●全国8地区11店舗での店頭体験会
セガの『龍が如く』シリーズを手掛けるクリエイター集団“龍が如くスタジオ”が贈る、プレイステーション3、Xbox 360用ソフト『バイナリー ドメイン』(2012年2月16日発売予定)。同作の店頭体験会が本日2011年10月10日よりスタートした。これは、東京、大阪、栃木、神奈川、福岡、札幌、名古屋、広島の全国8地区11店舗で開催予定のイベント。イベント初日となる池袋のヤマダ電機LABI 1モバイルドリーム館では、『バイナリー ドメイン』の総合プロデューサーを務める名越稔洋氏が登場。メディア向けのインタビュー取材の場が持たれた。
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――本日からスタートした体験会ですが、いまの率直な感想を教えてください。
名越稔洋 (以下、名越) じつはまだゲーム内容を調整中で、日進月歩、内容が変化しているところなのですが、いち早く触ってみたいというユーザーの声もあり、体験会の実施に至りました。まわりの音を拾ってしまう都合上、作品の特徴のひとつである音声認識を試してもらえないのは残念ですが、今回の体験会を通して、まずは作品の手触りやクオリティーが伝わればいいと思っています。
――札幌や福岡など、全国幅広い地区での体験会となりますね?
名越 先日の東京ゲームショウ2011に来られなかったユーザーも多いと思いますし、地方に住むかたはもちろん、日本中のかたに触ってほしいですからね。全国をまわる体験会は『龍が如く』シリーズのプロモーションでも開催していますが、『バイナリー ドメイン』もそれと同じく、なるべくユーザーに触ってもらう機会をたくさん設けて、作品の魅力を丁寧に伝えていこうと思っています。
――名越さんは必ず全国の販売店をめぐってファンと触れ合う機会を設けていますね?
名越 ユーザーとじかに会って話す機会というのは、ありそうで意外と少ないですからね。東京ゲームショウにも同じことが言えますけど、試遊台でユーザーが遊んでいる様子や表情を見ることは、ゲーム作りの参考になります。とくに今回の体験会は、まだソフトを作っている途中ですから、最終的にゲーム内容を調整するうえでの大事な情報源になると考えていますよ。
――「内容を調整中」とのことですが、いまの開発状況を教えてください。
名越 要素で考えると、すでにほぼ100%近く出来ているんですよね。ただし、ゲーム作りは最終的なバランス調整がとても大事なので、これはもう最後の最後、ギリギリまで作業が続きますね。
――ユーザーのリアクションの部分では、どのような手応えを感じていますか?
名越 手応えはとてもいいと思います。ただし、作品全体の難易度調整は慎重にやりたいと思っています。試遊を見ていると、思ったよりユーザーが上手にプレイするんですよね。いまはTPS(三人称視点のシューティングゲーム)をオーソドックスに遊んでいる人向けの作りにはなっているのですけど、最後の難易度調整をどのあたりに落ち着けのか、一生懸命考えているところです。完全にTPSに慣れ親しんでいる人向けに調整してしまうと、ちょっと難しくなり過ぎるかなあ、という想いもあって……。
――あまりTPSを遊ばないようなユーザーにも楽しめる内容になりそうでしょうか?
名越 日本のユーザーはドラマ性やその作品ならではの独自のユニークさを求める傾向が強いのですが、そこに関しては確実に興味を持って遊んでいただける内容になっていると思います。作品の根っこがTPSということで、「自分の手に負えるのかな?」と躊躇しているユーザーも少なからずいると思いますが、そこをきちんとクリアーまでガイドすることは作り手の仕事。より深く楽しんでいただけるように工夫していますので、期待していてください。また、ドラマ部分を作っているのが『龍が如く』と同じスタッフである以上、熱いドラマを期待するユーザーにとっても必ず楽しめる内容だと思っています。『龍が如く』とはゲームシステムは異なりますが、そんなにわかりにくいもの、遊びにくいものは作らないのでご安心ください。
――先日、予約特典として先着10万名にヘッドセットがもらえるキャンペーンが発表になりましたが、ずいぶん大胆な施策ですよね?
名越 『バイナリー ドメイン』という作品の特徴は、NPCとコミュニケーションを取りながらドラマを進める面と、激しいアクションの面が同居する部分にあります。我々としては、ぜひとも音声認識を使ってゲームを楽しんで欲しいんですよね。予約特典のヘッドセットを何名分用意するのかについては社内でもいろいろな議論がありましたが、作り手の姿勢として「音声認識を遊んでもらってこそ100%、作品の魅力が伝わる」という強い思いがあって、10万名という人数設定となりました。ひとりでも多くのユーザーに音声認識を試してもらえればと思います。
――それでは最後に、『バイナリー ドメイン』の発売を心待ちにしているファンにメッセージをお願いします。
名越 いまは開発の大詰めで、作品のクオリティーをより高めることに注力しているところです。ある意味では、『龍が如く』シリーズ以上にたくさんの新しい要素にチャレンジしていますが、スタッフがよくがんばってくれたおかげで、とてもいい作品に仕上がりつつあります。言葉で説明するよりも、実際に触ってもらうとわかることが多いと思いますので、ぜひとも体験会に足を運んでほしいです。
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『バイナリー ドメイン』は、東京ゲームショウ2011において“日本ゲーム大賞 フューチャー賞”を受賞した注目作。今回行われる体験会では、東京ゲームショウに出展された内容と同じものが試遊でき、体験したユーザーは“バイナリー ドメイン オリジナルボールペン”がもらえる。なお、体験会が開催される店舗では前述の予約特典(オリジナルヘッドセット)付きのソフトが予約できるので、ぜひとも会場に足を運んでみよう。
(C)SEGA ※画面は開発中のものです。