●発表と同時にオープンβテストも実施

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 ゲームポットは2011年9月10日、都内にある同社本社で新作発表会を実施。ニコニコ生放送でも中継されたこの発表会で、新作ブラウザオンラインダンジョンRPG『2032 Diver City』をお披露目した。開発を担当するのは、『不思議のダンジョン』シリーズで知られるチュンソフト。“ダンジョン”の作りに精通したチュンソフトが手掛けるということで、これまでにないアプローチからダンジョンの探索が描かれることになる。

 『2032 Diver City』第1のコンセプトは“掘る”。ふつうダンジョンと言えば、作られた迷路の中を移動してゴールを目指するわけだが、本作ではプレイヤーが壁を切り崩しながら迷路を作り上げていくことになる。しかも、オンラインなので自分以外のプレイヤーも掘りまくるということで、迷路のカタチは刻一刻と変化してくのだ。

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▲ダンジョンを掘ると土塊が出現。これは動かして再配置することが可能で、それによってもダンジョンの形状が刻一刻と変わっていくのだ。

 第2のコンセプトは“深く広いダンジョン”。『不思議のダンジョン』シリーズ同様、プレイヤーはより深い階層を目指して探索する。下に行けばいくほどいいアイテムを入手することができるが、当然敵も強くなるので、一瞬の油断が命取りになるだろう。やられてしまった場合は、これまた『不思議のダンジョン』シリーズ同様にアイテムはすべてロスト。さらに『不思議のダンジョン』シリーズで多くのプレイヤーを絶望させた“モンスターハウス”もあるそうだ。しかし、プロデューサーを務める谷内義人氏いわくバランスにはかなりの自信があるとのことで「それでもなお、挑みたくなる中毒性があります」と胸を張った。ちなみにダンジョンは複数存在。それぞれルールが異なっており、序盤のダンジョンはやさしめの設定となっているので、初心者の人でも安心だろう。

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▲アイテムはツルハシ、ピッケル、ハンマー、ドリルなどが存在。それぞれの違いは壁を掘るのに適しているか、敵を倒すのに適式いるか。ピッケル、ツルハシ、ドリルは掘るのに適していて、ハンマーは敵を攻撃するのに向いているというわけだ。なお、ドリルで壁を掘ると土塊が発生しないので、どんどん掘り進むことが可能。

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 本作はブラウザで遊べるダンジョンMMORPGで、これもコンセプトのひとつになっている。ブラウザゲームと聞くと、どうしてもライトな印象を抱きがちだが、谷内氏は「ブラウザで本格的なMMOが楽しめる」ことにこだわったと説明。また、“いつでもどこでも、それでもしっかりと”遊べることに注力したそうで、なんと本作はFlashに対応したスマートフォンでもプレイすることができるのだ。

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▲チュンソフトの中村光一氏。

 発表会にはチュンソフトの代表取締役社長である中村光一氏も登場。同氏と『2032 Diver City』のプロデューサーである谷内氏は『トルネコ2(要確認)』のときからの知り合いで、今回の開発に際しては谷内氏が中村氏に「ブラウザでみんなで遊ぶMMOダンジョンRPGを作りたい」と頼み込んだことから実現したという。そんな経緯から生まれた本作を中村氏は『不思議のダンジョン』シリーズを引き合いに出して、「『不思議のダンジョンシ』リーズに、壁を掘ることができるアイテムとして“ツルハシで”がありますが、それをメインにしたMMOです」と説明。「“ツルハシオンライン”……ひとことで言うとそういうことですめ(笑)」とユニークな言い回しで見どころを端的に表現した。

 発表気はニコニコ生放送で中継されたこともあって、中村氏に対する質問をユーザーから募集するひと幕も。昔といまでゲームがもっとも変わったところは? という問いに対しては「なによりも違うのは、オンラインの要素」と回答。「昔はテレビの前に座ってひとりで遊ぶのが基本でしたが、いまはみんながネットでつながって、1個のダンジョンを遊べる。夢のようです」。また、司会者からは「ゲーム制作で大切なものは?」という質問も。中村氏は「企画とかお金とかいろいろありますけど……やっぱりゲームに対する愛がいちばん重要かと思いますね。愛とこだわり、これが重要だと思います」と答え、『2032 Diver City』はその“愛とこだわり”を持って臨んだ作品であると強調した。

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▲プロデューサーの谷内氏。

 中村氏の話を受けて、谷内氏は『2032 Diver City』の制作秘話にも言及した。“ゲームは難しければ難しいほどおもしろい”という錯覚に陥ることがある、と前置きをしたうえで谷内氏は、本作の開発現場も一時その錯覚に陥りかけていたと紹介。しかし、中村氏からそのことを指摘されて、原点回帰したという。つまり、“掘って楽しい”という感触を重視したのだ。「おかげで、だいぶ手応えを感じるデキになりました」と、作品の仕上がりに自信を見せた。

 なお、正式サービス開始は2011年9月中を予定しており、今回のタイトル発表と併せてオープンβテストもスタート。実施期間は2011年9月12日の正午までで、公式サイトにアクセスするだけで参加することが可能だ。興味がある人はぜひ参加してみてほしい。また、総額100万円が当たる企画“掘りロト”も同時に実施。βテスト期間中、ゲーム内に落ちている抽選カードを拾った人の中から抽選で豪華な賞金&賞品をプレゼントするというもので、賞品の中には中村氏のサイン入りチュンソフト掘り出しソフトというファン垂涎のアイテムも用意されている。詳細は『2032 Diver City』の公式サイトで後日告知されるとのこと。

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