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東京ゲームショウ2011の開催期間中、『コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア3』(以下、『MW3』)の開発スタッフが来日。本作で初めて『コール オブ デューティ』シリーズの開発に携わることになったゲーム開発会社“スレッジハンマー・ゲームス”のグレン氏に、『MW3』の内容や意気込みについて伺った。
●『MW』シリーズの開発に参加できるのは光栄なこと
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グレン・スコフィールド |
――まずはゲーム開発会社“スレッジハンマー・ゲームス”の成り立ちと、これまで『MW』シリーズの開発に携わってきたインフィニティーワードと共同開発することになった経緯について教えてください。
グレン 我々は、もともとエレクトロニック・アーツから発売された『DEAD SPACE』(日本未発売)を開発したチームです。10年近く同じチームで動いています。その『DEAD SPACE』が成功したのを機に、アクティビジョンの中にスタジオを持つことになりました。その課程で、『MW』シリーズの開発元であるインフィニティワードが『MW3』をともに制作するゲーム開発会社を探しているという話を聞き、開発に参加することになりました。
――いまや世界でもっとも人気のあるタイトルとなった、『MW』シリーズの開発に携わることに、プレッシャーを感じますか?
グレン 『MW』シリーズの開発に参加することは、光栄なことです。もちろん多大なプレッシャーもあります。ただそれは、私たちがいつもゲームを作るときに感じているものと変わりはありません。誰も失敗はしたくないし、おもしろくないゲームは作りたくないですよね? そのために自分たちにプレッシャーを課すのは、むしろ必要だと思います。
●描画エンジンなどが大幅に進化している
――シングルプレイのデモを見せてもらいましたが、グラフィックを始め、煙などのエフェクトや効果音もかなり進化していますね。
グレン グラフィックの描画エンジンは、『MW2』のものをベースにかなりの手間と時間を掛けて新しいものを作り上げました。表示されるマップ領域が大きくなっていますし、描画能力が向上したおかげで高層ビルなども細部まで作り込めるようになりました。そして我々は同時に、ステージを構築する作業を簡易化できるシステムも制作しました。オーディオに関する部分も新しくなっていますし、敵のAI(人工知能)に関しても前作より進化しています。
――シングルプレイ最初のミッションとなる“ブラック・チューズデイ”は、マンハッタンの街並の作り込みが圧巻ですね。
グレン できる限り現実のマンハッタンに近い街並を再現しています。ただし、現実のサイズのままでは道幅が狭すぎて、ゲームのステージとして適さない場所では、道幅を広げたりといったアレンジを加えています。なお、道路の標識やサインなどのディテールの部分は、綿密なリサーチを元に制作してリアルに再現しています。それはニューヨークだけでなく、パリやロンドンといったステージも同様です。やはりそういった大都市には多くの『コール オブ デューティ』プレイヤーが住んでいるので、偽物の街を登場させるわけにはいきませんから。
――日本にも多くの『コール オブ デューティ』ファンがいますが、ゲームの舞台として東京などを登場させるというアイデアはありましたか?
グレン 開発中のアイデアとしては、いっそ世界中を爆破してしまおうかと思ってましたが(笑)。今後の作品に期待してください。
――『MW2』の世界では核攻撃でEMP(電磁パルス)が発生し、すべての電子機器がダウンしていましたが、『MW3』の世界ではEMPの影響はどうなっているんでしょうか?
グレン EMPの影響は、マンハッタンのほうにはないんです。だからヘリも飛べますし、プレデターミサイルも使用できます。
週刊ファミ通10月13号(2011年9月29日発売)では、『MW3』の最新情報とインタビューの続きを掲載。気になる人は誌面をチェック!