●ファミ通ドットコムの独占インタビュー!

 2011年3月6日。東京・渋谷のライブハウスで開催された“ゲームミュージックダブルライブ”にて、タイトーのサウンド開発チームであるZUNTATAが、12年ぶりとなる単独ライブを行った。このライブでは、1986年の初登場以来、ゲームミュージックファンを虜にし続けているシューティングゲーム『ダライアス』シリーズの最新作、『ダライアスバースト アナザークロニクル』のサウンドを生演奏にアレンジした楽曲が演奏された。

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▲これが『ダライアスバースト アナザークロニクル Live in O-EAST -revolt-』のジャケットデザイン!

 期待と興奮が会場を埋め尽くした、あの伝説の一夜を完全パッケージ化したスペシャルなCDが、今回紹介する『ダライアスバースト アナザークロニクル Live in O-EAST -revolt-』。この作品のジャケットデザイン決定を記念して行われた、ZUNTATAの中枢を担う若きサウンドデザイナー・土屋昇平氏と、特別ゲストとしてライブにも参加したボーカリストのRemiによる対談の模様をお届けしよう。

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――まずは、ライブ当日を振り返っていただきましょう。12年ぶりのライブということで、相当なプレッシャーを感じられていたのでは?
土屋 僕自身、ライブをやること自体が初めてだったので、やはり緊張しましたね。以前は、タイトーのサウンドチームでライブをやっていたことは、もちろん知っていたのですが、2000年に入ってからは、大規模なライブを行っていなかったようですから。ライブとかやってみたいなぁ、とはずっと思っていたのですが、本格的に「よし、ライブをやるぞ!」と決めて動き始めたのは、2010年11月頃だったんです。ライブの日まで時間がなくて、メンバーはみんな大変だったと思います。

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――いちばん苦労されたことは?
土屋 そもそも、『ダライアスバースト』の曲はバンドで演奏するように作曲していなかったので、今回のライブ用にバンドアレンジを加える点が大変でした。でも、僕はもともと、ヒューマングルーブというか、人間臭さがする曲が好きなので、元の曲にもそういったグルーブを残していた点が良かったですね。アレンジは大変でしたけど、思ったより苦労はしませんでした。
Remi レコーディングのときは、「女神が見守るように」歌ってほしいというオーダーがあって、自分の中でそのイメージを膨らませて、臨みました。曲の雰囲気と、自分の思い描いた“女神”のイメージが繋がったので、うまく行ったんです。でも、そのイメージを、お客様にライブという特殊な空間でどう伝えるかは、悩みましたね。
土屋 そこは僕が決め込むよりも、Remiさんのイメージに任せましたよ。
Remi だいぶ自由にやらせていただきました。

――あのオーディエンスの熱狂を現場で見ていた限りでは、うまく伝わったのではないでしょうか?
土屋 僕にとっては初ライブですが、お客様にとっては12年ぶりのライブということもあって、「待っていた!」という期待感が、すごく伝わってきました。当日の熱量もすごかったので、だいぶお客様に助けてもらったと思います。

――とくに、後半の「組曲 光導」は、演奏も圧巻でした。
土屋 原曲はすごく重くて、緩急も激しいので、どうアレンジしようかなぁといろいろ考えさせられました。さんざん悩んだのですが、最終的には、自分が「光導」で表現したいと思っていたことを素直に出そうと決めて、アレンジしたんです。だいぶシンプルになって、自分でもびっくりするくらい落ち着いて聴ける曲になりましたね。いや、なんとかなるもんです(笑)。
Remi あの大曲をZUNTATAさんがどうアレンジするのか、そのアレンジで自分がきちんと歌えるのか、すごく不安でした。でも、ゆったりと楽しんで聴けるアレンジになっていて、「これはイケル!」と思いましたね。

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土屋 本当?(笑)
Remi 本当ですよ! あとは、自分のがんばりしだいだと覚悟を決めました。そもそも、原曲をお客様が愛してくれていることはわかっていたので、そのイメージを崩さないように注意しましたよ。
土屋 確かに、お客様の溢れるような愛情が感じられて、うれしかった!

――身動きできないほど、たくさんのオーディエンスがいらしてましたからね。
土屋 本当に感動しました。当日、会場まで来られなかった方々にも、会場の熱や楽しさが伝わればいいですね。原曲をライブ用にどうアレンジしたかという点にも、注目してほしいです。あとは、やっぱりRemiさんの歌声です。まさに、女神がやすらいでいるような歌が聴けますよ。
Remi うー、そこまで言わなくても(笑)。でも、原曲とはまったく印象が違います。そこを楽しんでいただければ。

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土屋昇平
フロム・ソフトウェアで数々のタイトルのゲーム音楽を制作し、2008年よりタイトーに入社。『ダライアスバースト』シリーズの音楽を手掛ける。ライブではベースを担当。

Remi
vocal。「NARUTO-ナルト-疾風伝」、「トリコ」、「スイートプリキュア♪」、「べるぜバブ」、「地獄少女」、「地球(テラ)へ...」、など、数々のアニメや映画、ドラマの劇伴に参加。2011年10月31日には高梨康治LIVEにVocalとして参加。

 


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DARIUSBURST ANOTHER CHRONICLE LIVE IN O-EAST -revolt-
発売日:2011年10月31日(月)
※予約受付中
※初回限定版のみライブの模様が見れるDVD付き

収録曲:
1.Good-bye my earth -Live version with Remi-
2.The world of spirit -Live version with Remi-
3.DBAC MIX (1:オチツイタキモチ〜2:Baptize Silver Hawk〜3:Abyssal Holic〜4:粛々ト敵ヲ撃破〜5:Abyssal Dependence)
4.DARIUS Classics(1:COIN〜2:CHAOS〜3:Say Papa〜4:Visionnerz + 5:Self〜6:G Zero +7: Adam〜8:Fake〜9:A Flashing Dual Hawk〜
10:Boss7)
5.組曲 光導 第一曲 鉄の化石 -Live version-
6.組曲 光導 第三曲 稲妻と剣 -Live version-
7.組曲 光導 第五曲 暴君 -Live version-
8.ENCORE1:Hello 31337 -Live version-
9.ENCORE2:組曲 光導 第六曲 導き -Live version-

販売サイト:オンラインショッピングサイト“エビテン(ebten)”
特典DVD付き初回限定版:http://ebten.jp/p/4541993017973/
通常版:http://ebten.jp/p/4541993017980/
※この商品は「エビテン」の専売商品となります。

価格:特典DVD付き初回限定版は3990円[税込]、通常版は3150円[税込]
企画・制作:エンターブレイン/協力:タイトー