいぐるみで、電源を入れると前進するもの。なかなか入らない“ゆみ（犬）”の電源に悪戦苦闘しつつ、“ゆみ（犬）”にくくりつけたプレゼントを紐解くと、今回のツアーグッズとして加わったオレンジ色のサイリュームが出てくる。そんなサイリュームをいじって話しているあいだに、鏡台の上に置いておいた、“ゆみ（犬）”が落下する場面も！ ここで今井が映像の尺を振り返ると4分半、しかし「着替えに欲しい時間は？」（今井）、「6分！」（衣装の園山織衣氏）。ということで、急遽映像を延長し『Aroma of happiness』の振り付けを教えることに。ダンスの振り付けを説明するなか、最後に手でハートを作る場面に来ると、「私のライブでハート（を作って）きゅんきゅんをお願いするなんて！（笑）」と、今井が大興奮。その振り付け説明を終えると、映像も締めに。映像の中の今井が、衣装を着替えたであろう、現実の今井を呼び込み、つぎの曲へと移っていく。
06. フレーム越しの恋
衣装を変え、青いドレスをまとって登場した今井。ハイテンポの明るい『フレーム越しの恋』では、ステージを左右の端まで使い、観客とのコール＆レスポンスを楽しみながら、笑顔いっぱいで歌っていく。元気いっぱいの今井に対し、会場はピンクのサイリューム一色で華を添える。
07. 夢のMAHOROBA
『フレーム越しの恋』から一転して、しっとりした楽曲。情緒たっぷりに歌い上げる今井の横には、ひとりのダンサーが登場する。付かず離れず、曲に合わせて踊るダンサーと、ダンサーへ向き合うようにしながら歌う今井の動き・距離感によって、物語性を感じさせる楽曲に生まれ変わる。
08. サ・ヨ・ナ・ラ
重厚なバラード楽曲。今井が思い入れたっぷりに、じっくりと響き渡る楽器の音色と呼応するように歌っていく。間奏で階段の上にしゃがんだりと、まるでセリフを歌に変えた舞台を観ているかのような演出も観られた。
MC
「『サ・ヨ・ナ・ラ』は、今回のアルバムの新曲のひとつ。2011年は世界的にも私的にも激動の年で、その中で演じることになった『シュタインズ・ゲート』の牧瀬紅莉栖を演じるにあたっての心情を歌詞に込めた曲でもありました」（今井）と、『サ・ヨ・ナ・ラ』の楽曲について説明を行う。また、2年目となるクリスマスでのライブについても言及。「クリスマスにライブをさせてもらうのは2年連続。最初は、“なんでクリスマスに！”と思ったりしましたが（笑）、こうやってみんなと集える日なんだなって、ここ2年で思えるようになりました。ここに集まってもらっている人には、プレゼントとしてクリスマスの曲をお届けします！ 去年はメドレー形式でしたが、今回は私が好きな曲を2曲厳選してお届けします」（今井）。
09. きよしこの夜
クリスマスライブならではの、クリスマス楽曲コーナー。1曲目は、＋A用にアレンジされた豪華な『きよしこの夜』。ゆったりした曲調に、観客は赤、白、緑のクリスマスらしいサイリュームを合わせて振っていく。日本語、英語の両方の歌詞を織り混ぜて歌う今井は、最後に歌いながら舞台袖へ消えるが、＋Aが曲を弾き続け、そのままつぎの曲へ。
10. 赤鼻のトナカイ
舞台袖から戻ってきた今井は、ドレスを脱いだラフな格好で登場。ジャズアレンジされた『赤鼻のトナカイ 』を、ときおりぐっと溜めるようにしながらセクシーに歌っていく。また、歌に交えて、「ツノのあるトナカイはみんなメスなんだって？」といったトーク（編集部注：のちにこのトーク内容が間違っていることが発覚……。詳しくは、Webラジオ“今井麻美のSinge Song Gamer”第143回にて！）を行い、間奏では「ミンゴスからのプレゼントをします！ プレゼントはエアーです。みんなキャッチしてね！」とプレゼントを投げる振りをすると、会場中の人々がそれに答えてエアージャンピングキャッチを行っていた。
MC
クリスマスソングにちなみ、MCもクリスマスの話題に。「じつは、12月25日にSHIBUYA-AXでライブをすると、ケーキがもらえるんですって！ さっきSHIBUYA-AXのスタッフさんが、ホールケーキを持ってきてくれたんだけど、“今井麻美さんへ”って書いてあった！」（今井）とクリスマスライブならではの秘話を披露。続いて、再び大きな衣装替えを行うために、今井のライブで恒例となりつつある、＋AメンバーのBand Instrumentalに。今井が、みゃーみゃーの横にある不思議な楽器に話題を振ると、「これはテルミンゴスです！（笑）」と、みゃーみゃー。直接触れることなく、手を近づけたり離したりして演奏するテルミン改め、“テルミンゴス”を使ったインスト曲へと移っていく。
11. Band Instrumental（『ルパン三世のテーマ』）
毎回、曲が変わるBand Instrumental。東京で披露されたのは『ルパン三世のテーマ』。みゃーみゃーのベースを弾きながらのテルミン奏法や、ファイアーさんのソプラノサックス＆てんちゃんのエレキギターが奏でるメロディーに、観客も大興奮！ 各自のソロパートでは、キーボードを持ち上げながら弾くたまちゃんや、スティックを回しながらドラムを叩くげんちゃんの姿が観られたりと、今井が歌っているときとは異なる盛り上がりを見せる。その盛り上がりは、曲の終わりにファイアーさんやたまちゃんコールが起こるほどだった。
12. 雪原のカルマ ～Snow Storm～
横浜公演でも着た全身オレンジ色の衣装で登場した今井。Band Instrumentalに負けない勢いあるステージを披露していくと、白いフードで顔をすっぽりと隠したふたりのダンサーも現れ、三位一体のステージで魅せる。
MC
「タイー！ タイー！ そうです。横浜でも着たタイミンゴスです（オレンジの衣装から連想される“タイ”のイメージ）。横浜のときはズボンだったんですが、この東京のために、スカートにしてみました！」（今井）と、衣装についての解説からスタート。続いて、今井とメンバーとの掛け合いが楽しいバンドメンバー紹介へ。「ミンゴスだよー！」でおなじみのきっしーのサンプリングボイスは、今回は「ウィーアー＋A！」というもの。それに対して、カズーは銃の音を入れたギターシンセを披露する。ファイアーさんがサックスの和音や、サックスのマウスピースを咥えながら しゃべったりと漫談のような紹介をしていると、カズーがギターシンセの銃でファイアーさんを射撃。松田優作ばりにファイアーさんが倒れるなど、笑いの溢れるバンドメンバー紹介に。たまちゃんの紹介パートでは、「いっしょに弾こう」と誘われた今井が、マイクを置いてたまちゃんとクリスマスソングの協奏を行う場面も。最後に、みゃーみゃーがテルミンで音階をやろうとするも、今井も手を出し邪魔をしていた。
13. Shining Blue Rain
Webラジオ“今井麻美のSSG”では、セカンドアルバムが中心の東京ライブ用に、セカンドアルバム以外の楽曲で聴きたい曲を募集するリクエストを受け付けていた。その1位に輝いたのが、『Shining Blue Rain』。これまでに生披露、ライブ演奏の機会がなかった楽曲だ。ファンのあいだで“SBR”と略される同曲は、ライブ披露待望の楽曲ということで、ファンの盛り上がりもフルスロットル。今井もその盛り上がりに応えるように、勢いよく手を振ったり、飛び跳ねたりしながら熱唱していく。
14. Faraway ～最後の夢～
真紅のライトに照らされた会場は、観客のサイリュームも赤で統一され、会場全体が赤で染め上がる。ここで再び4人のダンサーが登場。アップテンポな楽曲に合わせて4人の息の揃ったダンスを見せ、今井は豊かな声量で伸びやかな声を出していく。
MC
ここで、新たに＋Aに加わった4人のダンサー（かおるちゃん。ふーこちゃん。えびちゃん。よっこちゃん）を紹介。今井が舞台の出演をきっかけに知り合ったかおるちゃんと、かおるちゃんの専門学校時代の同級生ということで、4人は自然と息の揃ったダンスを見せるのだという。そして、続いて披露する『Promised Land』のコーラスについて説明。今井が歌う曲に合わせて、追いかけるようなコーラスのやりかたを解説していく。
15. Promised Land
大きく手を振り上げ、観客に呼び掛けるように歌っていく今井。観客もコーラスをすべて歌い上げ、アーティスト、バンド、そして観客でひとつの楽曲を創り上げていく。
MC
「ここで、みんなを潤したいなと思います。つぎに行うのは、たまちゃんとのセッション。今回のツアーのために、たまちゃんにアレンジしてもらった曲で、各会場でも披露しているんですが、すごく好評を得ているんです」（今井）と、『遠雷』の解説をしつつ、つぎの曲へ。
16. 遠雷
たまちゃんの伴奏と今井の歌をメインにしっとりと聴かせるライブ専用のアレンジ。合間にドラム、ギターなどほかの楽器を加えつつ、メインのピアノの音色を引き立てる。横浜、京都のライブでも披露していたが、やさしいバラードとピアノの音色が相まって、非常に穏やかな楽曲を作り上げ、曲の終わりには、会場中から大きな拍手が起こっていた。
MC
ライブ最後の曲の前に、ここでビッグニュースが。「最後の曲を前に、皆さんにうれしい……なのかな？ ビックリなのかな？ 聞いた私がいちばんビックリした、重大発表をさせていただきます！ なんと追加公演が決まりました！」（今井）と、当初3ヵ所の予定だった“Aroma of happinessツアー”に大阪、福岡公演が追加公演として決まったことが明かされる。このサプライズに会場は大興奮。今井は、「本来であれば北、東北地方にも行きたかったんですが、いま東日本大震災から1年近くが経ち、向こうでライブする方が増えてきたようで、こちらの追加公演も本当に急遽決まったので、どうしてもスケジュールが合わず、断念しました。でも、いずれ北の地も、もっと北の地にも、そしてもっと南の地にも、国外にも！ ……ごめんなさい、言い過ぎました（笑）」と、今回回れなかった場所でのライブも予言（？）していた。
17. Aroma of happiness
そして、最後の曲はセカンドアルバムの表題曲『Aroma of happiness』。曲のスタートと同時に、会場は一斉にオレンジのサイリュームで染め上がる。4人のダンサーが登場すると、今井を交えた5人で一曲まるごと揃ったダンスを披露。サビで左右に手を振り、ハートを作るといったダンスは、映像で事前に披露していたこともあって、早速観客も同じ振り付けを見せる。間奏では、今井と4人のダンサーが突如じゃんけんをスタート。そこから、ダンサーと今井の“だるまさんがころんだ（声はなし）”が始まる……のだが、てんちゃんの後ろに隠れながら、なぜかファイアーさんも参加していた。曲は、今井、＋Aメンバー、そして観客の笑顔がオレンジ色に染め上がるなか、最後に「アロマオブハピネース！」の掛け声で終了。大盛り上がりのなか、今井と＋Aメンバーは舞台袖へと消えていく。
アンコール
会場全体から起こる「アンコール」、そして「ミンゴス」コールに応えて、アンコールへ。みゃーみゃーによる＋Aのメンバー呼び込みでは、ファイアーさんが舞台センターの階段から登場し、会場中からファイアーコールを受ける。続いて登場したげんちゃんは、ステージに上がるといきなりライブグッズのTシャツを脱ぎ出し（でももう一枚のTシャツを着てる）、脱いだTシャツを観客席に投げてプレゼント。そのままドラムのもとへ移動するげんちゃんに対し、観客から「もう一枚！」というコールも起こっていた。最後に登場したのは濱田プロデューサー。観客の「まわってー！」コールに、センターでくるりと回って応えながらも、「俺、こういうキャラじゃなかったのに！（笑）」と苦笑い。そして、濱田プロデューサーの呼びかけから、観客全体で「ミンゴス」コールが行われて、今井が登場。
En01. The Azure ～碧の記憶～
アンコール1曲目は、ライブでおなじみの『The Azure ～碧の記憶～』。情熱的に今井が歌うなか、間奏では観客とのコール＆レスポンス。濱田プロデューサーを交えた演奏で、ライブの盛り上がりもどんどんヒートアップしていく。
En02. Strawberry ～甘く切ない涙～
『Strawberry ～甘く切ない涙～』では、ダンサー4人が登場し、揃った振り付きのダンスを魅せる。今井と5人によるかわいらしいダンスで、観客も大盛り上がり。曲の最後には、今井とダンサーがいっしょにハートを作った決めポーズ！
En03. いっしょ。
アンコール最後の曲に入るまえに、今井の呼びかけで、今回のツアーに関わった裏方スタッフを呼び込んでみんなで曲を歌うことに。歌うのは、東日本大震災に向けて、今井が初めて作曲を手がけ、作詞を行った『いっしょ。』。ここで、今井はMCの最中に感極まって涙を流すことに。このMCは今井の言葉をそのままお届けする。
今井 （12月）25日の夜も本当にあと少しとなってきました。アンコール、本当にありがとう。お着替えしているときも、みんなの「ミーンゴス！」ってのが聞こえてきました。感動しちゃいました。長い時間に渡ってお届けしてきた、今井麻美の“Aroma of happinessツアー in 東京”ですが、つぎで最後の曲になります。長い時間、お付き合いいただいて、本当にありがとうございます。最後はみんなでいっしょに歌いたいと思います。今日は特別に、ふだんは裏方に徹しているスタッフのみんなも呼びたいなと。もちろん、現時点で仕事をしている人が多く多く多くいらっしゃって、全員というわけにはいかないので、いま手が空いているみんな集まってー！ ……こんなに多くの人に支えられて、私のソロライブは行われています。もちろん、（ファンの）みんながいるからライブが開催できるのは、心の底から感謝しています。ありがとう！ ……本当にね、2011年は、本当にいろんなことがありました。さっき言ったようにうれしいことのほうが多かったんですけど、辛いこともたくさんあって……。私だけじゃなく、本当に辛い思いをした方がいたと思います。それで、ちょっとでも力になればと思って、12月いっぱいまでチャリティーソングを作って配信させてもらっています。みんなは、聴いてくれているかな。声優として歌を歌って、活動していくっていうのがいまだに信じられなくて。どういう巡り合わせなのかなって、いつもいつも思っています。ふつうに仕事をしていたら、こんなステージに立てることなんて本当になかったと思います。いろんな人に支えられて、私の人生は回っているんだなって思います。だから、少しだけでもいいので感謝の気持ちを伝えたいと思って、チャリティーソングを作らせてもらいました。もちろんいろんな方が協力してくれました。音楽を作ることもお金がかかることですし、そういうことも全部受け止めて作ってくれるスタッフがいました。そのみんなの気持ちに応えたくて、いまは活動しているような気がしています。そして、自分の活動で喜んでくれる人がもっともっと増えてくれるのなら、力はないけど、これからもがんばっていこうと思いました。本当にみなさんありがとうございます！ ……メイク落ちたかな（笑）。大丈夫？ 今日ね、肌がつるつるだったんだよ（笑）。メイクの大橋さんに褒められたよ（笑）。ということで、最後はこの会場にいるみんなといっしょに歌ってお別れしたいと思います。歌える人はいっしょに歌ってください。初めて聞くという人もいると思います。一度聞いたら忘れられないというか、耳にこびりついて離れない曲がいいなと思って自分で初めて作曲をしてみました。初めての方でもすぐにメロディーは覚えてもらえると思います。よかったらいっしょに歌ってください。歌えない、音がわからないという人は、いっしょに手拍子をしてください。それでは、みんなで『いっしょ。』、いっしょに歌いましょーーーー！
会場中の手拍子、合唱で披露された『いっしょ。』。ときおり、今井が涙で喉をつまらせる一面がありながらも、会場中を包む歌声がひとつの空間を作り出す。最後には、曲の伴奏も止め、会場全体のアカペラで「ラララ」による熱唱。今井、バンド＆ダンスメンバー、裏方のスタッフ、そして観客を交えた、まさに＋Aオールメンバーがひとつになる合唱に、この日最大の一体感＆盛り上がりを生み出す。曲の終わりに合わせた、今井の「また来年もよろしくねー！」という掛け声で曲は終了。
最後の曲を終え、＋Aメンバーが身に付けていたリストバンドや、ピックが観客席に投げ込まれる。そして、今井による「ありがとうございましたーーー！」の声で、ライブは大きな大きな拍手のなか幕を閉じた。終演後、興奮冷めやらぬ観客が、BGMとしてかかった『SPARKLE』を熱唱し、ライブの締めに華を添えていた。
今井麻美ライブツアー“Aroma of happiness”
@SHIBUYA-AXセットリスト
01. DEPARTURE
02. Kissing a Dream
03. 想いの羽根 ～Angelic White～
04. 海と空と君と
05. 花の咲く場所
06. フレーム越しの恋
07. 夢のMAHOROBA
08. サ・ヨ・ナ・ラ
09. きよしこの夜
10. 赤鼻のトナカイ
11. Band Instrumental（ルパン三世のテーマ）
12. 雪原のカルマ ～Snow Storm～
13. Shining Blue Rain
14. Faraway ～最後の夢～
15. Promised Land
16. 遠雷
17. Aroma of happiness
【アンコール】
En.01 The Azure ～碧の記憶～
En.02 Strawberry ～甘く切ない涙～
En.03 いっしょ。
リハーサル中の写真を少しだけお届け！
（photo：Komori Daisuke&5pb.）
大阪&福岡でライブツアー追加公演も決定！
横浜、京都、東京の3ヵ所を巡った“Aroma of happiness”ライブツアーのファイナルである、SHIBUYA-AX公演にて、ライブツアーの追加公演が発表された。場所は、大阪の umeda AKASOと、福岡のDRUM LOGOSの2ヵ所。日程やチケットの販売スケジュールも判明したので、ぜひチェックしてほしい。
