●あらゆる面の進化を見せつけたデモプレイ
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ドイツのケルンにて現地時間8月17日〜8月21日の期間で開催中のgamescom 2011。会場内の2K Games一般ブースにて、『Borderlands 2』（プレイステーション3/Xbox 360/PC）のデモプレイを見ることができた。『Borderlands 2』とは、全世界で200万本を超えるヒットとなった『Borderlands』の続編。RPG的な育成要素とFPS（一人称視点のシューティング）を組み合わせたゲームシステム、それに彩りを与える独特のグラフィックで人気を集めるシリーズだ。
今回デモプレイが披露されたのは、“A Dam Fine Rescue”という、盗賊に乗っ取られたダムを奪還するミッション。今回のデモプレイはSalvadorというキャラクターを操作して進められた。まず驚いたのが、デモプレイが開始されたときの観衆の反応。会場は熱狂的な歓声や割れんばかりの指笛の音で包まれ、本作の期待の高さを十分に伺えるものだった。
デモプレイは大きな岩が点在する雪原からスタートし、並み居る敵を機銃攻撃で一掃しながら背の低い草が生い茂る草原へと移行。操作キャラクターがバギーに乗って爆走する場面やふたつの銃を両手に構えて撃ちまくる場面が印象的だった。また、柔軟かつ力強く動き回り、周囲の岩や廃材を投げ付けてくる敵や、無数の雑草やキノコ類が細かく描き込まれて生き生きとしたフィールドなどを見ることができ、グラフィックの面でも前作からの進化をしっかりと確認できた。
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やがて操作キャラクターは砦のように防備されたダムの施設に到着。無数の盗賊たちとの激しい攻防戦に。前述の雪原や草原と同じく、この施設でも細かく描き込まれたグラフィックには目を惹かれる。恐らくゲーム史上もっとも美しく描き込まれた（？）ダムを始め、年期の入ったバラックや謎の仏像のようなオブジェ、ダムの高台から見える遠くの景色などは「一見の価値あり」と言えるだろう。
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さて、このミッションでは、Rolandという捕えられた仲間を運ぶ小型の輸送機を追っていくことになるのだが、その途中にはつぎつぎと敵のロボットが立ち塞がる。ロボットの中には、盗賊を自分のシールドに縛り付けているものがあり、その盗賊をうまく助けるとプレイヤーの味方をしてくれるというようなギミックもあった。その後は通常のロボットよりもひと回り大きいボス的なロボットとの戦闘が発生。この戦いに敗れたところで今回のデモプレイは終了となった。
会場の反応も上々で、デモプレイ終了後、満足気に会場を後にするファンの表情が印象的だった。実際にプレイできたわけではないが、デモプレイを見る限り、前作をはるかに超える内容を期待してもよさそうだ。
●コンセプトアートを手掛けたScott Kester（スコット・ケスタ―）氏を直撃！
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『Borderlands』シリーズの独創的な世界観の産みの親のひとりであるScott Kester（スコット・ケスタ―）氏。同氏に本作の魅力について語ってもらった。
――独特のゲームシステムを備えた『Borderlands』シリーズの魅力を教えてください。
ケスター いろいろありますが、いちばんは銃の種類がたくさんあることですね。組み合わせによって、ほぼ無限に近い種類が組めるので、プレイヤーごとにまったく違う武器を持って戦うことができます。
――今回出展したデモプレイでとくにアピールしたかった部分はどこでしょう？
ケスター 世界観を表現するグラフィックはもちろん、あらゆる面が拡張されて多様性が広がっていることをお見せしたかったんです。前作がモノトーンの世界だとすれば、本作はフルカラーの世界になったと言えるでしょう。敵のAIや乗り物の挙動も大幅に進化させていますし、RPGとFPSの要素が組み合わさる部分もさらに改善しています。
――デモプレイの会場は、ふたつの銃を使った豪快な攻撃や盾に盗賊をくくり付けたボス戦などで大いに盛り上がっていました。この盛り上がりは狙い通りのものでしたか？
ケスター 狙い通りの反応をもらえて安心しました（笑）。つねにほかの作品とは違うことをやろうと考えているので、そうした遊びを支持してくれるファンはありがたい存在です。
――そのほか、gamescom2011でのメディアやファンの反応はいかがでしたか？
ケスター氏 反応はすごくいいですね。とくに前作を遊ばれた方には、楽しんでもらえる部分がたくさんあると思います。ただの続編を作るのではなくて、ソフトの価格に見合ったしっかりとしたものを作っていますので、どうか期待していてください。
――最新作の技術的なチャレンジにはどんなものがありますか？
ケスター氏 大きなオープンワールドの作品を作ることには、つねにチャレンジがありますよね。たとえば、多くの敵を一度に出現させて密度を高くすることにも挑戦していますし、最大4人まで遊べるマルチプレイの際に途中で参加人数が変わったときに、臨機応変に敵の強さのバランスを変えていく仕組みにも挑戦しています。
――Co-op（協力）モードはどんな内容になりそうですか？
ケスター もちろんシングルプレイも楽しいのですが、みんなでプレイするのも楽しいと思います。前作の協力プレイはすごく評判がよかったのですが、さらに内容を改善して、よりシームレスに遊べるような工夫をしています。キャラクターごとに特性が違うし、使う武器も違うので、つねに新鮮な感覚が味わえるでしょう。
――アニメ風のグラフィックに目を引かれます。フィールド上のオブジェやキャラクターの境界線を太く描くのは日本のアニメーションに通じるところがあると思うのですが、意識されている部分もあるのでしょうか？
ケスター おっしゃる通りです（笑）。自分はフィールドのデザインだけでなく、キャラクターのデザインも手掛けているのですが、日本を始めアジアのアニメやアーティストの影響は強く受けています。ただし、あまりアニメのスタイルにこだわりすぎたくはなかったので、バランスは取りました。我々は“コンセプトアートスタイル”と呼んでいるのですが、スケッチの手描きの感じがそのままゲームに活かせたことはよかったと思います。
――『Borderlands』シリーズは日本にも多くのファンがいます。そんなファンに向けてメッセージをください。
ケスター 前作は口コミで徐々に浸透していったのですが、一度プレイするとハマる内容だと思います。RPGとFPSを融合させたほかにはないゲームシステムですし、日本のゲームファンに受け入れられやすいアートスタイルだと思いますので、日本で発売された際には、ぜひとも遊んでみてください！
