●よりスケール感を増し、コンボも爽快に

 2011年9月15日から18日まで、幕張メッセで開催された東京ゲームショウ2011。近隣のホテルでは、プレス向けのさまざまなプレゼンテーションが花盛り。中でも、多数のソフトラインアップを取り揃えていたのがTHQだ。ここでは、前作がKONAMIから発売されている3Dアクションゲーム『DarkSiders II』(日本発売は未定)のデモプレイとショートインタビューの模様をお届けする。

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 本シリーズは、聖書の黙示録をテーマとしており、前作の主人公Warは、黙示録に出てくる四騎士のうち第三の騎士を指す。しかし、開発元Vigil Gamesでクリエイティブディレクターを務めるダニエル・アイザック氏によると、このチョイスには「黙示録の四騎士と聞いて思い浮かべるのは第四の騎士であることが多い」という問題があったのだとか。そんなわけで、本作では主人公が第四の騎士Deathへと変わり、前作とは別の角度、別の場所での物語が描かれる。

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 デモは、ストーリー序盤で、“デスキング(死の王)”に助力を求めに行くところから始まった。前作は荒廃した地球を舞台としていたのに対して、本作では死の世界など、さまざまな世界を転々としていくことになる。全般的にユニークな世界構築をしようと注力しているとのことで、ビジュアル面のインパクトは大きい。

 Deathは、ずんぐりむっくりの巨体を誇っていたWarと比べると痩身で、二刀流の刀や、ものにひっかけることができる“ゴーストフック”などの小道具を使いこなして、忍者のようにアクロバティックに戦うのが特徴。というか、アイザック氏自身「この仕事が終わったら、明日は秋葉原行ってヤッターマングッズを買うよ!」と宣言する日本好きのナイスガイなので、本当に忍者のエッセンスが入っているのかもしれない。ともあれ、WarはWarで力強いアクションが楽しかったのだが、本作のDeathは、よりコンボの快感を楽しめそうだ。

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 そんなわけで、スケールの大きいオリジナルIPの3Dアクションを作り上げようと考えていることが伺える本作。日本発売は未定だが、アイザック氏に気になったところを聞いてみた。

――前作で良かったところと、悪かったから変えようと思ったところを教えて下さい。
アイザック 誤解がないように言っておくと、これは“続編”というのとはちょっと違って、前作と時間的に同時進行している話なんだ。良くなったところは延々と語れるけど、戦闘部分と、縦横無尽に動けるというところをとくに強化している。メディアによるレビューやフォーラムの書き込みなんかを大分参考にしたよ。たとえば、前作のプレイヤーから「この敵にどの武器が有効かわかりにくい」という指摘があった。だから今回は、ちゃんと当たったときにはズバッと光らせて、効き目がないときには火花を飛ばすというエフェクトを出してわかりやすくした。もし数字でダメージを見たければ、表示することもできるよ。

――コンボはどれぐらいあるんですか?
アイザック スゴいいっぱいある(笑)。でも、用意してあるコンボをどう使って戦うか、構成をパッと考えられる人はそんなにいないじゃない? だから、どんな人でも最初から最後までプレイできるようにしてあるってことも言っておきたいんだ。コンボを使わないと遊べないというよりも、いくつも武器があって、ユニークアタックがあって、誰でもコントローラーを持ったら超強い感じに戦えるんだ。

――世界がすごくダークで悪魔的な空間だったのが印象的でした。ああいったエリアは何パターンぐらいあるんですか?
アイザック 広場やエリアはいくつもあるけど、主要なゾーンは4から5。今日見せたのは、地下世界にある“深海平原”というパートになる。そのほかにも、天使や悪魔に関するにもそれぞれ行くし、地球にもちょっとだけ行くよ。世界を作り込むにあたっては、この世界のものが実体感を持って迫ってくるように、どういう生物がいて、どういう植生なのかとか、実際にはゲームに出てこない部分までちゃんとコンセプトを考えている。

――馬に乗って、巨大な蛇の背中を走っていくシーンがおもしろかったです。ああいったアクションはほかにもあるんですか?
アイザック もちろん。本作ではスケール感が非常に大きくなっていて、今日見たようなモンスターとかはまだ大きな部類ではないぐらいだ。それと、前作以上に馬を使うようになっている。迫力あるフィールドを馬とともに存分に駆けまわってほしいね。

――では最後にメッセージを!
アイザック スタッフの僕らが好きなゲームっていうと、一番好きなのは日本のゲームであることが多いんだよね。『ゼルダの伝説』、『ICO』、『ワンダと巨像』、『デビルメイクライ』って具合に。こういったタイトルを遊んできた世代なので、日本のゲームにすごく影響を受けているんだ。だからきっと、日本の皆さんに楽しんでもらえるんじゃないかな。それと、戦闘だけじゃなくてパズル要素なんかもあるし、一度行った世界に戻って新しい能力を使って前は行けなかったところを探索するといったやり込み要素もある。遊んでもらえたらうれしいな。