●2011年10月27日〜29日にラジオ会館で『ロボティクス・ノーツ』のイベントが開催決定

 2011年9月15日〜18日、千葉県・幕張メッセにて東京ゲームショウ2011が開催中。一般日にあたる2011年9月17日は、5pb.のプレイステーション3、Xbox 360用ソフト『ロボティクス・ノーツ』をフィーチャーしたステージがセガブースで行われた。当日は、特別ゲストとして、MAGES.の代表取締役社長である志倉千代丸氏と、『ロボティクス・ノーツ』のキャスト陣から、瀬乃宮あき穂役の南條愛乃、大徳淳和役の徳井青空、そして日高昴役の細谷佳正が参加。『ロボティクス・ノーツ』をテーマにトークショウを行った。

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▲MAGES.の代表取締役社長である志倉千代丸氏。

▲瀬乃宮あき穂役の南條愛乃。

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▲大徳淳和役の徳井青空。

▲日高昴役の細谷佳正。

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 イベントは、志倉氏の暴走を抑えるためにか、あらかじめて決められたお題に対して、それぞれゲストが答えていくというスタイルで行われた。第一のお題となったのは、「拡張科学ADVの意味と本作の物語およびテーマについて」。これに対して『ロボティクス・ノーツ』の企画・原作を担当する志倉氏は、“拡張”は現代の科学を拡張することと、AR(仮想現実)のダブルミーニングであると解説。さらに“現代科学の拡張”に対しては、たとえば東京ゲームショウのブースでスマートフォンをかざすと、そのブースの説明がスマートフォン上に現れるといったようなものだと補足説明した。そのものずばりをゲームに取り込んだのが『ロボティクス・ノーツ』の“ポケコン”で、流された映像では“ポケコン”のアプリ“居ル夫”を介して見ると、ヒロインがメイド服姿をしている……といったデモ映像が紹介された。「アドベンチャーとアニメのあいだに立つものを目指したい」と志倉氏。ちなみに、“ポケコン”の“アプリ”に関しては、ほかにTwitterのようなものもあるという。Twitterアプリに関しては、「つぶやきを拡張することで事件が大きくなることがある。まさに僕がそうで、ちょいちょい事件が起きる!」と会場を笑わせたあとで、「そんな自分の体験を味わってほしい」とした。

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 そこで司会者がすかさず、「『ロボティクス・ノーツ』は『シュタインズ・ゲート』を超えますか?」との質問をすると、「超えないんじゃないですか?」とあっさり。その理由は、誰でも前作より続編のほうが「すぐれている」と主張するから目立たない。むしろ「超えない」と答えたほうが「いろいんな人に(TwitterやFacebookで)書いてもらえるから」との理由によるもの。とはいえそのあと志倉氏の口からは、「“せつなさ”をテーマにした場合、時間を扱う物語を超えられるものはない。時間以外の題材でいかに“せつなさ”を出せるかがテーマです」との本音も。時間を扱う物語とはもちろん『シュタインズ・ゲート』のこと。志倉氏の返事からは、もちろん『シュタインズ・ゲート』超えは目指すが、それは容易ではない……との意識がうかがえた。

 さて、おつぎのお題は「キャッチコピー『世界を救うのはヒーローじゃない。オタクだ。』について」というもの。それに対しては志倉氏が、「今回はオタクが世界を救う。つまり、お前らが世界を救うということだ!」と叫ぶと会場からは大きな歓声が。さらに司会者からの「皆さん何かしらオタクだと思うのですが、皆さんのオタク的な部分は?」との質問に対しては、それぞれ「怪奇映像を観るのが好きです。家でラップ音がするまで見ます」(細谷)、「自分はアニメ&ゲームオタクで、自称ガチオタです。皆さんからは“にわか”だと言われるのですが」(大徳)、「カメラとかが好きですね。写真が好きなので。広く浅くという感じでしょうか」(南條)とのことだ。

 つぎなるお題は「南條さん、徳井さん、細谷さん、が演じるキャラに対するイメージについて」。当然のこと『ロボティクス・ノーツ』のアフレコは終わっておらず、声優の皆さんは設定書などからキャラの特徴を把握している状態。それぞれが演じるキャラの特徴を語ることは、どれだけキャラを理解しているかを試されることになるわけだが……。まずは、細谷の日高昴に対するイメージは「昴は、何個かある得意分野のひとつが欠落しているくらいの人で、それは女の子が苦手ということ。日高昴を演じるにあたっては、オタクという一芸に秀でたところと、女の子が苦手というところ出せればおもしろくなるのではないかと思っています」というもの。それに対して志倉氏は、『シュタインズ・ゲート』では主人公の隣にいる男子(ダル)が重要だった。ダルは演じれば演じるほど濃くなっていったが、「クールでイケメンで濃いというのは難しいですね」(志倉)とのことだ。

 一方、徳井の自身が演じる大徳淳和に対するイメージは「努力家の空手少女ということで、誰に対しても前向きに一生懸命にがんばるだけに、何かあったらちょっとダメージが大きかったりするのでは?」というもの。それに対して志倉氏は「65点」とばっさり。志倉氏によると、大徳は道着を来ているが、そんなに強くないそうで(茶帯)、「そことも葛藤があったりするんでしょうね」(志倉)とのことだ。

 さらに、南條のあき穂に対する印象は「あき穂はロボット部の部長を務めているのですが、部長だからといってみんなを引っ張っていくタイプではなく、まっすぐで一生懸命なのですが、不器用過ぎてときには周りにも迷惑をかける。それで最終的にはみんなが手を貸さないといけない状態になる。自然とまわりが手を貸さざるを得ない気持ちにさせる女の子ではないかと思いました」とのこと。それに対し志倉氏は「85点」と高得点。ただし、引き続き南條が「その真っ直ぐさも自信からくるまっすぐさではなく、過去にあったトラウマか、コンプレックスからくるものでは?」と発言すると、志倉氏が「言い過ぎ!というくらい合っています」と止めるひと幕も。志倉氏によると、あき穂は「こいつ、このままいくのかな?と怪しんでほしいキャラなんです。途中で心が折れて違う性格になるキャラもあるじゃないですか。お楽しみにしてください」とのことだ。ますまず物語が気になるところだが、「シナリオが楽しみです」という皆さんの発言にもうなづけるところだ。

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 最後のお題は「二足歩行ロボットに対する志倉さんの考えについて」というガチな質問。現状二足歩行に対する研究が止まっている理由については、“ある意味で重力に逆らう二足歩行は技術的にも難しい”、“電力的にもメリットがない”とした上で、一方では二足歩行は直感的な操作が可能で、有事にクルマなどで移動が困難なところへも移動しやすいメリットがあると指摘。いかに二足歩行を実現するか、その答えが『ロボティクス・ノーツ』にあると続けた。しかも志倉氏によると、いまアメリカでは、アポロ計画→スペースシャトル計画のあとに、その予算をロボット計画に注ぐ可能性があるとのことで、ロボットはこの時代にジャストミートしているとのことだ。

 志倉氏は言う。「本作はゲーム作品なのですが、何なら本でもよくて、ものすごい量になってしまうので、ゲームというメディアで皆さんと思いを共有したいと思っています。ゲームの中で物語としてテキストがおもしろくないと、まったくストーリーに入り込めないと思っていますので、そこを中心に物語を作っています。物語の中で笑ったり泣いたりということをみんなで共有して、その体験を『シュタインズ・ゲート』のときと同様に、みんなと語り合いたいと思っていますので、よろしくお願いします」。物語作りにかける志倉氏の思いが伝わる言葉だ。

 さて、イベントではふたつの新規発表があった。ひとつめは、2011年10月28日、29日、30日に秋葉原・ラジオ会館で『ロボティクス・ノーツ』のイベントが開催されるということ。ラジオ会館といえば、『シュタインズ・ゲート』にも登場した想定科学シリーズおなじみの地。「妄想を膨らませながら楽しみにしていてください」(志倉)とのことだ。

 もうひとつが、2011年10月8日 午後7時〜21時まで、文化放送、ニコニコ生放送にて“電人☆GA部ぅ〜”がスタートするということ。パーソリティーは坂口大助、明坂聡美、志倉千代丸氏の3名がつとめ、『ロボティクス・ノーツ』のミニコーナーなども用意されているという。さらに、『ロボティクス・ノーツ』のラジオ番組も“響 - HiBiKi Radio Station‐”にて開始される。2012年春のゲームの発売に向けて、『ロボティクス・ノーツ』が盛り上がってきた。

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