●アニメ放送前から多彩なメディア展開を行う注目作

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 松智洋原作の人気ライトノベル『パパのいうことを聞きなさい』(スーパーダッシュ文庫刊)が2012年1月より、TOKYO MXほかでテレビアニメ化される。そんなテレビアニメ『パパのいうことを聞きなさい』の製作発表会が東京・品川のバンダイナムコゲームス未来研究所にて開催された。今回の製作発表会には、小鳥遊 空役の上坂すみれ、小鳥遊美羽役の喜多村英梨、小鳥遊ひな役の五十嵐裕美といったメインキャスト陣の制作スタッフも登壇し、テレビアニメ『パパのいうことを聞きなさい』の魅力や、これからの展開について紹介した。

 大学生の主人公・瀬川祐太が姉夫婦に代わって3人の姪っ子たちの保護者となるという物語が描かれる『パパのいうことを聞きなさい!』。6畳ひと間のアパートを舞台に、3人の女の子たちと描くドタバタアットホームラブコメディーだ。この製作発表会では、キャストやスタッフが発表となった。詳細は以下のとおり。

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原作:松智洋(集英社スーパーダッシュ文庫)
原作イラスト:なかじまゆか
監督:川崎逸朗
助監督:及川啓
シリーズ構成:荒川稔久
脚本:荒川稔久、成田良美、あみやまさはる、大知慶一郎
キャラクターデザイン:豆塚隆
美術:スタジオ美峰
美術監督:小濱俊裕
音響監督:岩浪美和
音響効果:小山恭正
録音スタジオ:スタジオマウス
音響制作:STUDIO MAUSE
音楽:上杉洋史
音楽制作:スターチャイルドレコード
アニメーション制作:feel.
製作:PPP

【キャスト】
瀬川祐太:羽多野渉
小鳥遊 空:上坂すみれ
小鳥遊美羽:喜多村英梨
小鳥遊ひな:五十嵐裕美
織田菜香:堀江由衣
仁村浩一:小野大輔
佐古俊太郎:間島淳司
小鳥遊祐理:大原さやか
小鳥遊信吾:飛田展男

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■小鳥遊 空
(声:上坂すみれ)

■小鳥遊美羽
(声:喜多村英梨)

■小鳥遊ひな
(声:五十嵐裕美)

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■瀬川祐太
(声:羽多野渉)

■織田菜香
(声:堀江由衣)

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 小鳥遊3姉妹のキャスティングについては、川崎監督と松智洋氏がそれぞれにコメント。声優としての仕事を始めたばかりという上坂については、「もともと上坂さんの声で(原作を)書いていたように思えるぐらい、感染率の高い声ですね」(松)、「オーディションテープを最初に聴いたときに、この人は残しておいてって言ったぐらいでした」(上坂)と太鼓判。美羽役の喜多村については、「じつは前々からマークしていました。自分が思っていた以上に声のレンジの広い方」(上坂)と以前より喜多村のことを注目していた様子。そして、ひな役の五十嵐については「誰を落として五十嵐さんを選んだかを聞くと、卒倒しちゃうような人たちの中から五十嵐さんをキャスティングしているので、自信のキャスティングです。原作サイドとしてはものすごく安心しているので、すばらしい方に当ててもらえたと喜んでいます」(松)と自身を覗かせた。

 また、本作はテレビアニメの放送開始前からキャラクターソングが発売されるという試みを行っている。2011年11月9日には、空のキャラクターソング『ソライロ』が、同11月23日には美羽のキャラクターソング『Brolliant Days』、同12月7日にはひなのキャラクターソング『しゃらららるんら』がリリース。どのCDも各キャラクターのプロモーション映像を収録したDVDが同梱されるほか、CDには自己紹介ミニドラマも収録されるとのこと。上坂は「初めてのレコーディングだったので非常に緊張しました」と振り返り、喜多村は「楽しく美羽ちゃんとして歌っていたら終わっていたという感じでした。ドラマも特殊な形での収録となっていましたので、音の生感を感じてほしい」と語る。五十嵐もミニドラマに関して「ふだんのようにマイクの前で動かずに収録するのではなく、とても動きのある内容になっているので、ぜひ楽しみにしていただけたらと思います」と歌だけではなく、ミニドラマが特徴的なものになっていることを明かした。なお、同梱されるDVD収録のプロモーション映像に関しては「テレビのオンエアには乗らない映像も入っているので、そこも楽しみにしていただければ」と川崎監督がPR。キャラクターソングもミニドラマもプロモーション映像も見逃せない内容になっていそうだ。なお、キャラクターソングの発売を記念して、“上坂すみれ謎のフリーお渡し会”という謎すぎるイベントを開催すると発表。こちらは、日時や場所、配布物などすべてが謎となっており、随時番組公式サイトや番組公式Twitterなどで情報を公開していくとのことなので、情報を見逃さないように各媒体をつねにチェックしていてほしいとのことだった。

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▲キャラクターソングCDジャケット。

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▲空キャラクターソングCDプロモーション映像。

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▲美羽キャラクターソングCDプロモーション映像。

 さらに、アニメ『パパのいうことを聞きなさい』の主題歌アーティストが発表。オープニング主題歌を歌うのは、喜多村英梨。「スターチャイルドレーベルさんより出させていただく3枚目のCDが大作の看板になるということで、喜びとともにプレッシャーも感じています。“幸せ”という作品テーマを表現しつつ、歌やPVなどで私なりの“『パパ聞き』愛”をお届けできればと思います」(喜多村)と意気込みを語る。そしてエンディング主題歌は堀江由衣が担当。作中では、主人公が憧れる織田莱香というキャラクターを演じる堀江は、「莱香さんは知的で美しいクールビューティーですが、中身は天然というかつかみどころのないキャラクターです」と自身の演じるキャラクターを紹介しつつ、「(エンディング主題歌の)『Coloring』という曲は、ピコピコした曲調の楽曲です。歌詞の中に女の子としてのかわいらしさや“愛情”のようなものが盛り込まれています」と曲をアピールした。

 そのほかにも、さまざまな展開が。全国150店舗での“店頭ディスプレイコンテスト”では、各店舗で『パパのいうことを聞きなさい』のディスプレイコンテストを実施。ファンからの投票で優勝した店舗の言うことを制作サイドが何でも聞いてしまうという企画。また、アニメイト・ゲーマーズ・とらのあなにて、2012年1月よりコラボショッパーが配布されるというものや、“響-HiBiKi Radio Station-”にて2011年11月下旬より『パパの言うことを聞きなさい』のWebラジオが配信されることも発表された。ほかにも、“ねんどろいど”の製作も決定しているとのことだ。

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▲ぬいぐるみなども製作中。

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 さらに、コミカライズについての情報も満載。なんと、コミカライズは“ジャンプSQ.”、“ウルトラジャンプ”、“Cookie”、“コバルト”、“スーパーダッシュ&GO”、『ヤングジャンプ』という6誌で展開。『Cookie』で連載されるのは完全な少女マンガになっているとのことで、原作者の松も緊張気味。『ヤングジャンプ』連載のマンガは青年誌ということで、「“全誌の中で、イチバンIQの低い感じにしてください”と編集部から言われました(笑)」(松)と裏話を語った。

 最後にPSPでのゲーム化も発表。会場には同作のプロデューサーを務める水俣和也氏が登場し、「ゲームのテーマは成長です。何がどう成長するのかはまだ伝えられないのですが、今後の情報にご期待いただければ。本作は、シナリオの監修とシナリオプロットと一部シナリオ書き下ろしを松さんにお願いしています」(水俣)と原作者のバックアップ体制も十分であることを伝える。松氏も「各キャラ1ルートずつ、オリジナルのストーリーを書いています。ライトノベルのゲーム化の文脈に沿った形で作っているので、お楽しみいただけると思います。原作も途中ではありますが、誰とくっつくのかといった部分で、絶対に原作で起きないだろうという内容が見られるのがゲームの魅力だと思うので、ゲームオリジナルの部分を見せられれば」とゲーム版への意気込みを語った。

 テレビアニメ化に留まらず、コミカライズやCD化、フィギュア化、Webラジオ、ゲーム化など、非常にさまざまなメディア展開を見せる『パパのいうことを聞きなさい』。アニメの放送前から目が離せない作品となりそうだ。

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▲左から川崎逸朗監督、喜多村英梨、上坂すみれ、五十嵐裕美、松智洋。