幅広いプレイヤーに対応する、新たな『N3』
2011年12月5日、キューエンタテインメントが新作オンラインアクションRPG『ナインティナイン・ナイツ オンライン』のプレオープンサービスを開始する。本作は今後、どのようにサービスされていくのか? キューエンタテインメントのオンラインパブリッシング事業本部運営部でマネージャーを務める、君塚靖征氏に話を聞いた。
――まず、UserJoyさんと『ナインティナイン・ナイツ』というIPをオンラインゲームにすることになった経緯を教えてください。
君塚 自社のIPをマルチプラットフォームに展開していこうという指針がありまして、たとえば『ルミネス』などもさまざまなプラットフォームに展開しています。本作では、『ナインティナイン・ナイツ』をオンラインゲーム化してみようという話があがり、その過程で『エンジェルラブオンライン』などでお付き合いをさせて頂いているUserJoyさんとなら、お互いの開発力を合わせて協業できるのではないかということになったのがきっかけですね。
――ありがちな形ですと、シリーズのイメージをそのまま活かして、バリバリの3Dタイトルになったりすると思うのですが、なぜそうではなく、横スクロールのアクションRPGになっているのでしょうか。
君塚 ユーザー様の幅を広げたいということが大きいですね。その上で、完全な2Dだとキャラクターの動きが乏しくなってしまうので、キャラクターや動くオブジェクトは3Dにすることで、要求されるスペック面とゲーム内容のバランスを取っています。
――キューエンタテインメント側で重視した部分はどういったものになりますか?
君塚 スキルの使用やコンボといった、アクションの爽快感に関わる部分を重視しました。ただ、基本プレイ料金無料のタイプのゲームですと一気に間口が広がりますので、ものすごくうまい人に焦点を合わせると、アクションが苦手な人が置いてけぼりになるといった指摘もUserJoyさんからありまして、アクション性についてはかなり打ち合わせを行いました。その折衷案として、ファンクションキーでコンボが出せるといった要素が出てきました。
――キューエンタテインメントさんのタイトルですと、女性プレイヤーの比率が高いといった、独特なコミュニティーを形成されているかと思います。『ナインティナイン・ナイツ』はハードコアなアクションですが、本作ではどういったコミュニティ形成を想定されていますか?
君塚 やはりアクションのタイトルですので、実際のプレイ面では、アクションの腕でユーザーが分かれてしまいがちだと思うんですね。ですので、どんなギルドがメンバーを募集しているのかアクセスしやすいですとか、初心者と上級者が繋がりやすい仕組みを用意しています。
――旧作の世界との時間的・位置的な関係は?
君塚 夜の王とかオーブといった存在の意味合いは同じなのですが、世界設定としてはパラレルワールドになります。
――旧作のキャラクターも関わってくるとのことですが、いつごろ、どういった形になるのでしょうか?
君塚 ストーリーに関わる部分は調整も必要ですので、まずは今後のアップデートでイベントNPCとしての登場を検討しています。また、アバターでの登場もありまして、順次入れていきたいですね。
――ステータスを強化するカスタマイズ要素が非常に幅広く用意されていますね。
君塚 まずひとつには、アクションゲームだと、上手い人ほど「これをやったらオーケー」という形に落ち着きがちですよね。そこでどうやり込み要素を増やすか。何度も遊んでもらうなら報酬も用意しなければいけないので、ボーナスを入れているといったことがあります。それと、ステータスアップは、こつこつ経験値を溜めるか、いいアイテムが出るのを待つかという2極化になりがちで、飽きやすいと思うんです。ですので、さまざまな方法を用意しておきたいということもあります。
――あらためて、各クラスの特徴を教えてください。
君塚 ナイトはスタンダードなキャラクターで、防御面もしっかりしているので、初心者にもオススメできます。スキルも防御系に特化していて、シールドを構えると一定確率でダメージ完全カットとか、ダメージをいくらか反射するといったものを覚えられますし、それでいて攻撃力も低いわけではないので、使いやすいと思います。
ハンターは通常攻撃が遠距離攻撃になっているので、若干テクニカルではありますが、敵に突っ込んでいくのが苦手な人などはいいんじゃないでしょうか。ただ、敵がノックバック(攻撃を受けて下がること)しないので、ある程度の乱戦になってくると、仲間のバックアップがほしいところですね。逆に言うと、仲間のサポートを受けられるのなら、安全地帯から攻撃できるので、パーティーの攻撃力の底上げもしやすいと思います。
アサシンは攻撃・防御ともにナイトやバーサーカーよりは低いのですが、連続攻撃をしやすいので、敵に攻撃をさせずに戦っていくキャラクターですね。一発一発の攻撃力が低いことの裏返しで、コンボが多くなりやすいので、ボーナスの恩恵が受けやすかったりもします。敵を眠らせる地雷といったスキルもあるので、使い勝手を把握することで、より活躍できるでしょう。
バーサーカーは、見たままですね(笑)。攻撃力が高く、範囲も広い、でもヒットポイントが高いぶん、防御力は低いです。打ち上げ攻撃になるスキルも使いやすいので、連携攻撃の起点にもなります。
マジシャンは、MPを使ってガンガン魔法で戦っていくキャラクターです。ただし魔法攻撃以外はあまり高くないので、ソロで戦うのは若干つらいかもしれません。パーティーを組むと、火・水・土・風の属性攻撃を使いこなせるので、弱点を狙って戦えるという点が魅力的です。そういった意味では上級者向けかもしれませんね。
――サービス開始後の展開を教えてください。本作の場合、いきなりオープンβテストからスタートですね。
君塚 通常は動作チェックの場としてクローズドβテストがありますが、台湾版ですでに実績がありますのと、クローズドβテストの限られた内容で満足されてしまうかたもいらっしゃいますので、どうせなら続けていける内容で、プレオープンサービスから始めることにしました。今後は台湾版に入っているコンテンツを順次追加しつつ、日本オリジナルのコンテンツについても準備している段階です。最初の大きなアップデートは春先以降を予定しています。
――では最後にメッセージをお願いします。
君塚 『ナインティナイン・ナイツ』という名前に覚えのあるかたはもちろん、まったくの初心者のかたでも遊べますし、PC用ゲームパッドにも対応しておりますので、家庭用と近い感覚で遊ぶことができます。まずは一度お試し頂ければと思います。よろしくお願いします!
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