●βテストのフィードバックを受け、着実に進行中!

Diablo III Cover Art

 アメリカ・カリフォルニア州で開催中の、Blizzard Entertainmentのイベント“Blizzcon 2011”の発表内容から、『Diablo III』の内容をまとめてお届けする。すでにお伝えしているように、オープニングセレモニーでは、オンラインRPG『World of Warcraft』の年間契約者に本作が提供されるほか、ファン垂涎のコレクターズエディションが発売されることなどが発表された。ここでは、ゲームディレクターのジェイ・ウィルソン氏らによって行われたプレゼンテーションからの情報を中心に、徐々に全貌を現しつつある本作の姿をお伝えしよう。

 プレゼンテーションはゲームプレイとカスタマイズ、新システムのオークションハウスを中心にした内容となっていた。すでに発表済みのものもあるが、おさらいというだけでなく、どうしてそうしているのかというゲームデザインの意図なども含めて語られていたのが印象的。また、βテストでのフィードバックを受けた改修についても多く言及されており、会場ではその多くを反映したプログラムをプレイヤブル出展しているということで、2012年初頭に再設定された発売に向けて、着実に進んでいる感があった。なお、発表内容が多岐にわたるため、箇条書きでお伝えすることを許してほしい。また、内容はプレゼンテーションの内容だけでなく、プレスキットの内容も踏まえたものにしてある。

・実績システム
――ほかのBlizzardのゲームと同様、実績システムが導入される。“すべてのボスを素手で倒す”ような、困難で無茶な挑戦も用意されている。
――プレイヤーバナーにも影響し、そのプレイ内容によってバナーがどんどん豪華になる。

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・便利なシステム
――Stone of Recall。ダンジョン内からタウンへと戻ることができる。タウンからふたたびダンジョン内の飛んだ場所へと戻れる。
――Cauldron of Jordan。どこからでもアイテムを売り払える。あとで買い戻すこともできる。
――Naphalem Cube。不要なアイテムをその場で素材に分解してくれる。

・アイテムのライフサイクル
――Mysticは装備の性能を伸ばすことができる。ランダム要素があり、結果はちょっとずつ異なる。成長概念があり、10レベルある。魔法に関するアイテムなどの生成や販売も行う。
――Jewelerは装備に追加効果を与えるジェムを取り扱う。ジェムは14段階あり、低い方の5つしかモンスターからドロップしない。残りの9段階はJewelerに頼ることになる。ジェムをつけたり、外したりすることが可能。Mysticと同様に10レベルに成長する。
――Blacksmithは装備の売買・作成・修理も行うが、装備にソケットを作り出すこともできる。これも10レベルある。
――こういった強化要素を利用してもいいし、オークションハウスを利用するのもいい。もちろん、トレードで友達に渡して、助けてあげるのもいい。

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・オークションハウス
――ゲーム内通貨を含むほとんどのアイテムがトレードできる。クエストアイテム以外でも、いくつかのプレイヤーキャラクターに結びついたアイテムはトレードできない。将来的にキャラクターそのものを売ることをできるようにしようかとも考えている。
――取引は匿名で行われ、プレイヤーの名前やキャラクター名などは開示されない。
――リアルマネーを使うオークションハウスは“可能な限り多くの地域”で提供される。また、技術/言語/通貨などの問題により、世界共通ではなく、複数の独立したオークションハウスが存在することになる。提供できない地域でもゲーム内通貨ベースのオークションハウスは利用可能。
――ハードコアモードには、ハードコアプレイヤー限定のゲーム内通貨でのオークションハウスしかない。これは、ハードコアモードではキャラクターの死亡時にキャラクターとともにアイテムが消失するため、リアルマネーで購入したアイテムが消えてなくなるリスクを避けるため。
――ちなみに、ハードコアプレイヤー限定のオークションハウスから買ったものも、死亡時にはもちろん消えてなくなる。
――モバイル端末やWebブラウザー上のオークションハウスも検討してはいるが、現状で話せることはない。
――オークションが完了するのを待たずに即決価格で買うこともできる。
――スマートサーチ&アドバンスドサーチ。キャラクターを強化するにあたってどんなアイテムが最も有益か、どのアイテムにどんなスロットがあるかとか、どれがはめ込めるとか、自分の状況に合った詳細な検索を行える。

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・難度について
――ノーマル/ナイトメア/ヘル/インフェルノの4種類+ハードコアモード。
――ノーマルのAct1はチュートリアル。モンスターの反応も鈍く、能力も限定されている。Actが進むに連れてチャレンジが増えるようになっている。「ノーマルは簡単すぎる」と言われるが、それは目的通り。テキストの山を読むのではなく、実際にプレイして学んでもらうためのパート。
――ハードコアプレイヤー同様、カジュアルなプレイヤーにもアプローチし、より難しいレベルへと導いていきたい。成長に合わせて、本当に難しいゲームになる。
――もっとレアなアイテム、追加効果、レアやチャンプクラスの敵……ゲームの深さがポイント。70%のゲームアイテムはノーマルを超えないと出てこない。
――インフェルノであってもソロプレイは可能。
――『World of Warcraft』が最上の組み合わせを目指すのに対して、『Diablo III』では正解はない。生存できることを重要視する。近接メインのウィザードも可能。
――2.8兆通りのカスタマイズが可能。カスタマイズは自己表現。我々の仕事は選択肢を多く用意すること。“最高”と呼べるものが中にはあるかもしれないが……それは生き残れる限りにおいて。自由に楽しんでほしい。

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・調整など
――バーバリアンのFury(攻撃されるごとに貯まる。スキルに使う)の生成を改善するなど、βテストのフィードバックにより、各クラスの能力を改善。
――モンスターについても改善したい。それによってプレイヤーはもっとヒーローの気分を味わえるようになる。
――スキルセットの入れ替えはタウンでやるようにする。ダンジョンに入ったらちょっと制限される。うまくいくと思うが、時間が必要かも。
――フォロワー(NPCの同行者)はノーマルより上の難度では役に立っていなかった。ゲームを通じてもっとちゃんと生き残るようにした。

Witch Doctor casting Firebats modified with Crimson Runestone
Wizard melting cultists with Disintegrate 3
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