■狩る者、そして狩られる者の末路

 『ファイナルファンタジー』シリーズなどで知られるシナリオライターの野島一成氏が、名取トウコら8人の少年少女たちの逃亡劇を綴る『武装中学生』。主人公の中学生たちは、“あるもの”を手にしたことで、クリスをリーダーとするエージェントたちに追われる身となる。クリスたちは、フランスの民間警備会社、“トライデント”に所属する傭兵たち。彼らは非正規のルートで装備を持ち込み、中学生たちの追跡を開始する。2026年の日本を舞台に、トウコたちは、国家の未来を懸けた戦いの渦中に飛び込んでいく……。

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クリスは今回の作戦の指揮を執るリーダー。相手が子供であっても、躊躇なく任務を遂行する冷酷無比な女性だ。フルネームは、クリステル・アリオー。

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ガブリエル・ダンドリー、通称エンジェルは、近接戦闘に優れるエージェント。狂気を内に秘めており、“やりすぎる”ことが多い。

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頭髪を赤く染めている新人エージェント、トーチ・レジナルド。標的が中学生であることに、戸惑いがあるようだが……?

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トウコたちの指導にあたる自衛隊の隊員・神谷公子。その友人で、若手の工学博士である滝沢智則。滝沢の妻である考子は、公子の妹だ。本作には、魅力的な登場人物たちが複数登場する。

●相場良祐氏が手掛けるイメージボード

 『武装中学生』の世界設定を象徴する、5点のイメージボードを掲載。これらは、『ファイナルファンタジーXI』のアートディレクターを務め、現在はフリーランスのイラストレーターとして活躍中の相場良祐氏によるものだ。描かれているのは、逃避行中に見る夜景、学院での授業風景、現代と酷似しながら決定的な違いのある街並。そして、中学生たちの“ある結末”を示す、衝撃的なイラストも……。トウコたちの逃避行は、死という現実と見つめ合う、中学生には過酷なものになるのかもしれない。

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▲“武装中学生”と呼ばれ、問題視される存在となるトウコたち。満天の星空の下、彼らの心には何が浮かぶ……?

▲養鶏場らしき場所。差し込む陽光に浮かび上がるのは、クリスたちに狩られた少年か。

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▲主人公たちは、武器を日用品に隠して携行する。

▲駅には武装した人物が。見張りのためだろうか?

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▲トウコたちが通う東都防衛学院では、銃器の扱いも授業に含まれる。

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