●魅力的なオッサンが満載のキャンペーンモード
吹き飛ぶ破片! 飛び散るオイル! ドバイの上空は火の海だ!! ……そんなキャッチコピーが似合う本作をさっそくプレイ。キャンペーンモードは、ポップコーンを頬張りながらハリウッド映画を観ているような感覚でストーリーを楽しめた。丁寧かつシンプルなチュートリアルでシステムを身に付けつつ、迫力のバトルを楽しめる見事なバランスもさることながら、主人公のビショップ中佐を始めとするオッサンたちがいい味を出しまくり。クソまじめな軍人もいればお調子者もいて、いい演技を見せてくれました。あと、敵を殲滅していくうちに無線で「あいつらに後でビールをおごってやれ」といったさり気ないやり取りも行われ、『エースコンバット』らしさに健在。また、攻撃ヘリや戦略爆撃機といった、これまでのシリーズにはなかった航空兵器を操作できることが本作の特徴だが、“被弾してフラフラ機体を操って着陸する”といった、緊張感溢れる演出にも注目したい。ムービーの垂れ流しではなく、コントローラを持ってプレイしながらストーリーが進んでいくあたりがナイスでした。
![]() |
●奥深い駆け引きが楽しめる“デスマッチ”
キャンペーンモードも楽しいけれど、個人的に本作の真骨頂はオンラインモード。まずは手っ取り早く空戦を楽しめる“デスマッチ”をプレイしてみた。これはいわゆるバトルロイヤルで、ホストとなるプレイヤーが制限時間やマップ、機体の制限などを細かくルール設定できる仕組み。愛機の“Su-35 フランカー-E”に乗り、いよいよ出撃!
スタートすると、自分を含む16機のプレイヤー機体が円状に向かい合った状態から開始。このまま円の中心に向かって直進したら乱戦に巻き込まれそうなので、旋回していったん様子見することに(戦場では臆病な者ほど生き残れるはず!)。近くを飛んでいる敵機を観察していると、2機がケツの取り合いでグルグル回っているのを発見。さっそくそこへ乱入して片方にドッグファイト・モード(以下、DFM)を仕掛け、見事に1機撃墜できた。必死に逃げ回るプレイヤー機体を追いかけるのは、なかなか興奮しますね。続いてつぎの1機がいい位置を飛んでいたので、同じようにDFMを行ったところ、今度はカウンターマニューバ(追いかけてきた敵機の背後へ回り込むテクニック)を使われて立場が逆転。こいつはヤバイ! と、俺はフレアをバラ撒きながら必死に逃げ回るが、なかなか逃がしてくれない。悩んでいるあいだにも、機関砲で撃たれまくる。こうなったら俺もカウンターで……と、減速して機体を水平にしたところで、俺の機体にミサイルがヒット! うわーん、悔しい!! ちなみに、自分が撃墜されたときは、リスタートする場所を選んで再出撃を行う仕組み。このときに機体や装備を変更できるので、相手に合わせて乗り換えるのもアリかも?
気を取り直して再出撃すると、さきほど俺を撃墜した機体に1位の表示が……。さっそくリベンジに向かう俺。蜂のように飛び回る敵機に何とか食らいつき、再びDFMを仕掛けつつ、俺は頭の中で戦術を考えた。きっとこのまま突っ込んでも、アイツはカウンターを狙ってくるはず。それならば……と、DFMが外れない程度に減速して敵機からの距離をある程度空けて追いかけることにした。そう、カウンターマニューバの発動条件は、(1)機体を水平に保つことと、(2)追いかけてきた敵機との距離がある程度接近していること。ここで(2)の条件を逆手に取ったというわけ。敵機を狙う難度は上がったが、案の定、相手はカウンターマニューバを発動できずに困っている様子。落ち着いて標的をアサルトサークルの中に入れ、ミサイル発射……そして撃墜成功。やばい、超気持ちいい!!
もちろん、この作戦もつねに有効ではなく、敵機に急加速されたら簡単に振り切られてしまう。また、DFM中にほかの機体から狙われることも当然ある。こういった要素が絡み合うことで、プレイヤーどうしの心理戦がよりおもしろいものになっているのだと思う。
●そのほかのオンラインモードも鳥肌三昧!
デスマッチ以外に、ふたつのチームに分かれて戦う“首都攻防戦”や陣地を奪い合う“ドミネーション”、そしてミッションCO-OPモードなどもプレイしたが、どれもアツい! なかでも首都攻防戦は、「自軍にアタッカー機体が多いから、対地用のスキルを付けよう」とか、「仲間に援護を要請して、俺は拠点を叩きにいこう」といった感じで、仲間との連帯感がとても感じられるシステムになっている。ピンチになると爆撃機で一発逆転を狙える要素がある点もGOOD!
早くオンラインの続きをプレイしたいのでこのあたりで終わりにするが、このゲームを“難しそう”や“戦闘機は詳しくない”といった理由でプレイしない人がいるとしたら、とてももったいないと思う。騙されたと思って、ぜひプレイしてほしい。
それでは、オンラインの空でまた会いましょう!
■筆者紹介 ででお
週刊ファミ通編集部の編集者。“Dedeo832”というタグで絶賛プレイ中。好きな戦闘機はSu-37 ターミネーター(デフォルトの機体ではないので、今回はSu-35に搭乗)。早く配信開始されないかなあ。
All trademarks and copyrights associated with the manufacturers, aircraft, models, trade names, brands and visual images depicted in this game are the property of their respective owners, and used with such permissions.
(C)GeoEye/JAPAN SPACE IMAGING CORPORATION
(C)DigitalGlobe, Inc., All Rights Reserved. ※画面はXbox 360版のものです。