●スキーならではの直感的なプレイを実現

 今後発売予定のXbox 360用ソフトを手掛けるクリエイターが、東京ゲームショウ2011の会期にあわせて来日。日本マイクロソフト本社で各タイトルのプレゼンテーションを行った。『Kinect スポーツ: シーズン 2』では、レア社のリードプロデューサー、ブレント・ポイントン氏とリードデザイナー、トラヴィス・ライアン氏の両氏がゲームの説明をしてくれた。

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▲レア社のリードデザイナー、トラヴィス・ライアン氏。

▲同じくレア社のリードプロデューサー、ブレント・ポイントン氏。

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 野球、ゴルフ、テニス、アメリカンフットボール、スキー、ダーツの6種類のスポーツが楽しめる『Kinect スポーツ: シーズン 2』だが、東京ゲームショウのタイミングにあわせて、スキーが初お披露目された。ゲーム的には、いたってシンプルにスタート地点からゴールまでのタイムを競うというもの。道中には何ヵ所か“関門”が用意されており、うまく抜けられないとペナルティーが課せられる。ジャンプ台も用意されており、プレイにアクセントを添えている。ゲーム自体はふたりひと組で行い、同じコースを左右交互に1本ずつ走りトータルタイムを競うという形で行われる。ひとりプレイのときはCPUが対戦相手だ。コースは“クリスタル渓谷”、“レーサーの丘”、“ペリラスの道”の3種類で、後になるほど難易度が高くなるようだ。

 肝心のKinectでのプレイはというと、スキーと聞くと想像されるような直感的なプレイをしっかりと実現。左右に浅く体を傾ければ、ゲーム中のキャラがゆっくり左右に曲がり、大きく体を傾ければ大きく左右に曲がることになる。屈めばスピードアップといった具合だ。初見でもなんとなく楽しめるのは、Kinect対応ゲームならではの魅力と言えるだろう。『Kinect スポーツ: シーズン 2』は、Kinectの音声認識にも対応しているが、スキーでは「スタート!」と言葉を発することでプレイが開始されるのも臨場感があって楽しい。

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 6つのスポーツは、それぞれ通常のスポーツに加えてミニゲーム的な“アクティビティ”が用意されているが、スキーのミニゲームは“ダウンヒルハッチ”。これはコース上の障害物を左右によけたりジャンプしたりしゃがんだりしながら、滑っていくというもの。こうした遊び心溢れるミニゲームも、ゲームに一層のバラエティー感を与えているようだ。

 そのほか、スキーにはいくつかの要素がフィーチャーされているが、なかでも興味深いのが“ファン”。こちらは、ステキなプレイをしているとファンを獲得でき、ファンの数が多くなれば、アバターアイテムなどを獲得できるというものだ。また、40以上の人気楽曲が採用されているものスキーの特徴で、中にはレディ・ガガの楽曲も含まれているのだとか。おなじみの楽曲を聴きながらスキーを楽しむというのも乙なものかも。

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▲スキーのミニゲームは“ダウンヒルハッチ”。

●野球では「本当の野球を再現したい」

 プレゼンでもうひとつ体験できたのが野球。野球自体は8月末にシアトルで行われたPAX Primeで初プレイアブルが解禁され、日本でも先日明治神宮球場で行われた“Xbox 360 Kinect体験キャラバンイベント”でもお披露目されたが、開発者いわく「本当の野球を再現したい」との思いのもとに取り組まれたもの。ゲームプレイは攻撃時が、バッティングとランニング(そしてときにスライディング)、守備時がピッチングとキャッチングとなる。攻撃時の特徴は、足をより踏み込めば飛距離が伸びるという点だろうか。一方のピッチング時では、ストレートやカーブ、スライダーなど6種類の球種を投げることができ、腕を振る早さにしたがって、球速もスローからファースト、スーパーファーストなどと変化するようだ。ヒットを打ったあとで、のんびり歩いていると、センター前のヒットでもアウトなどといったことになるのはご愛嬌だが、開発者の思惑通り、野球の本質はしっかりと捉えているように思われた。

 野球のミニゲームは“ホームランヒーロー”で、端的にいえばホームラン競争。10回打席に入ってトータルでの飛距離を争うというもの。1〜4人までの対戦が可能で、「練習用の打撃練習にも最適ですよ」(トラヴィス)とのことだ。

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▲アクティビティの“ホームランヒーロー”。

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●誰でもプロになった気分で楽しめる

 プレゼンのあとで、ブレント&トラヴィスのおふたりに気になる点を聞いてみた。

――6つの競技のセレクトの理由は?

ブレント いくつかの理由があります。まず何よりもファンからのリクエスト。それがもっとも大きいです。ふたつめは私たちの視点からファンにどのようなチャレンジを提案できるのか、というのがあります。いかにチャレンジを楽しんでいただけるか……です。もうひとつの視点がチームプレイ、シングルプレイという観点からも選びました。たとえばダーツやゴルフはひとりでもできますが、野球やアメリカンフットボールはチームプレイになります。あともうひとつは、動くエネルギー量。以上のことを考え6つのスポーツを選びました。

――今回プレゼンしてくれたスキーをKinectに落し込むにあたって注力したことは?

トラヴィス これはスキーに限らずなのですが、「プレイする人がいかにシンプルに遊べるか?」を最重要視しています。それを基準に楽しさや深みもいくつか付け加えないといけない。シンプルだけど深さもどう付け加えるべきか、ということを考えました。

――日本のファンに向けてのメッセージをお願いします。

トラヴィス 本作のいちばん重要な特徴は、体全体を使うということが挙げられます。実際のスポーツも体全体を使ってすると思うのですが、このゲームもフルボディで体全体を使って楽しめます。家族などが、知っているゲームをいっしょに遊べるのもすばらしい点です。このゲームでは体を使って自然にゲームを楽しめます。私たちはゲーム設計をするときに、誰でも楽しんで遊べるというところに主眼をおいています。何もプロではなくてもいいわけです。誰でもプロになった気分で楽しめるんです。開発のキャッチワードとしては“プレイスポーツ、フィールグレイト”というものでした。

ブレント 『Kinect スポーツ: シーズン 2』のもっともすばらしいことは、友だちとリビングルームやオンラインで楽しめるというところです。しかもオンラインの新しいフィーチャーとして“チャレンジモード”が実装されているんです。“チャレンジモード”では、自分のタイムやスコアをオンラインにアップデートして、それに対して友人などが挑戦することが可能になっています。オンラインで遊ぶときでも同じ時間に遊ばなくてもいいんです。ぜひとも、楽しんでもらいたいです。

 なお、2011年9月15日〜9月18日に千葉県・幕張メッセで開催される東京ゲームショウ 2011では、『Kinect スポーツ: シーズン 2』のスキーと野球がプレイアブル出展される。ぜひ、実際にお試しあれ。

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