●『DQ』らしいロールプレイング型の展覧会
2011年10月8日(土)~2011年12月4日(日)、東京の六本木ヒルズ・森アーツセンターギャラリーで開催される“誕生25周年記念 ドラゴンクエスト展”。『ドラゴンクエスト』(以下、『DQ』)の歴史や意義を振り返る本展の一般公開に先立ち、2011年10月7日、開会式とプレス向け内覧会が行われた。
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▲本展で条件を満たすともらえる“勇者の証”(詳細は後述)を胸に付けて登場した中山氏。「勇者の中山でございます」と名乗り、会場を沸かせた。 |
開会式の会場は、ドラゴンクエスト展に合わせて森タワー52階に出店された“ルイーダの酒場”。最初に、主催者を代表し、森アーツセンターギャラリー・ゼネラルマネージャーの中山三善氏が挨拶した。中山氏は、本展がゲーム史上初の本格的な展覧会であること、学術性・資料性が高いこと、ロールプレイング型の展覧会であることをポイントとして挙げ、本展がこれまでにない魅力的な展覧会であることを説明した。
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続いて登場したのは、『DQ』シリーズの生みの親としてお馴染みのゲームデザイナー・堀井雄二氏。堀井氏は、「RPGの楽しさを知ってほしくて、最初は10人程度で開発していた『ドラゴンクエスト』ですが、皆さんのおかげでここまでこれました。感謝の気持ちでいっぱいです」とファンに感謝の意を述べた。また、「この展覧会を先に見させていただいたのですが、鳥山さんの原画や、すぎやまさん直筆の楽譜が見られて、とても懐かしくなりました。僕自身も、昔の恥ずかしい資料を出しています(笑)。温かい目で見ていただければと思います。自分が勇者だった時代を思い出して、楽しんでください」と、メッセージを送った。
堀井氏の退場後、本展のオフィシャルサポーターであるお笑いタレント・麒麟の川島明と田村裕が登場。32歳というまさに『DQ』世代なふたりは、「ドラクエは教科書でした」と語り、「夢と希望と勇気を与えてくれる展覧会なのでぜひ来てください」(川島)、「親子で来て、ゲームを知らない奥さんをドラクエの世界に引き入れてください」(田村)とアピールした。その後、本展を監修したゲームライターの志田英邦氏を交え、「冒険者の気分になれる」、「原画や楽譜などの貴重な資料が満載」、「ルイーダの酒場では“舌”まで使って『DQ』の世界を体感できる」など、本展の魅力を語った。
そして最後に登場したのは、シリーズ25周年を記念して作られたスライムケーキ! 堀井氏と麒麟のふたりが覚悟を決めてスライムを攻撃……ではなくケーキカットを行い、開会式は終了した。
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●戦士、武闘家、僧侶、魔法使い……好きな職業を選んで冒険に出よう
ここからは、“ドラゴンクエスト展”会場の様子をリポート。全部で3章に分かれた展示内容をひとつひとつ紹介していこう。
■第1章 伝説の冒険
天空の王宮
展覧会の入り口。堀井氏、鳥山明氏、すぎやまこういち氏からのメッセージが展示されている。
ダーマの神殿
来場者はここで、戦士、武闘家、僧侶、魔法使いの中からひとつの職業を選び、“冒険の書”を手にすることになる。この冒険の書内に隠された謎を解くヒントは、展覧会の中に隠されている。展示ひとつひとつをよく見てすべての謎を解くと、最後に“勇者の証”がもらえるのだ。
旅立ちの町
歴代の主人公たちがお出迎え! 冒険に向かう来場者の背中を押してくれる。
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勇者の大地
『DQ』シリーズの歴史をたどるコーナー。鳥山氏によるパッケージイラストやキャラクターイラストの原画、モンスターのオブジェなどが展示されている。
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▲壁一面にゲーム画面が! |
竜王の城
実物大の竜王が登場! 来場者たちは力を合わせて戦うことに。まるでゲームの中にいるような臨場感が味わえるのが特徴だ。また、パーティー内に“勇者”がいると、展開が変わるとか……?
■第2章 導かれし記憶
歴史の洞窟
『DQ』ができるまでを振り返るコーナー。堀井氏が手掛けた企画書やマップ、鳥山氏のモンスター原画、すぎやまこういち氏直筆の楽譜などが展示されている。
商人の宿屋
リッカが出迎えてくれる“商人の宿屋”。懐かしいオフィシャルグッズの数々が展示されている。
思い出の塔
初代から最新作までの『DQ』シリーズを試遊できるコーナー。当時の気持ちに戻ってプレイしてみては?
■第3章 新たなる旅立ち
ドラゴンクエストXのほこら
最新作『ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン』の世界やキャラクターを紹介。ムービーシアターもあり。未来の冒険に思いを馳せよう!
■冒険の後に……
石版
謎をすべて解き明かした冒険の書をこの石版に重ねると、秘密のことばが浮き上がる。そのことばが正しければ、“勇者の証”がもらえ、その勇者の証を持ってふたたびこの展覧会を訪れると、今度は“勇者”の冒険の書が手に入るという。勇者がいれば、竜王と戦うときにあの武器が使えるかも……!?
どうぐや(ショップ)
数々の『DQ』グッズを販売。一部の“ドラゴンクエスト25周年記念グッズ”は先行販売。旅の記念に購入しよう!
LUIDA'S BAR(ルイーダの酒場)
出会いと別れの酒場が森タワーに出店! 呪文や武器、アイテムにちなんだフード・ドリンクが提供される。冒険の後はここで休憩しよう。
以上、駆け足になってしまったが、“ドラゴンクエスト展”の展示内容を紹介した。とにかく見どころが満載で、プレス用の時間(約1時間半)では、細部まですべて見ることはできなかった。記者もふたたび、プライベートで訪れたいと思っている。そのときは勇者の証を付けて、竜王と戦ってみるつもりだ。
■“誕生25周年記念 ドラゴンクエスト展”概要
開催期間:2011年10月8日(土)~12月4日(日) ※会期中無休
会場:森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52階)
開館時間:11:00~22:00 金・土・祝前日は23:00(入館は閉館30分前まで)
入館料:一般1800円、学生(高校・大学生)1300円、子ども(4歳~中学生)800円
※展望台・森美術館入館料(一般1500円、高校・大学生1000円、子ども500円)含む