●スペインとの関係も今後密接に?

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 2011年9月15日〜18日まで、千葉県・幕張メッセにて東京ゲームショウ2011が開催された。ゲームメーカーはもちろんのこと、周辺機器メーカーやゲームスクールなど、さまざまなブースが軒を並べている東京ゲームショウの会場。近年は“アジアNo.1の情報網羅性”を旗印に、海外メーカーの招致に接触的に取り組んでおり、今年もアイルランド、アメリカ、イギリス、カナダ、韓国、シンガポール、スイス、スペイン、台湾、中国、日本、フランス、ベルギー、ポーランド、香港、メキシコの16ヵ国(地域)が出展した。中でも力を入れているのがスペイン。“海外パビリオン”にて、“GAMES FROM SPAIN”としてスペインを代表する10社が集結。ゲーム開発やパブリッシングなどスペインにおけるビジネスチャンスを紹介したのだ。出展した企業は以下の通り。

Bitoon Games
マドリッドに本拠地を置く、MMO ゲームとオンラインバーチャルワールドの開発および配信会社。複数のプラットフォームとフォーマットに対応し、製品の販売も行う。東京ゲームショウでは、PCとMac用のリアルタイム3Dアクションスポーツオンラインゲーム『BASKETDUDES』を披露。同作は、RPGとトレーディングカードの要素をとりいれた、シンプルながらもくり返し何度も対戦したくなるゲーム。

Delirium Studios Evolution
2007年に設立。2010年には任天堂が開発者向けに主催するコンテストで、“ベスト起業家賞”を受賞している。Delirium Studiosでは、現在、ニンテンドー3DS用ソフト『The Delussions of Von Sottendorff and his squaredmind』と、オンラインMMORPGを開発中。

Digital Legends
得意とする3D技術を活かし、スマートフォンやタブレット端末、ゲーム機向けのソフトを開発中。モバイル ゲームでは『EA’s Battlefield』、『Bad Company 2』、『Bruce Lee Dragon Warrior』、『Icebreaker』などの制作に携わっている。

FX Interactive
PCゲーム向けデベロッパー兼パブリッシャー。オフィスをスペイン・マドリードとイタリア・ミラノに構え、おもにスペイン語圏、ラテンアメリカ、 イタリア市場向けに開発を行い、ワールドワイドにライセンス事業を展開している。ソーシャルネットワーク向け3Dアクションウェブブラウザゲーム『NAVY MOVES』を展開。

Gigigo
スマートフォンとタブレット用のカジュアルゲームを展開。『Greedy Boo』と『Remote Thief』というふたつのタイトルを初めて海外に向けて販売を開始する。

Pyro Studios
1996年に設立し150人を超えるスタッフを擁する。1998年に開発した『Commandos』は世界で500万本以上の売り上げを記録した。

Pyxel Arts Digital Entertainemen
MMOとRTSを融合した初のゲーム『Anmynor』や未来のMMORPG 『Theryon Wars』を展開。

Sepomo
オンラインゲーム向け課金システムのプラットフォームを提供する会社。世界70ヵ国で同社のシステムが活用されており、とくにヨーロッパおよび南アメリカで多く使われているらしい。

Worlab Translation & Localisation Services
Native Prime社のパートナー会社であり、おもにゲームソフトの多言語ローカライズを行う。「単に翻訳や吹き替えを行うことだけでなく、オリジナルの持つさまざまな感性を同時に伝えられるよう努めること」が、同社のローカライズポリシー。

Virtual Toys
1995年にスペイン・バルセロナで設立。アーケードゲーム機から携帯型ゲーム機、プレイステーション3、Xbox 360まで、さまざまなプラットフォーム向けにゲームソフトの開発を手掛ける。そのうち60タイトルは世界規模で展開している。

 PCからスマートフォンなど、幅広い企業が揃う。なかにはおなじみのタイトルを開発しているところも。日本のゲームファンにとって、スペインと言えば最近では、KONAMIのプレイステーション3、Xbox 360用ソフト『キャッスルヴァニア ロード オブ シャドウ』を開発したMercury Steam Entertainmentが記憶に新しいところだが、今後スペインのゲーム会社はますます存在感を増すことになるのかも。