●『マリオテニス(仮題)』と『ルイージマンション2』をお届け
2011年9月13日に開催された任天堂の発表会“ニンテンドー3DSカンファレンス 2011”。終了後にはこの日発表されたタイトルの一部が出展された体験会も実施された。こちらの記事ではその中から、『マリオテニス(仮題)』と『ルイージマンション2』のプレイリポートをお届けしよう。
●『マリオテニス(仮題)』垂直持ちの真相は……
シンプルな操作で白熱したテニスが楽しめる『マリオテニス』シリーズの最新作が、ニンテンドー3DSにも登場する。目玉となるのは、カンファレンスでも発表された通り本体を垂直に持って行うジャイロセンサーを利用した操作。とは言ったものの、“垂直に持つ”と聞いただけではどうもピンと来ない。縦持ちってこと? 上画面を下画面に対して垂直に立てるってこと? などの疑問湧いたので、実際にプレイして確かめることにしてみた。
垂直持ちの真相を語る前に、『マリオテニス(仮題)』の概要を簡単に紹介しよう。本作は『マリオ』シリーズのキャラクターたちが複数登場するテニスゲームで、操作は基本移動とショットのふたつのみ。極めてシンプルな操作である一方、ショットのタイミングや相手との駆け引きといった部分が重要となるので、初心者は初心者なりに、上級者は上級者なりにそれぞれ自分の実力にあった楽しみかたができるというわけだ。今回の体験版で操作できたのは、オールラウンドタイプの“マリオ“と“ルイージ”、テクニックタイプの“ピーチ姫”、パワータイプの“クッパ”という4キャラクター。記者はクッパを選択することにした。じつは記者、『マリオテニス』シリーズは今回が初体験。しかし、何度も述べているが操作が非常にシンプルなので、初めてでもしっかりと打ち返せるしラリーもなかなか途切れずと、かなりいい具合にプレイすることができた。スタッフに聞いたところ、ボタン2回押しや、ズラし押しなどでショットのパターンを変えることもできるとのことで、ゲームに慣れてくればいま以上にスピーディーかつ複雑な駆け引きを楽しめそうな感じである。
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▲これが垂直持ちだ! |
さて、概要を紹介したところでいよいよ垂直持ちの真相だ。本作の見どころのひとつである垂直持ちとは、本体を垂直に立てて持つという意味である。ふだんは少し見下ろして操作しているところを、顔の真正面に上画面を持ってくるというイメージだ。この持ちかたをすると、ゲームは自動的にジャイロセンサー操作モードに切り替わり、ゲームの視点もキャラクターを背後から見る位置に移動する。同時に3D立体視の効果がオフになって、プレイの準備は完了だ。
操作の面で通常ともっとも変わるのは、キャラクターの移動がオートになる点(スライドパッドでの操作も可能)。なので、プレイヤーが行うのはショットボタンをタイミングよく押すのと、打つ方向を定めるのふたつだけとなる。そのうちの後者、“打つ方向を定める”という部分においてジャイロ操作を駆使するのだ。ニンテンドー3DS本体を顔の前に持ってきて体ごとくるくると回しながらショットを押すという操作は、最初こそ戸惑うものの、慣れてくるといままでにない感覚で楽しくなってくるはず。さらに、スタッフのお姉さんに聞いたところ、このジャイロ操作……極めるとかなり強いのだと言う。確かに、急な切り返しのショットを打つときなどは、ジャイロ操作によるスピーディーな視点移動(打つ方向の調整)がかなり活きてきそうな印象。発売された際には、ぜひこちらの操作を突き詰めたい次第である。
●立体視を意識した構図で臨場感がさらにアップ『ルイージ マンション 2』
E3 2011で発表&初プレイアブル出展された『ルイージ マンション 2』(2012年発売予定)。本日2011年9月13日の“ニンテンドー3DSカンファレンス 2011”終了後に行われた体験会にも同作は出展され、複数ある舞台のうちのひとつ、お化けが住みついてしまった屋敷の探索を楽しむことができた。
同作で主人公ルイージに与えられる武器は掃除機の要領でお化けを吸い込んで退治する“オバキューム”。Rボタンを押せばいつでも使用することができ、敵を吸い込む以外にもコインを集めたり障害物を動かすといったことが可能なすぐれものだ。とにかくいろいろと吸い込めるわけで、ときには以外なものを吸い込んだ結果新たな展開が起きることもある。たとえば今回プレイした範囲の場合であれば、布がかかった箱の近くでオバキュームを動かしてみたところその布がヒラヒラと動く……「これは何かあるぞ」と思いスポンと布を吸い込む(ちなみに吸い込むタイミングでAボタンを押す必要アリ)とそこには宝箱が登場。中には鍵が入っており、無事つぎの部屋へ進むことができた、といった具合である。
また、お化けと戦う際はオバキュームだけだとヒラリと避けられてしまう。そんなときは近くでストロボを炊いて驚かせてやろう。突然光を当てられたお化けがひるんだ瞬間を狙って、吸い込んでやるのだ。ただし、勝負はまだこれで終わりではない。お化けは必死で逃げようとするので、右に逃げたらスライドパッドを左に倒し、上方向に逃げたら下に、といった感じにつな引きの要領で逃げるお化けを引っぱる必要があるのだ。綱引きで弱ったところタイミングで画面の指示に合わせてAボタンを押せば、スポン! と吸い込むことができて、お化けとのバトルは終了。この感覚はかなり癖になる。
と、本作の特徴を述べてみたが、じつは基本的な流れはゲームキューブで発売された前作『ルイージマンション』とほとんど同じ。なので、ここからはニンテンドー3DSならではと感じた部分を紹介しよう。まず外せないのが、立体視の効果。今回『ルイージ マンション 2』をプレイできた時間は10分程度だったのだが、そのわずかな時間の中でも明らかに立体を意識した構図を確認することができた。通常、本作では主人公ルイージの動きを横から見るのだが、少し長めの廊下ではそれが背後からの視点に変更。立体視の効果もあってかなりの奥行きを感じることができる。また通常の視点時でも、部屋の奥にある鏡にルイージの姿が映り込むときなど、立体の恩恵がしっかりと感じられた。もうひとつはジャイロセンサーを活用した操作。オバキューム使用中など、上画面右下にニンテンドー3DSのアイコンが表示されたタイミングが、ジャイロセンサーを使用するチャンスだ。その状態で本体を左右に動かすと、少しだけカメラ位置を動かすことができるのである。ちなみにオバキューム使用中は移動が若干制限されるので、背後にお化けがいないかどうかを確認するときなど、意外とこの操作が活躍する場面は多そうだ。
今回はお屋敷が舞台だったが、公開されているPVやE3 2011での発表によればほかにもさまざまなステージが用意されている『ルイージ マンション 2』。それらではどんな立体演出を楽しむことができるのか? 発売がますます待ち遠しくなる体験プレイとなった。
(C)2011 Nintendo / CAMELOT
※画面は開発中のものです。 ※ニンテンドー3DSの3D映像は、同本体でしか見ることができません。画面写真は2D表示のものです。