PCゲームはPSPで登場
サイバーフロントから2012年3月29日発売予定のPSP(プレイステーション・ポータブル)用ソフト『PrincessEvangile Portable(プリンセス エヴァンジール ポータブル)』(通常版:6090円[税込]、限定版:8190円[税込])。本作は、2011年7月にMOONSTONEよりPCゲームとして発売された『Princess Evangile~プリンセス エヴァンジール~』の移植版。お嬢様ばかりの女子校にひとり入学した男子となり、1年間の学園生活を体験する学園恋愛アドベンチャーゲームだ。PSPでの表示に最適化した画面構成でゲームが楽しめるほか、新規描き下ろしイベントCGも多数収録。オリジナルのPC版を遊んだファンも満足できる内容となっている。
<ストーリー>
3月のある寒い夜のこと。膨大な借金を負わされた主人公は、行くあてもなく街をさまよっていた。そのとき、数人の怪しげな人物に絡まれていたヒロイン・瓏仙院理瀬と出会う。主人公は危ういところで彼らを撃退し、理瀬を守りきる。そんなことから理瀬は主人公のことを見どころのある男子と判断し、とある計画を話してくる。その計画とは、街でも有名なお嬢様学校・“私立ヴァンセンヌ女学園”に、留学してくれないか──というものだった。ヴァンセンヌ女学園の理事会は、“男女共学化”の方針をめぐって、まっぷたつに割れているという。論争は長年続き、もはや事態の収拾は不可能と見た理事長(理瀬の祖母)は、サンプルとしてひとりの男子生徒に“留学”してもらい、それをもって共学化の是非を判断することにした。 そのサンプルとして認められた主人公は、ヴァンセンヌに入ることにするのだが……。ヴァンセンヌには、“白百合会”と“紅薔薇会”というふたつのグループがある。理瀬は白百合会のリーダーであり、共学に向けて活動していこうとするのだが、会の役員はそれに反発して、全員が辞めてしまう。理事会では意見が二分されていても、生徒たちの九割九分は共学に反対だった。入って早々、先行きの怪しさを感じる主人公。その上留学を続けるには、ひとつの条件があった。1学期の最後、主人公の存在の是非を問う選挙で勝利しなければ、主人公は放校処分となってしまうのだった。
<キャラクター紹介>
・主人公:小此木正也
ぐーたらな父親のせいで莫大な借金を負わされてしまった気の毒な人。1年間ほど(父親につきあって)夜逃げしていたが、物語の開始の時点で、故郷である劔ヶ丘町に戻ってきている。なお、両親は彼がまだ幼いころに離婚し、母親とはたまにしか会えない。借金を押しつけて父親は失踪してしまい、主人公は進退窮まっていた。が、そんなとき、理瀬と出会い、彼の運命は大きく変転していくこととなる。一名(※)はTentateur Serpent(誘惑の蛇)。女子ばかりの中で育ってきたヴァンセンヌの生徒たちにとっては、男というだけで警戒の対象となる。が、主人公自身はいたって気の良い好青年である。
※一名……生徒たちが好んで付ける、ニックネームみたいなもの。その生徒の、一種のステータスを表す場合もある。
・瓏仙院理瀬
学園の理事長の孫。改革派の急先鋒。というより、現時点では、生徒の中に改革派は彼女一人しかいない。一名、Soleil D‘Ecole(学園の太陽)。その名が示すとおり、ヴァンセンヌでは一目置かれた存在である。学園で抜群の人気を誇るが、その開明的な物事の考えかたから、少し近寄りがたい存在とも思われている。そうした意味でも、まさに“太陽”なのだった。主人公と出会い、「この人なら」と留学を打診した。本人は、「やっぱりあたしって見る目があるわ」などと喜んでいる。
・北御門律子
一名はBelle Epine(うるわしき棘)。近寄りがたい雰囲気と抜群の容姿から、そんな一名が付けられた。白百合会の理瀬が会頭に就任して“共学”を旗印にしたことから、「理瀬に対抗できるのは律子しかいない」と、紅薔薇会の会頭に担ぎ上げられた。本来、会頭職は2年生の仕事であり、1年生ながら抜擢されてしまったことを、律子は少し気に病んでいる。それは、規則や慣習から逸脱することを嫌うためだった。だが律子自身、共学には大反対だった。それはやはり、規則を変えることを嫌うからで、べつに男子が嫌いというわけではない。好きも嫌いもなく、完全に無関心。自分とは無縁の存在と思っている。律子の会頭就任を機に、紅薔薇会は“女子校の維持”を公約に掲げることになる。綾佳の妹。ヴァンセンヌにおいて異色のキャラクターである姉を、しょっちゅう説教しているが、根っこのところでは姉として慕っている。
・北御門綾佳
“ヴァンセンヌの乙女”にはめずらしく、くだけてさばけた性格。異色のキャラクターであり、周囲からも変わり者として見られている。美人でスタイルもいいのに一名を持っていないのは、そのためだった。一名の代わりに、「北御門さまの妹さんではない方」などと言われたりする。傾向としては改革派だが、来年には卒業ということもあり、あまり興味がない。だが主人公に対しては興味津々。何かとからかい混じりのアプローチを仕掛けてくることになる。妹の律子からは何かとお説教をされているが、柳に風と受け流している。だが根っこのところでは妹のことを愛している。
・鷺澤千帆
主人公の幼なじみ。ヴァンセンヌ女学園という、互いにとって意外な場所で、1年ぶりの再会を果たすことになる。ヴァンセンヌは前期・中期・後期の3課程からなっており、千帆は後期課程から入学した。「1に前期、2に前期、3・4なくて、5に中期」といわれるほど、早くに入学した人が上に見られる。そんな校風のせいで、千帆は学園内では目立たない存在だった。生徒たちが好んで付ける一名も持っていない。前期から入っていれば人気者になったことは想像に難くないが、本人はとくに気にはしていなかった。主人公と再会できて、千帆は飛び上がりたいほど喜んだ。だがそんな内心とは裏腹に、主人公に対して辛く当たる。離ればなれになっていた間に、何か誤解が生じてしまったようなのだが……。
<CG公開>