●豪華声優陣が集結

 COMFORTから2011年10月27日に発売予定のPSP(プレイステーション・ポータブル)用ソフト『アルカナ・ファミリア -La storia della Arcana Famiglia-』。同作のメインキャスト全員からコメントが到着したのでお届けしよう。

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■アフレコインタビュー[リベルタを演じる福山潤さん編]

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――まずは、今回の収録を終えての感想をお願いいたします。

福山潤さん(リベルタ役/以下、福山):ドラマCDの収録時はまだキャラクターを手探りの状態だったのですが、今回はドラマCDで作り上げたキャラクターを土台に演じることができました。僕はドラマCDでほぼ全キャラクターと絡ませて頂いていて、特にリベルタが関わりあるダンテやノヴァの声も性格的なものもかなり分かっている状態でした。ですので、キャラクターがほぼ出来上がっている状態での収録だったので、とてもスムーズに収録出来ています。

――ドラマCDのときと比べて、キャラクターの印象が変わったようなところはありますか?

福山:リベルタはとても真っ直ぐだし、バカっぽくないなと思いました(苦笑)。ドラマCDの時はコメディストーリーなので、みんなちょっとバカっぽいことばかりやってましたけど、ゲームでは、リベルタはとても仲間思いで、ヒロインを大事にして、口喧嘩をしているノヴァに対してもそんなに毛嫌いしているということもなく、“好敵手”に近い状態で接しています。それに、他の人に対するリスペクトの気持ちがしっかりある子だなと感じる部分もありましたし。ドラマCDよりも、より一層色々な所が掘り下げられているので、今まで見えなかった所がはっきりと見えるようになりましたね。

――リベルタというキャラクターはどのような印象ですか?

福山:意外と常識人なんですよ、やっていることは無茶苦茶なんですけど(笑)。人と正対する上での常識はしっかり持っている子なので、意外と普通というか…組織っぽくないんですよね。その辺りは他のキャラクターたちと一線を画している感じがします。パーチェやデビトの方が組織っぽいなと思います。だって、デビトなんてまっとうな人生を送れているような雰囲気に見えないでしょ?(笑)
リベルタは、海の男という男くささもあまり感じないので、彼が置かれている場所と環境と彼のポジション、人間性みたいなもののアンバランスさというのがすごく魅力かなぁと思います。

――演じた中で難しかったシーンというのは?

福山:難しかったというのとは違うかもしれませんが、テンションがアッパーな所がずっとあったことです。あとは、ゲームならではの選択肢による分岐点があるので、その辺りですね。収録の都合上、本線という一つの流れがあって、いくつかに分かれる選択肢の先の部分の収録をやってから、また本線に合流するという、合流地点の枝葉と着地点の気持ちの持っていき方というのが、ゲームの収録ならではのテクニカルさといいますか、その部分が多少難しかったというのはあるかもしれませんね。

――気になったシーン、印象に残っているところはありますか?

福山:ダンテが、明らかにドラマCDからフィードバックされたキャラクターになっている所(笑)。(小杉)十郎太さんの声以外ではダンテは考えられないですね。

――ほかのキャラクターについてはどのような印象がありますか?

福山:ドラマCDでの関係性がとても大きくて、特にリベルタからするとノヴァとの関係性なんですが、ノヴァが代永(翼)じゃなかったら“ノヴァ”を名前で小馬鹿にするというようなアイデアも出なかったと思います。デビトはなかなか絡まないんですけど、彼は彼で「何かやっているな…」と思わせる部分があったり、パーチェはパーチェでトリッキーだったり…。演じている皆さんとは普段、他の仕事で慣れ親しんでいる方々ばかりですけど、今までの現場とはまた違う雰囲気で、それぞれが今までにない違う一面を出しながら演じているという雰囲気を僕は凄く感じるので、僕もリベルタらしいもの、僕らしいものというのを織り込みながら収録していけたらなぁと思っています。どのキャラクターも面白いですよ!そういえば、僕はあるシーンでみんなのものまねをしなくてはいけないんですよ(苦笑)。リスペクトしながらものまねしているので、ディスっているわけではありません!(笑)

――モンド(パーパ)とスミレ(マンマ)についてはいかがですか?

福山:スミレさんは、ちょっとエロいですよね(笑)。モンドは、見た目は悪い感じがします。組織のボスなので悪い感じの見た目ですけど、意外とそうでもないですよ。それにしても、スミレさんが気になりますね。ドラマCDでは絡めなかったので…この見た目で、あの方の声を想像しながら……とにかくエロいです。男性キャラもとても魅力的ですけど、僕はヒロインやスミレさんなどの女性キャラが大変好みです!ヒロインもツインテールじゃなくて、髪をおろしてくれると最高にいいですね~ツインテールよりもポニーテールの方が好きです(笑)

――『アルカナ・ファミリア』の世界観や設定についてはいかがですか?

福山:映画とか漫画などでもよく題材として扱われていますけど、例えばイタリアを舞台設定にしていても、喋る言葉は日本語じゃないですか。だから、イタリアが舞台という感じのしない作品というのがあったりもしますが、『アルカナ・ファミリア』では、イタリア語がちょこっと出てきたり、空気感が外国らしい雰囲気なので、全体的な台詞は勿論、日本語ですけど、たまに見せるイタリア風な所が作品の舞台がイタリアなんだなというエッセンスになっているなと。僕からするととても新鮮に感じました。

――本作はアドベンチャーゲームでもあり、恋愛ゲームでもありますが、リベルタとヒロインの恋愛はどのような感じでしたか?

福山:リベルタはどストレートですからね~まぁ他のキャラクターたちに比べると想像しやすいと思います。が、はたまたそんな分かりやすい方向にいくのか(笑)。久々に少年らしいキャラクターをやらせて頂いたので、“正統派”感というものが、いかに恋愛面で活かされるのか…楽しみにしていて下さい。

――ヒロインについてはどのようなイメージを持って演じましたか?

福山:この時代には似つかわしくない“絶対領域”を備えていますからね~(笑)。そういえば、僕、最近まで“絶対領域”というものをよく分かっていなかったんですよ。テレビで“絶対領域”についてピックアップされているのをたまたま見て、それから理解したんですけど、そのおかげで最近、絶対領域の魅力を感じるようになってきたので、おっさんになりましたね(笑)。このヒロインはツインテールで、ふくろうを携えていて、スーツを着ていて、でも、日本人形みたいな雰囲気を持っているという、とてもミステリアスな雰囲気を醸し出しているので、大変魅力的だと思います。ヒロインの個性については、皆さんがプレイしてご自身を反映して頂くものなので、どういう個性だというのは言いませんが…。そういえばさっき、ツインテールよりポニーテールの方が好きと言いましたけど、それ以上に前髪パッツンの方が好きです。僕はツインテール推進派ではないので…いや、ツインテールが可愛い方もいらっしゃるんですけど、なかなか似合う人がいないですからね……これ以上言うと敵を作りそうなので、もうやめておきます(笑)。でも、前髪パッツンで、後ろはストレートというのは最大限、女性の魅力を引き出していると思うんですよ!

――最後にゲームの発売を楽しみにしている皆様へのメッセージをお願いします。

福山:夏場だと、この黒ずくめのスーツ集団は暑苦しく見えるかもしれませんが、秋くらいになるとシックになるんです(笑)。そして、PSPソフトということで、最近のPSPは性能もあがっております。また、イヤホンの性能も素晴らしいので、電車の中でやるもよし、家の中でやるもよし、寝るギリギリまでプレイ出来ます。是非共、他のキャラクターを攻略した後、最後にリベルタを攻略して頂きたいなと思います。オーソドックスが一番だなと思っておりますので、是非、楽しんで下さい。

■アフレコインタビュー[ノヴァを演じる代永翼さん編]

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――収録を終えての感想をお願いいたします。

代永翼さん(ノヴァ役/以下、代永):『アルカナ・ファミリア』はドラマCDが先行で始まったので、本編であるゲームの収録がようやく始まって、どんなストーリーになっているんだろうと、とても楽しみにしていました。コンセプトの“少年マンガ”のような話の展開が物語の中に織り込まれていて、収録していて、僕はすごく熱い気持ちになりました。ノヴァ君は比較的冷静な方なんですけど、バトルシーンになった時には自分の持っている信念というものを押し出してきて、「負けるわけにはいかない!」と全力で戦っています。15歳で、一番年下で幼いんですけど、持っているものはしっかりしているので、収録していてとても楽しかったですし、僕も思わず本気になってしまいました(笑)。

――改めてノヴァはどんなキャラクターだと思いましたか?

代永:可愛らしいですね!自分がしっかりしなきゃいけないという気持ちを常に持っているので、そんな彼が大人チームにからかわれた時に出てくる15歳の素のノヴァが可愛いんです。また、ヒロインのフェリチータに対しての心の変化というのが、なかなかの見所だと思います。フェリチータを、「自分が守っていく」と意識し始めた時の変わり方というのはカッコいいです。あと、ノヴァ君は人から受けた愛情をどう返したらいいのか分からないので、リベルタが「俺が相談に乗るよ」的なことを言ってくれて嬉しいんですけど、それに対して別のことで返してしまうシーンがあるんです。そこは可哀想だなと思いました。
彼はしっかりしている分、逆に守ってあげたくなります。強ければ強い程、脆いというのがノヴァ君の特徴なんじゃないかなと思います。

――そういった脆さみたいなものは、恋愛面でも出てくるんでしょうか?

代永:ノヴァ君にとってはマンマとパーパという存在が大きかったんですが、それを超える存在としてフェリチータが出てきて。親以上に自分が守るべきもの、大切なものが出てくると、人って強くなれるんだなとノヴァ君を見ていて思いました。一度決めたことに対する信念を貫き通すという意味では、すごく男らしくて、日本男児みたいな気がしました(笑)。

――ノヴァを演じて、難しいと感じたところなどはありましたか?

代永:ツンデレキャラクターなので、ツンとデレ度合いが難しかったです。あまり優しすぎてもいけないし、強すぎてもいけないし。僕自身、こういうタイプのキャラクターをやったことがなかったので、どこまで出していいのか、どこまで抑えたらいいのかという、加減が難しかったですが同時に楽しくもありました。ノヴァ君を攻略していく中でデレ部分が出てきたら、ツンデレが好きな人にはたまらないんじゃないかなと思います。

――『アルカナ・ファミリア』の世界観や設定についてはどのように感じましたか?

代永:“イタリアンファンタジー”というのがテーマの一つなんですが、収録を通して、その通りだったなと思いました。キャラクター1人1人が個々の能力を持っていて、島全体を守護しているという話なんですが、それがとても面白くて。ゲームをプレイしていく中でその能力が明かされていくんですけど、ゲームならではの楽しめる所かなと思いました。僕は、ノヴァ君がノヴァ君ルートで発動している仲間たちの力は知っているんですけど、他のルートでの仲間たちの力がどういうものなのかを知りたくなりましたし、プレイするルートによって力を使うキャラクターも違うので、“王道”だなと思いました。

――キャラクター能力が明かされるのは、やはりバトルシーンだと思いますが、バトルシーンは多かったんですか?

代永:乙女ゲームにしては珍しいくらいありますね。「アルカナ・デュエロ」という大元の話があるんですけど、「アルカナ・デュエロ」に入ってからのバトルもあるし、街中での騒動を止めるためのバトルシーンもあります。ノヴァ君は島を守護している仲間たちの中でも、警備面を担当しているので、バトルも多かったのかな…でも、どのキャラクターでもバトルシーンはかなりあるみたいです。熱くなれるシーンなので、そこは男性にも楽しんでもらえるようになっていると思います。

――気になったシーンや印象的なシーンはありましたか?

代永:やっと“あの”台詞が出てきたなと(笑)。「僕がお前を好きになるんじゃない、お前が僕を好きになるんだ」っていう台詞がドラマCDのフリートークで自己紹介の前に乙女ゲーム的な台詞があったんですけど、それが出てくるまでの流れがやっと分かったんですよ!「あぁなるほどね、こういう流れでこの台詞が出たんだ」と思って、改めて台詞に込められた意味に気付かされました。また、僕は福山(潤)さん演じるリベルタと絡むのが多くて、そこも楽しかったですね。あと、ノヴァについても改めて発見出来る部分がありました。

――ヒロインについて、どのようなイメージをして演じられましたか?

代永:フェリチータはノヴァとは幼馴染という設定なので、ルカの次くらいにフェリチータと接している機会が多いと思います。でも最初、ノヴァはフェリチータを女の子としては扱っていないんですよ(苦笑)。強いパーパとマンマの娘なんだから、お前は出来て当然だみたいな所から始まるので。フェリチータ自身もそうやって育てられてきているから、弱みを見せないんですね。だから、ノヴァと同じように強ければ強い程、実は弱かったりする部分があるので、フェリチータが支えてほしいと言ってきた時はすごく可愛いんです。僕が守ってあげなきゃなって思いました。乙女ゲームの中では珍しく、優しさと強さ、信念を持っているという、カッコよくて、でもとても可愛い女の子、女性は憧れる部分があるのかなと思います。

――フェリチータは、見た目は凄く可愛らしい女の子なんですよね。

代永:杉田さんがすごい大好きなヒロインですね(笑)。
フェリチータはツインテールなんですけど、髪をほどいたらめっちゃ可愛いだろうなぁと想像してしまいます。でも、可愛いだけじゃないというのもポイントですね。


――代永さんがゲームをプレイするときは、まずはどのキャラクターを攻略したいですか?

代永:ジョーリィですね。ドラマCDからそうなんですけど、こいつは何なんだ!と(笑)。敵なのか?味方なのか?みたいな場面がゲームでも出てくるんですけど、彼はおそらくキーマンなんでしょう。それに、僕はノヴァルートしか分からないので、ジョーリィルートがどうなっているのか気になりますし、絶対落としてやる!って思います(笑)。遊佐さんが演じているということもあって、その声からも謎に満ちているキャラクターなんだろうなぁと想像しています。恋愛方面に進んだ時のデレ具合はどんな感じなのかな…。すごいからかわれそうな気がするんですけど。あと、ずっと耳元で囁かれていそうな気がします(笑)。とにかく気になるので、ジョーリィルートをまずは攻略してみたいです。年齢も「?」ですからね。分からない部分が多いので、すごく楽しみです。

――ほかのキャラクターについてはどう思いますか?

代永:ダンテは、自分を凄く大事にしてくれるだろうなというのが想像できますね。でも、ジョーリィはね…ちゃんと恋愛に発展していくのかなぁと思います。デビトは、外見は怖い感じなので誤解されやすいんですけど、本質的にはめっちゃいい人なので、(ヒロインは)からかわれているけれど可愛がられてもいるなというのが分かります。僕は最初、デビトとは合わないだろうなと思っていたんですけど、面倒見もいいですからね。パーチェはすごく落としやすそうな気がします。ラザニアをうまく作れる女性がいれば、パーチェは付いていっちゃうんじゃないかなと(笑)。リベルタは恋愛が初めてということで、すごい可愛いんですよ!初心だし、すぐ鼻血出すし(笑)。ノヴァは15歳ゆえの落とし甲斐のある男の子だと思います。

――最後にゲーム発売を楽しみにしているファンの皆様へメッセージをお願いします。

代永:ドラマCDは既に発売されているので、聞いた皆さんのゲームに対する期待度がすごく高まっている作品だと思います。僕自身、ノヴァという今までにあまり演じたことのないタイプの役を初めてやらさせて頂くので、ファンの方からは「早く攻略してみたいです」という風に言って頂けて、とても期待されているのを実感しています。全く新しい形の乙女ゲームとしてずっと残っていく作品になると思いますし、皆さんの期待を裏切らない作品に仕上がっているので、何回もプレイして頂いて、『アルカナ・ファミリア』の世界にどっぷりと浸かって頂き、是非、周りに勧めて頂ければと思います。長く応援して頂ければ嬉しいです。

■アフレコインタビュー[デビトを演じる吉野裕行さん編]

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――収録を終えての感想をお願いします。

吉野裕行さん(デビト役/以下、吉野):ゲームの収録はどの作品でもそう思いますけど、大変だなぁと(笑)。『アルカナ・ファミリア』に関しては、以前にドラマCDをやらせて頂いて、それから今回のゲーム本編を録ることになったんですけど、本編をやってみてキャラクターを掴むのが難しいなと、改めて思いました。ゲームですからいくつかのルートがあって、自分が主軸の時とそうでない時と、多少、キャラクターが違う味付けになるので、そのさじ加減が難しかったです。また、作品の舞台や世界観に関しては、まだ初めて聞くワードが多かったので、それらを自分の中で理解するのに苦労はありました。

――ドラマCDの収録を終えてからのゲームの収録ということで、印象が変わった点はありますか?

吉野:ドラマCDの時は軸になる部分ではなくて、遊びみたいな要素が強くなるなと思っていたので、早く本編をやった方がいいなと思っていました。ドラマCDは他のキャラクターと会話をするので、キャラクターがよりどの方向に走っていくかというのが見えやすいんですけど、ゲームの場合は1人でずっと喋らないといけないので、キャラクターとしてどう成長して、どう形になるのか…というのがはっきりと見えなくて、特にデビトは難しかったですね。

――気になったシーンや印象的なシーンはありましたか?

吉野:デビトが、主人公のことをやたらと色々な呼び方をしている所ですね(笑)。お嬢、バンビーナ、フェリチータ、フェル…と、色々な呼び方をするんですよ。勿論、主人公の名前登録を変えたら、フェリチータとかフェルとは呼ばなくなりますけど。中でも「バンビーナ」が一番多いかなと思います。最初から主人公のことを「バンビーナ」って呼ぶんですよ?すごくないですか?(笑)

――吉野さんから見て、演じた“デビト”はどんなキャラクターでしたか?

吉野:悪い人じゃないとは思いますけど…他のキャラクターをあまり知らないんですが、デビトはちょっと癖がありそうな人だと思うので、「私は変わり者よ」という人にオススメするタイプのキャラクターですね(笑)。真っ向勝負じゃないキャラクターです。

――恋愛パートでのデビトはどんな感じになりますか?

吉野:主人公はデビトの言動にハラハラするけど、デビトはハラハラしないです。デビトは自分の流儀があるので、それに忠実に生きているタイプだと思います。仲のいい人もいるので、そんな人たちには、時に振り回されることはありますけど、基本的に女性には振り回されないと思いますね。流儀に則りスマートにやるでしょうし、自分に自信を持っているんですよね。そんな自分に自信がある彼が、恋愛で優しくなるかどうかは是非、プレイして頂ければと思います。これが優しいというのなら、僕は日本男児でよかったと声を大にして言いたいですね(笑)。

――ヒロインについてはどんなイメージがありますか?

吉野:前髪が揃っている子どもだなと(笑)。ファミリーのトップの娘ですから意外と腕が立つ子なんですけど、中身は子どもですね。物を知らない子どもです。箱入り娘らしいです。

――最後に、ゲーム発売を楽しみにしているファンへのメッセージをお願いします。

吉野:ドラマCDを聞いて下さった方も、キャラクターのことを何となく掴んでいたりするんでしょうけど、ゲームが本編です。キャラクターの印象も、またちょっと違ったりするかもしれませんよ(笑)。僕もまだゲームの全体像が見えていないのですが、是非、プレイしてもらって、CDで得た知識とまたちょっと見方が変わるかもしれない『アルカナ・ファミリア』の世界を楽しんでもらえたら嬉しく思います。とにかく遊んで下さい!

■アフレコインタビュー [パーチェを演じる杉田智和さん編]

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――台本を読んでみての感想をお願いします。

杉田智和さん(パーチェ役/以下、杉田):ヒロインの台詞が選択肢内におけるリアクションしかないので、どのようにシーンを膨らませて芝居をするかということが若干困難だという印象を受けました。アドベンチャーゲームの仕様なので仕方ありませんが、何も反応がないのが寂しいです。そのような中で僕は、情報を細かく集めることに気を遣っています。ファミリーは全員揃って、掛け合いで収録出来ればいいんですけど、そうもいかないので、だからこそ、与えられる少ない情報の中で何を伝えるか…でも、台本の台詞にパーチェとしての答えが記載されているので、後は演出をする音響監督さんと話し合って、そういったやりとりの中で、最終的にパーチェの台詞になるように収録に臨んでいます。
また、台本に込められている一つ一つの言葉が凄く重要だなと思っています。ですので、自分の台詞以外でも他のキャラクターの会話や、やりとりというものにも必ず目を通します。そこに込められている情報を、自分の台詞以外の所から吸収していくということをやっています。

――パーチェとヒロインの恋愛パート、というのはどのような内容でしたか?

杉田:パーチェがお嬢の傍にいる理由としては、あくまで「ファミリーの一員として守護する」という大きな目的が最初にあります。接し方においては、家族に近いイメージがあると思います。その中でパーチェ自身が背負ってきた生き方、ドラマが見えてきた時に、何かしらの変化があると思います。

――印象に残った場面はありますか?

杉田:ユーザーがゲームをプレイした時に「印象に残るシーンだ」というものになるように、台本に込められたものを誠実に演じます。オススメを絞ってしまうと、そこしかないように思われてしまうので…。「おはよう」という言葉一つでもユーザーによっては、印象に残るポイントになる可能性がある。だから僕がポイントを絞ってしまうのはあまりよくないかなと思います。

――杉田さんはどのようなヒロインをイメージして演じられたのですか?

杉田:何て可愛いんだ…と思いました。だからこそ、喋らないのがもったいないなと思います。彼女は、生死と隣り合わせという特殊な環境の中で成長していく過程における迷いであったり、その時期にしかない美しさというものがうまいバランスで成り立っている魅力的な子だと思います。子どもなんですけど、大人のルールの社会で生きなければいけない、では彼女がとるべき未来はなんだろうか……。あと、ヒロインの衣装が短パンかな?と思ったらミニスカだと聞いたので…デザイナーさん、ありがとうございます!

――ファミリーのボスであるパーパ、マンマに対してはどのような印象がありますか?

杉田:これだけキャラクターが確立した状態で、ヒロインの両親が出てくるということが普通のゲームではあまりないので…死別しているとか、姿が出てこないというのはよくありますが、ここまで際立った個性のキャラクターとして出てくるというのは驚きました。ですから、ただの恋愛ゲームではなく、ドラマを見せる作品になるのかなと。ビジュアルは類い稀なる良いものです。

――最後にゲーム発売を楽しみにしているファンへのメッセージをお願いします。

杉田:近年、希薄になりつつある家族という認識、極限状態が隣り合わせだからこそ、その大切さに気付く瞬間というのがきっとあると思います。仲間であり、家族であり、そして……後は皆さんがゲームをプレイして確かめて下さい。

■アフレコインタビュー[ルカを演じる中村悠一さん編]

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――まずは収録を終えての感想をお願いします。

中村悠一さん(ルカ役/以下、中村):『アルカナ・ファミリア』はワード数が結構、多めな作品だなと思いました。あと、収録は1人でやったんですが、シリアスなシーンもありつつ、所々、他のメンバーとテンポよく会話をしている楽しげなシーンがあるので、そんなシーンを1人でやって、とても寂しい気持ちになりました(苦笑)。

――ドラマCDの収録を終えてからのゲームの収録ということで、印象が変わった点はありますか?

中村:ドラマCDはキャラクターの横の繋がりや関係性含め、ゲームのストーリーと同時期若しくはゲームの後の設定だったので、改めてキャラクターについて考え直しました。ゲームのシナリオを頂いてから、どういう風にキャラクターを演じようかと考えたので、僕はドラマCDとゲームは別物という風に感じています。勿論、ドラマCDはドラマCDで楽しんで聞いて頂いていると思うんですが、ゲームをやって頂いてからドラマCDを聞いて頂くと、キャラクターや周りとの関係性も見えてきて、より楽しめると思います。僕のキャラクターでいうと、一番因縁があるのがジョーリィなんですが、どういう意味があって彼とこういうやりとりをしていたのか?というのがゲームで分かってきて、面白くなってきたと思います。ゲームをやらないで、ドラマCDを聞いただけで終わってしまうと、もったいないかもしれないなと思いました。

――収録中、難しいなと感じた場面はありましたか?

中村:ヒロインは喋りませんし、ヒロインのテキスト(台詞)が選択肢以外存在していないので、僕が掛け合いのお芝居をしていても、選択肢と僕の掛け合いの芝居の雰囲気がかみあうようにやらなければならないというのが、難しいなと思いました。テキストが出ないということは、ユーザーの方がプレイしながらどう話しているのかと想像すると思うんですよ。その想像と、何を言って受け答えしているか?というのがこちら任せの掛け合いが、きちんとかみあうのか…なかなか難しいなと感じました。

――中村さんはどのようなヒロインをイメージして演じられたのですか?

中村:ヒロインの取るリアクションを見ていると、大人しくはないなと思いました。気に入らないことがあると椅子を蹴飛ばしているらしいので、そういうのを見ていると、たくましい現代女性に似ているんじゃないかなと思いました(笑)。あれ?違うのかな?(笑)。今、女性は強い時代に突入していると思いますし、パワーを持っていると思いますから、そういう女性をイメージしながらやらせて頂きました。そういう意味もあって、コミカルなシーンではルカは情けない面を見せるという、落差をつけたお芝居をやらせて頂きました。ルカは草食系男子で、ヒロインは割と肉食系女子でした(笑)。

――ルカを演じるにあたって、心掛けたことというのはありますか?

中村:情けなくなりすぎないようにしたいなと思いながらやりました。でも、コミカルなシーンになるとそういうのが見えた方が面白いかなと思ったので、コミカルなシーンでは情けないような感じでやりました。勿論、真面目なシーンにおいては情けない面は見せないと思うんですけど、コミカルなシーンと真面目なシーンとの落差があった方が面白いかなと思って、そういう所を楽しみながらやらせて頂きました。

――気になったシーンや印象的なところなどはありましたか?

中村:ドラマCDの時に度々“みせしめ”というシーンがありまして、「“みせしめ”は大事なシーンなんです!」と口酸っぱく言われて、ドラマCDではやったんですよ。でも、ゲーム内にはそんなになかったというのが印象的でした(笑)。ドラマCDの方がやっているんじゃないかなぁと(苦笑)。楽しいシーンなので、もっと“みせしめ”したかったなと思いました。

――『アルカナ・ファミリア』の世界観や設定についてはどのように感じましたか?

中村:全部のキャラクターがそうなのかは分からないのですが、イタリア語が時々、平気な感じで入ってくるんですよ(苦笑)。台詞を読みながら、イントネーションはこれであっているのかな?と不安になりました。きっちりとしたイタリア語発音でなくてもいいということだったんですけど、文節が分からないんですよ。この前置詞はどこにかかっているんだろうとか、文章の切れ目みたいなものが分からないので、正しく出来るかどうかな…と。でも、この世界観を表現するためには必要なものですし、出来ることなら我々も、それを流暢に会話の中に組み込めた方が設定としては自然な感じで、この世界観を表現出来ていいんじゃないのかなと思いました。あと、イタリアという現実にある国が舞台なので、皆さんがイメージしづらい世界観ではなくて、雰囲気が伝わりやすくていいんじゃないかなと思いました。

――個性豊かなキャラクターが登場しますが、中でも気になるキャラクターはいますか?

中村:う~ん…スミレです。イタリアなのに着物にブーツ、しかもめっちゃ胸がはだけてますからね(笑)。和洋折衷ですけど、この時代だと浮いていると思います(苦笑)。彼女は日本というか、“ジャッポネ”から来ているという設定ですけど、ゲームシナリオだとキャラクターたちはまだ、日本を理解しきっていないという表現が多かったので、ジャッポネの人は凄く神秘的に見えているんだろうなと思ったので、その中でスミレみたいな格好の女性がいたら…ね。町に多分1人しかいないでしょうから、気になりますね(笑)。あとは、ヒロインと一緒にいるフクロウ…フクロータですね。僕のシナリオでは何故、フクロウがいるのかというのは追求されていなかったので、他のキャラクターのシナリオで出てくるのかもしれません。ルカの視点からすると謎があるキャラクターですね。このフクロウは、夜、人になったりしないんですか?(笑)

(スタッフ:他のキャラクターのシナリオでフクロータについて触れています。)

中村:ということなので、フクロータの正体を知るには、僕は完成品を楽しみにする以外、手はないようです(苦笑)

――ルカはヒロインの従者ということで、始めからヒロインとは距離が近い立場ですが、恋愛面ではどのような展開になっていくのでしょうか?

中村:ゲームをやると分かりますが、過去からの流れから見てひょっとしたらルカはヒロインに対して、勝手に運命を感じているかもしれません。ずっとヒロインを見ているので、最初から一途だと思いますよ。ルカの愛情が、いつ恋愛的な愛情に変わるのかはプレイして頂ければと思います。

――最後にゲーム発売を楽しみにしているファンの皆様へメッセージをお願いします。

中村:僕1人の部分のテキストでも相当な量がありましたから、メインキャラクター7人とサブキャラクターたちも含めると、ボリュームは相当なものだと思います。本筋の恋愛シナリオも楽しんで頂きたいですが、それ以外にも、横並びのキャラクターたちのトークだったり、イベントだったりも面白くて、皆さんに楽しんでもらえるような遊びもいっぱいあります。そういった所を受け入れて楽しんでもらえたら、今後、ドラマCDがまたやれるかもしれません。是非、一度遊んで頂いて、キャラクターたちを深く知ってもらえるといいかなと思っておりますので、是非、プレイして下さい。

■アフレコインタビュー[ダンテを演じる小杉十郎太さん編]

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――収録を終えての感想をお願い致します。

小杉十郎太さん(ダンテ役/以下、小杉):ストーリーが進むごとに状況も色々と変わっていくので、今日はとっても楽しい収録でした。

――ドラマCDのときと比べて、キャラクターの印象が変わったというようなところはありますか?

小杉:ドラマCDの収録がかなり前だったので、ダンテというキャラクターを思い出すために最初はちょっと時間がかかりました。今回はゲームの収録でしたが、進んでいく方向によって色々と台詞も変わっていくので、改めて、ダンテってこんなに面白いやつだったっけ?という印象を受けました。内容的には全編コミカルというわけではないんですけど、シリアスな場面もあれば、ちょっとラブラブモードもあれば、レガーロ島の歴史…何故、ダンテが「アルカナ・ファミリア」の幹部長になったのかとか、そういういきさつ的なものも入っていますし、そういう意味ではバラエティーに富んだ内容だったなと。それに、プレイヤーの方が何を選択するかによって受け答えが変わっていきますしね。ダンテは強面で、しかも幹部長なので部下にものを言う時はビシッとしてますけど、意外と純情な所があったり、自分でダジャレを言って自分で笑っていたり、面白くていいヤツですよ!色々と背負っている人なんだろうけど、そういう部分だけではなくて、また違った一面も持ち合わせているキャラクターでしたね。

――「意外と純情な所がある」というこということですが、どんなところで感じましたか?

小杉:彼は好きな子の前ではすごく照れ屋さんなんですよ。僕よりは若いんだけど、設定的にはいい年なので、でもその割には恋愛に関しては結構奥手かなと。そういった部分が純情っていうのかな?さっきも言いましたけど、ダンテは幹部長だし、見た目は強面ですけど、そういうギャップがまたいいんじゃないですかね。

――ダンテを演じる中で、難しかったところはありましたか?

小杉:難しかったというわけではないんですが、プレイヤーの方が選択する言葉によって、感情的に台詞や表現が色々と変化するので、その微妙なさじ加減を気にかけてやりました。

――印象的なシーンなどはありましたか?

小杉:色々なシチュエーションがあって、色んなタイプのダンテが出てくるので、ここが一押し!というのではないですね。全体通して是非、プレイしてほしいですね。

――ダンテも攻略キャラクターですが、恋愛パートではダンテとヒロインはどんな感じになるのでしょうか?

小杉:それはもう、色々ですよ(笑)。あまり言えませんが、色々なシチュエーションが楽しめますね。小さい子たちに手こずらされたりとか、振り回されたりとか。ヒロインとも色んなことをしますから。色々な所に行ったりとかね~とにかくプレイして頂くのが一番ですね(笑)。

――ヒロインというのはどのような印象を受けて、演じられたのですか?

小杉:シチュエーションによって、ヒロインも変わっていきますからね。真面目だったり、お茶目だったり、時々、ちょっと手を焼かされる所があったり、好奇心旺盛だったり、責任感が強かったり…ただ、愛すべき人だなと思いました。何をしても憎めない、何をされても憎めない、愛されるべき何かをもったヒロインだと思います。他のキャラクターとの関係性は知りませんが、他のキャラクターからも愛されたり、心配されたりしていることは間違いないと思います。

――『アルカナ・ファミリア』の世界観や設定についてはどのように感じましたか?

小杉:個性豊かな、色々な人たちがいて、それぞれが何かを背負っていて、でもそこに希望もあるというのかな?みんなの様々な想いが織り交ざっていて、その芯にあるのは「アルカナ・ファミリア」という組織を全員が愛しているというのがいいなと思いました。

――『アルカナ・ファミリア』に登場するキャラクターは“アルカナ”という不思議な能力を持っています。小杉さんがそのような不思議な能力を持つことができるとしたら、どのような能力を手にしてみたいですか?

小杉:癒しの能力かな?こういう大変な時期ですから、色々な人を癒してあげられるような能力があったらいいなと思います。

――最後にゲーム発売を楽しみにしているファンの皆様へメッセージをお願いします。

小杉:皆さん、大変待たれていたと思いますが、遂にゲームが登場します。僕はカミカミだったんだけどイタリア語も出てきますし、とにかくすごく楽しめる、遊び心満載の作品だと思うので、是非プレイして、皆さんも元気になって頂きたいなと思います。大丈夫です、日本は強い国ですから!

■アフレコインタビュー[ジョーリィを演じる遊佐浩二さん編]

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――収録を終えての感想をお願いします。

遊佐浩二さん(ジョーリィ役/以下、遊佐):ドラマCDで既にご存じの通り、ジョーリィは他の幹部たちとは立ち位置の違った、あまり友好的ではない人なので、ゲーム全編に渡って、そのテイストは残されております。ですので、僕としてはすごく緊張したというか、とても終わらない感のある収録でした(苦笑)。でも、充実した収録でしたね。

――ドラマCDの収録を終えてからのゲームの収録ということで、何か印象が変わった点はありますか?

遊佐:ジョーリィに関しては、ドラマCDでもゲームでも全く変わらないですね。ドラマCDで演じたまんまの人でした。逆に、デビトとか他のキャラクターについてはちょっと見方が変わったというのはあります。デビトは割といいヤツでしたよ(笑)。ジョーリィが隠し持っているものというのも、僕が思っていたようなストーリーの中で展開しましたので、それはそれで満足しています。

――デビト以外のキャラクターについてはいかがでしょうか?

遊佐:そうですね…スミレはいい女でしたね、人の嫁でなければ…っていう(笑)。ジョーリィはノヴァやリベルタたちとはあまり絡まないんですよ。どちらかというとパーチェ、ルカ、デビトたちと絡むことが多いので、その辺のキャラクターの方が印象深いです。

――ドラマCDは主にコミカルな内容でしたが、ゲームはどのような内容でしたか?

遊佐:大筋が1本あって、その周りにサブシナリオが散りばめられているのですが、最終的に全ての決着が着くような状態になって、誰と結ばれるのか…みたいな内容になっています。詳しくはプレイして頂ければ…ここでは詳しくは言えません(笑)。

――とくに印象的なシーンがあれば教えてください。

遊佐:結末に関わることなので、深い所までは言えません(苦笑)。最後の最後にあるシーンなんですが、ダンテとの関わりが、真面目な部分もあるんですけど、思っていたよりも面白くなっていたという所が印象的でした。ダンテのせいだと思います(笑)。

――ゲーム中でのいちばんのポイントはどこですか?

遊佐:途中で割とショッキングな目に合う人が何人かいるので、そこがポイントですね。僕(ジョーリィ)はショッキングなことをする方です。詳しいことは言えませんが、まぁこういう世界ですから、覚悟してきていることだとは思います(苦笑)。

――ヒロインについて、どのような印象を持って演じられましたか?

遊佐:ジョーリィの立場からいうと、成長途上だなという感じですね。徐々に見方は変わっていきますけど、僕個人としては、最初はリベルタやノヴァと同じ感じのラインにいる子ですね。そして、スミレの娘です(笑)。性格的には、割と真っ直ぐに育ってきた子だなと思います。ゲームではドラマCDよりも後の時間設定なので、仲間の一人として見ていますね。

――ジョーリィとの恋愛パートはどのような内容になるのでしょうか?

遊佐:色々な踏み台があってジョーリィに辿り着くんですが、内容的には、彼女がジョーリィの高みまで一歩一歩上ってくるという内容ですかね(笑)。僕よりも下にいた彼女がちょっとずつ上がってきて…という感じです。

――恋愛パートでのジョーリィはどんな感じですか?

遊佐:優しくないですよ。優しくはしない!そんなのは、子どもたちに任せておけばいいので(笑)、大人チームはみんな優しくはないと思います。ただ、ジョーリィの場合は、努力すれば認めてあげるよという感じですね。「強い意志を見せなさい」と。ジョーリィは大人なので、単に恋愛ごとだけにかまけているわけにはいかないんですよ。それなりのリスクを理解して、自分の人生を生きないとそういうことも考えられないということです。

――『アルカナ・ファミリア』の設定や“アルカナ・ファミリア”という組織についてはどのように感じましたか?

遊佐:ジョーリィとしては、ようやく形になってきた組織というか…組織が作られてから大分経つんでしょうけど、そこまでの土台を作った人間としては、あまり面倒は見ないんですけど、組織を見守っている感はありますね。色々なことに心を割きながら、レガーロ島の人を守っているという感じです。ジョーリィ的な目線に立つと、まだまだ心配な所もたくさんある組織だなぁと思いながら、見守っている感じですね。

――ジョーリィはヒロインの父・モンドといちばん近しい立場だと思いますが、モンドとの接し方というのはどのような感じでしたか?

遊佐:娘(ヒロイン)よりもモンドとの付き合いが深いと思うので、モンドとその組織のことを一番に考えている感じです。

――最後にゲーム発売を楽しみにしているファンの皆様へメッセージをお願いします。

遊佐:2011年にお会い出来ているでしょうか?(笑)お会い出来ているはずですね、きっと。ドラマCDから随分経ってしまいましたが、非常にボリュームのある作品になっておりますので、是非、楽しんで頂ければと思います。アクションシーンもありますので、ただの恋愛ゲームではなく、かなりハードな作りになっております。生半可なことではクリア出来ません。それなりのリスクを覚悟して、僕の高みにまで上ってきてほしいなと思います(笑)。

■アフレコインタビュー[モンドを演じる立木文彦さん編]

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――収録を終えての感想をお願いいたします。

立木文彦さん(モンド役/以下、立木):2日間に渡って収録させて頂きましたが、とても充実した2日間で、滞りなくスムーズに収録が進みました。その進み具合から、作品が持つパワーを感じました。

――印象に残っているシーンはありますか?

立木:娘のフェリチータ(主人公 ※名前変更可)と喋っている所が一番、印象に残っています。『アルカナ・ファミリア』という作品の中で、僕が演じている役は組織・ファミリーのトップであり、“パーパ”と呼ばれる絶対的権限を持っている、とても大きな存在なので、そういう人間が娘に相対した時に出てくる感情や、その感情が乗っかる台詞がどんな風になるのかな?というのを楽しみながら台詞を言わせて頂きました。娘に対して、厳しくも優しくも、そして最終的には厳しく接しているので…その辺りが印象に残っています。
フェリチータに限らずですが、台詞一つ一つが無駄のない、自然な会話の台詞だったような気がするので、僕自身も父親の気分になりつつ、更に絶対的権力を持つ大きな人物になった上で、気持ちいい台詞を言わせて頂きました。娘と他のキャラクターに対しての態度の違いを最も感じたのは、やはりジョーリィと喋っている時ですね。自分との共通点をジョーリィにも見出しているような喋り方になっているなと思いました。娘とはまた違う親しみのようなものを感じている気がしますね。

――モンドについて教えてください。

立木:ストレートに…自分の気持ちに素直に向かっている感じが気持ちいいし、同じ男として共感出来るし。一種の憧れですね。自分たちの日常ではなかなか出来ないようなことをモンドはやっているような気がします。また、彼の人生そのものも、彼の若い頃から見てみると、とても歴史を感じるし、その歴史は人と人との繋がりで成り立っているんだなというのが見て取れる、という所がモンドの魅力だと思います。それに何を言っても嫌われないような、大きな人だと思います。

――妻・スミレの印象はいかがですか?

立木:スミレは、僕自身の奥さんとしての理想のタイプに近い感じがしますね(笑)。冷静な所もあるし、優しい所も勿論あるし。女性としての魅力以上に、夫を大きく囲っているというか、見守っている感じがします。結局、男って、強いと言いながらも弱い所が実はありますからね(苦笑)。でも、スミレは本当に魅力的な女性だと思います。元花魁という所もいいですね(笑)。この夫婦は非常にバランスのとれた夫婦だと思います。

――スミレ役の井上喜久子さんは、モンドについて「私がいなきゃダメね」というところがあるとおっしゃっていました。

立木:(笑)。まさにその通りです。何も否定はしません。僕もそう思います(笑)。スミレがいないと駄目なんですよ、モンドは。

――では、『アルカナ・ファミリア』の世界観についてはいかがですか?

立木:始めて台本を頂いた時に設定を見させて頂いて、それを見た時に人物の描き方や個性的な雰囲気にとても目が行きました。すごくカッコいいなって。特にこのイラストのタッチがいいなと思いました。あったかいんだけど、エッジが効いている感じが僕は凄い好きです。「イタリアンファンタジー」という設定ですけど、僕はイタリアとかイタリア風なものが好きで、なので自分の中にある熱くたぎっているものが自然体で出せるので、モンド役によく僕を選んでくれたなって思います。僕をイメージしてくれていたとしたら、凄く嬉しいです。キャラクターとの出会いって、第一印象で80%くらい決まってしまうので、そういう意味では自分の中で違和感なくバッチリハマりました。とっても楽しませて頂きました。

――では、最後にゲームの発売を楽しみにしている方へのメッセージをお願いします。

立木:『アルカナ・ファミリア』という作品に対して、“モンド”というキャラクターで接してきて、ゲームの中に一気に入りこみました。なので、きっとこのゲームをプレイされる皆さんは、僕たち声優陣が思う以上にはまるんじゃないかなと思っています。これは自信を持って提供出来るゲームです。
また、他のキャラクターも素晴らしいです。他の声優たちとは、収録は別々でしたが、演じている声優なりの台詞回しや感情の起伏などが、傍にいなくても伝わってくるような素敵な作品でした。どうか『アルカナ・ファミリア』を末永く、宜しくお願いします。みんな、家族です!

■アフレコインタビュー[スミレを演じる井上喜久子さん編]

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――収録を終えての感想をお願いいたします。

井上喜久子さん(スミレ役/以下、井上):台詞を喋りながら役に入り込んでしまうほど楽しくて、また役柄的に演じやすいというか、感情移入しやすいキャラクターだったので、収録が終わっても、もっと喋っていたいと思いました。

――感情移入しやすいと感じた部分はどこですか?

井上:私自身が母親であり、娘がいるという共通点があるので、娘を想う気持ちは分かりますし、作品の中で描かれているんです。ですので、そういったシーンは演じやすかったです。私、結構、母親役が多いんですけど、母親を演じる時ってお色気封印なんですよ(笑)。でも、スミレは母親である反面、元花魁ということもあり、1人の女性としての魅力も充分にある人なので、そういう所をちょっとでも出せたら嬉しいなと思いながらやりましたね。

――スミレについての印象を教えてください。

井上:色々な面を持っている、というのがとても魅力的ですね。キャラクターイラストを見て頂くと分かると思いますが、妖艶で美しい人ですが、こんなに美しい人が、実は「アルカナ・ファミリア」という組織の母親的存在でもあり、一人娘の母でもあり、また、元花魁であり占い師…と、様々な魅力に溢れていて。台詞の中でも色々なタイプのスミレが出てくるので、とても奥深いキャラクターなんじゃないかなと思いました。

――印象に残っているシーンはありますか?

井上:スミレが登場した時から娘(主人公)に言っていることなんですけど、「女の子は守られるだけではダメよ?貴女が守るくらいの心意気でね」っていう台詞があって、それを母から娘に教えてあげているような、女性も強くないといけないよというのを伝えているシーンですね。また、スミレは凛としている部分と、母としての優しい部分とどちらも作中に出ているので、そういった所ですね。

――スミレのご主人・モンドの印象はいかがですか?

井上:モンドとの出会いのシーンも描かれているんですけど、「あ、こんな人だからついていったんだな」というのが分かるような人でした。とても強い人なんだけど、どこかで「私がいなきゃダメなんだな!」っていう(笑)。

――ほかのキャラクターについてはどのような印象がありますか?

井上:みんな素敵なので、設定を読んだ時からワクワクしていました(笑)。スミレとしては、ノヴァとダンテとのかかわりが多いので、この2人が気になりますが…ノヴァのことは、他の子と比べてちょっと可愛がっている気持ちが大きいかもしれません。私個人としては、ダンテが気になります。

――最後にゲームの発売を楽しみにしている方へのメッセージをお願いします。

井上:本当に魅力満載の作品になっていて、とにかく、一言では言い表せないような面白い要素がいっぱいあるので、是非、楽しんで下さい。そして、何度も楽しめるゲームだと思いますので、プラスこの世界観が今後も何かを予感させるような素敵な世界観ですので、末永く応援して下さいね!

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