●今回のテーマは発表したタイトルをプレイアブル出展すること

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 レベルファイブは、2011年10月15日(土)・16日(日)の両日、東京都のお台場にある東京ビッグサイト 東ホール1にて、同社初の単独プライベートショーとなる“LEVEL5 WORLD 2011”を開催。

 その“LEVEL5 WORLD 2011”に先駆け、15日の11時からプレスと招待者を招いて、新作発表会“LEVEL5 VISION 2011”を開催した。同発表会では、レベルファイブの代表取締役社長/CEOの日野晃博氏が壇上に立ち、同社の数々の新作をプレゼンテーション。以下、発表された新作を紹介しよう。

 まず、開催の挨拶をした日野氏は、今回の“LEVEL5 VISION”について、発表したタイトルをすぐに試遊できることを大きな特徴として挙げた。確かに、お披露目されたサプライズなタイトルも含めそのほとんどが試遊可能になっており、そのサプライズに輪をかけた驚きとなった。

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レベルファイブの代表取締役社長/CEOの日野晃博氏

■レベルファイブがアミューズメント機器事業・出版事業へ進出

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 日野氏は個別のタイトルのプレゼンテーションに入るまえに、新たな事業への参入を発表。その事業のひとつは、アミューズメント機器事業。その第1弾として『レベルファイブ ステーション イナズマイレブン ストライカーズ 2012エクストリーム』を近日運用を開始するという。これは後述する『イナズマイレブン ストライカーズ 2012エクストリーム』(対応機種:Wii)をアミューズメント用にカスタマイズしたものとなっており、ハイビジョンでのゲーム映像表示のほか、試合の勝敗に応じて、新たな選手、アイテムが手に入り、ICカードにセーブ等の仕様追加が予定されている。
 また、バンダイとの共同事業としてデータカードダスに『ダンボール戦機』が登場することも発表された。

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 もうひとつは、自社ゲームソフトの攻略本を中心とした書籍出版業務。その記念すべき1冊目は、2011年11月17日発売予定のプレイステーション3用ソフト『二ノ国 白き聖灰の女王』のすべてを解説した完全攻略本、『二ノ国 白き聖灰の女王 公式コンプリートガイド』(2011年12月下旬に発売予定)。ここでしか手に入らないオリジナルイマージェンのプロダクトコードやスタジオジブリが描く設定資料やクリエイター陣のコメントも掲載予定とのこと。“LEVEL5 BOOKS”というブランドとして、書籍流通を通じて全国の書店にて発売される。

●『レイトン』シリーズに新展開!

■レイトン教授VS逆転裁判

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 タイトルのプレゼンテーションの1発目は、カプコンの『逆転裁判』とのコラボレーション作品『レイトン教授VS逆転裁判』。昨年の“LEVEL5 VISION”で発表された同タイトルだが、開発は順調に進んでおり、日野氏は「どちらの作品のファンにも満足してもらえる“本物”の仕上がりになっています」と自信を見せた。
 本作のシナリオディレクターであるカプコンの巧舟氏も登壇し、「『逆転裁判』の世界では扱うことはない魔法の世界が舞台で、想像以上におもしろいものになってきた」(巧舟)と、こちらも手応えをつかでいることがうかがえるコメント。3Dポリゴン化に多少苦労し、作り直しもしたというが、完成に向け「これからもレベルファイブさんとガチでやっていきます」と意気込みを語った。

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シナリオディレクターのカプコン巧舟氏

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■レイトン教授ロワイヤル

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 お次はDeNAとコラボーレーションして開発されているソーシャルゲーム『レイトン教授ロワイヤル』。テーブルトークRPGの要素を取り入れたという本作では刑事、市民、犯人の役割を演じながら、推理バトルロワイヤルの中で勝利を目指す新しいタイプの多人数型推理ゲームになるという。「コンシューマで培ってきた我々のノウハウと、ディー・エヌ・エーさんのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)スキルがうまく交わった作品」(日野)。フィーチャーフォン版、スマートフォン版ともに近日配信予定。登壇したDeNA代表取締役社長 守安功氏は、今後のMobageの目標として、スマートフォンアプリの充実、世界への展開を挙げ、レベルファイブとも引き続きコラボレーションを続けていくとし、『レイトン教授ロワイヤル』に続く、タイトルのコラボにも含みを持たせた。

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DeNA代表取締役社長 守安功氏

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 『レイトン教授』の関連情報として、ポッキーとのコラボ『レイトン教授とポッキーの謎』が発表。モバイルでポッキーのナゾやデジタルコンテンツの配信、ショッピングセンターなどでは、店頭演出・イベントなどを実施する予定という。詳細は後日発表される。

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■『レイトンブラザーズ・ミステリールーム

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 “LEVEL5 VISION 2011”では、後述する『シンデレ ライフ』の次に発表された本作。こちらは、昨年発表された『ミステリールーム』を『レイトン』シリーズとして、また、レベルファイブ初となるiOS向けアプリとして生まれ変わらせたもの。
 本作は移動や会話を繰り返してフラグを立てるアドベンチャーゲームではなく、プレイヤーの観察と推理だけで事件を解決する純粋な推理ゲーム。
 主人公はレイトン教授の息子である、アルフェンディ・レイトン。職業はスコットランドヤードの天才的な事件分析官で、明晰な分析力と卓越した論理であらゆる事件を解決に導くといわれている。彼と一緒にコンビを組むのは、まだ駆け出しの見習い分析官ルーシー・クレイラ。ふたりはスコットランドヤードの奥深く、ミステリールームであらゆる事件を研究している。

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■機動戦士ガンダムAGE(リアルタイム映像出展)

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バンダイナムコゲームス プロデューサーの三戸亮氏

 テレビアニメ放送も始まったばかりの『機動戦士ガンダムAGE』。ここではそのプロジェクトについて紹介。まず日野氏は、一制作者として全力で取り組んでいると、このプロジェクトに懸ける並々ならぬ意気込みで挑んでいることを明かした。
 
 同プレゼンテーションでは、プロジェクトに関わる3人が登壇。最初に登場したのはバンダイナムコゲームス プロデューサーの三戸亮氏。PSP向けに開発中の『機動戦士ガンダムAGE』について、「子どもから大人まで幅広く楽しめる作品、ガンダムならではのRPG」を目指して開発中であるとした。本作は残念ながらプレイアブルではなく、リアルタイムのゲーム映像のみの出展となっている。発売は2012年の夏を予定。

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サンライズ 専務取締役 エグゼクティブプロデューサーの宮河恭夫氏

 続いて登壇したのは、サンライズ 専務取締役 エグゼクティブプロデューサーの宮河恭夫氏。日野氏は宮河氏を「『ガンダム』に改革を起こしてきた人物」と紹介。宮河氏はそれぞれの『ガンダム』作品につねにテーマを持って臨んできた。次の『ガンダム』は幅広い年齢層に受け入れられる作品にしたいと考えていたところ、あるきっかけで日野氏と出会い、同様のテーマでゲーム作りをしている日野氏と「組んでみたい」と思ったと振り返った。また、日野氏から100年・3世代というキーワードを聞かされたとき、長期的な設定はテレビアニメではなかなかなく、実現も難しいと思ったが「ゲーム業界からの挑戦」として、受けて立つことに決めたという。また、完成した5話までを観た宮河氏は、かなり手応えを感じているとし、プロジェクトの成功に確信を持っている様子だった。

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 3番目に登壇したのは、同じくサンライズから執行役員 ガンダム事業部ゼネラルマネージャー 企画プロデューサーの佐々木新氏。佐々木氏は、アニメ放送の第1話の放映後、さまざまな意見があることに触れ、「日野さんとは毎週かなりの激論をかわしながらシナリオを作っています。ガンダムの第1話というのはつねに賛否両論がありますと、日野さんにはお話しました(笑)」。また、シナリオ会議では、毎週5〜6時間の激論が交わされながら作られていることを明かした佐々木は、日野氏に対し「来週は27話のシナリオをお願いします」と、壇上で催促し、ステージをあとにした。これには日野氏も苦笑い。

 ちなみに、『機動戦士ガンダムAGE』プロジェクトのクロスメディア展開として、コロコロコミックでのマンガ、子ども向け玩具のリリースも予定しているとのことだ。

●『イナズマイレブン』シリーズ

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 『イナズマイレブン』シリーズは、ゲームを原作とし、TVアニメ・まんが・TCGなど多岐にわたるクロスメディア展開が行われいる作品。ゲームは、国内外シリーズ累計365万本以上(2011年9月末現在、レベルファイブ発表によるもの)を出荷。また、12月23(金・祝)には『劇場版イナズマイレブンGO 究極の絆 グリフォン』も公開を控えており、「子どもたちを中心に愛される作品に成長したことをうれしく思います」と感慨もひとしおといった面持ち。そして、各シリーズ作品の紹介に移った。

■『イナズマイレブンGO シャイン/ダーク

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 まず、『イナズマイレブン』シリーズとして最初にプレゼンされたのはニンテンドー3DS用ソフトとして2011年12月15日に発売予定の『イナズマイレブンGO シャイン/ダーク』。本作は、現在放送中のテレビアニメ『イナズマイレブンGO』の原作となる作品。前作主人公、円堂守(えんどう まもる)率いるイナズマジャパンが世界一になってから10年後の世界が舞台だ。タイトルからもわかるとおり、本作も『シャイン』と『ダーク』の2バージョンが同時発売される。それぞれのバージョンで、戦うことができる敵チームが、『シャイン』ならアンリミテッドシャイニング、『ダーク』ならエンシャントダークと異なり、また、スカウトできる選手や化身も各バージョンオリジナルのものが一部存在するなどさまざまな違いがある。会場を沸かせたのが円堂の奥さんの違い。加えて、テレビアニメとゲームでは、同じシーンでも演出が異なるといった仕掛けも紹介。「テレビアニメを見ている人も、ゲームでは異なる演出が楽しめる」(日野)ということだ。

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■『イナズマイレブン ストライカーズ 2012エクストリーム

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 2011年7月16日に発売された、Wii用ソフト『イナズマイレブン ストライカーズ』のパワーアップ版にあたる『イナズマイレブン ストライカーズ 2012エクストリーム』の発売が決定。発売は2011年12月22日。価格は4980円[税込]。現在放送中のテレビアニメ『イナズマイレブンGO』などに登場するキャラクターや必殺技、化身などが新たに加わる。前述のアーケード版は、本作の移植という位置づけだ。

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 また、『イナズマイレブン』シリーズの情報として、2011年12月10日(土)夕方からWEB上にて“24時間イナズマTV なんとかなるさ全員集合!”が配信。詳細の告知は後日公開されるという。

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※リポート【後編】はのちほどお伝えします。