●HDタイトルからソーシャルゲームまで幅広いプラットフォームにタイトルを提供

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 2011年9月14日、東京都六本木のOPERAにて、グラスホッパー・マニファクチュアのプライベートイベント“GRASSHOPPER 1st COLLECTION”が行われた。Kinect用タイトルの『Diabolical Pitch(ディアボリカル・ピッチ)』の実機デモが出展されたほか、モバゲーオープンプラットフォーム向けに、スマートフォンタイトル『FROG MINUTES for モバゲー(仮題)』、『人間 vs. ゾンビ(仮題)』、『エイリアンバスターズ(仮題)』を、2011年冬以降、順次提供していくことを発表した。

 イベントの冒頭は、グラスホッパー・マニファクチュアのCEO(最高経営責任者)である須田剛一氏のあいさつからスタート。東京ゲームショウを前に集まった世界のプレスに謝辞を述べ、「今日は8個の発表があります。楽しんで行ってください」と語ると、直近のタイトルラインアップがスクリーンで紹介された。すでに既報の情報もあるので、ダイジェストで概要をお伝えしよう。

シャドウ オブ ザ ダムド』(PS3&Xbox 360 エレクトロニック・アーツ 9月22日発売予定)
Tango Gameworksの三上真司氏とのタッグで生まれた、地獄のアクションシューティング。ゲームの概要と声優などを紹介していくムービーが流れたのだが、主人公ガルシアを演じる浅野忠信、ポーラを演じる栗山千明の演技は、さすがの迫力。東京ゲームショウ2011では、セガブース内に試遊台を出展する。9月18日の午後1時20分から50分まで、エグゼクティブディレクターの須田氏、サウンドディレクターの山岡晃氏、そして浅野忠信と我修院達也を招いたステージイベントも行う。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版-サウンドインパクト-』(PSP バンダイナムコゲームス 9月29日発売予定)
30曲以上の楽曲とともに、名セリフや名シーンが展開される、新感覚のリズムアクションゲーム。バンダイナムコゲームスブースで映像出展が行われる予定。

ロリポップチェーンソー』(PS3&Xbox 360 角川ゲームス 2012年発売予定)
チアリーディングの技を活かしてゾンビと戦う、グラスホッパー・SCEブースで映像出展、マイクロソフトブースでは映像とプレイヤブル出展が行われる。

SINE MORA (シネモラ・仮題)』、『ブラック・ナイト・ソード
Digital Realityとタッグを組んだ2本のダウンロードタイトルも紹介が行われた。
シネモラ』が横スクロールシューティングで、『ブラック・ナイト・ソード』が、絵本のような独特なタッチの世界で展開される横スクロールアクション。Digital RealityのCEOであるアンドレス・ペラー氏も挨拶を行った。いずれも東京ゲームショウ会期中に、プレス向けに幕張のホテルでプレゼンテーションを行うとのこと。また、『ブラック・ナイト・ソード』日本語版のナレーションは演技派の俳優を起用し“熟練の渋さが醸し出す独特のナレーション”になるらしい。詳細は9月16日に発表される。

SUDA 51'S SDATCHER
小島プロダクションのWebラジオ“ヒデラジ”300回記念で制作・公開中の、全7エピソードのWebラジオドラマ。東京ゲームショウでは、“コナミスタイル TGS出張所”でオリジナルグッズが販売されるほか、会期中の16日には第2話も公開予定。また、18日の午後3時半から4時45分まで、KONAMIブースで、小島監督と須田剛一氏、そして大塚明夫、杉田智和、井上喜久子らのゲストを招いたステージ“Kojima Productions SPECIAL STAGE”も行われる。

●スマートフォン向けソーシャルゲームでもグローバルに評価されるものを

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 そして新事業として、モバゲーオープンプラットフォームへの参入が発表。グラスホッパー・マニファクチュアのCOO(最高執行責任者)であるデラトロペ・ヘンリー氏が登壇し、「あらゆるプラットフォームで(グラスホッパー・マニファクチュアのゲーム)遊んでもらうために強力なパートナーを得た」と、DeNA取締役の小林賢治氏を紹介した。小林氏は、「スマートフォンゲームが広まるのは中国の人口が増えるのより明らか」だと冗談を交えつつ、スマートフォン時代のソーシャルゲームでは、グローバル展開で世界に勝負し、市場を席巻して行きたいとの意向を語った。

 ゲームを紹介したのは山岡氏。これまで家庭用ゲーム機や携帯ゲーム機向けにでゲームを作ってきたが、ソーシャル、モバイルの領域でもグラスホッパー・マニファクチュアにしかできないゲームを発信していきたいと語り、3タイトルを紹介した。

 『FROG MINUTES for モバゲー(仮題)』は、すでにiOS向けに配信されているタイトルのモバゲー版。『人間 vs. ゾンビ(仮題)』と『エイリアンバスターズ(仮題)』は、いずれもグラスホッパー・マニファクチュアらしいテーマ選択の気がするが、ただのゾンビゲームや、血が出るゲームではない、新しいものになっているという。

●ついにベールを脱いだ“Codename D”

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 2010年の東京ゲームショウで発表された、Kinect用のタイトル『Codename D』の正式タイトルも『Diabolical Pitch(ディアボリカル・ピッチ)』として発表された。プレイヤーは豪腕で鳴らした元ピッチャーで、廃墟と化した夜の遊園地で自慢のピッチングで敵を倒していくことになる。日本マイクロソフトより、2011年発売予定とのこと。東京ゲームショウでは、日本マイクロソフトブースで試遊出展が行われる予定。マイクロソフトスタジオズ ジャパンでスタジオマネージャーを勤めるリチャード・ニューマン氏も登壇し、本作を「クレイジーなピッチングゲーム」と表現しつつ「日本で組むと言えば須田さんしかいなかったので、このようなゲームができて非常に光栄」と語っていた。

 プレゼンテーションの終了後、さっそく試遊台が設置されていたので、記者は一番にプレイ。ファーストインプレッションを誤解を恐れずに書けば“マッドなクリーチャーを倒すアクションゲーム+『アストロ球団』”といった感じ。いや、嘘かと思うかもしれないけど本当なんですって!

 ステージがスタートすると、こちらに向かって敵がやってくるので、基本はボールを投げて撃退し、近距離の敵は蹴り上げて倒していく。ゲージが溜まれば、必殺技の魔球や秘打の出番だ。魔球には“ファイヤーボール”、“サンダーボール”といったものがあり、効果はご想像の通り。“ライナーボール”は、打棒をフルスイングしてエネルギーを込めた玉を撃ち込む。敵には遠方からエネルギー弾のようなものを放ってくる連中がいるので、そんなときは体の前に両手をつきだしてキャッチング! アイテムをゲットして守備の選手が控えていると、捕りそこねても彼がキャッチしてくれるのだ。単独での取材だったので試すことはできなかったが、ふたりプレイも可能とのこと。グラスホッパーらしいオリジナルすぎるゲームプレイが楽しめるので、体験する機会があったらぜひプレイボールしてみてほしい。

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