2022年8月23日にKoch Mediaよりプレイステーション5、プレイステーション4、Xbox Series X|S、Xbox One、PCで発売予定のオープンワールドクライムアクションゲーム『Saints Row(セインツロウ)』の先行体験会がメディア向けに開催された。

 本稿では、その体験会でプレイできたゲーム序盤のプレイレビューを掲載。多岐にわたるカスタマイズ要素によって自分だけのキャラクターを作成し、街でトップのギャングを目指す、おバカでハチャメチャな本作の魅力を解説しよう。

『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!
『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!
『セインツロウ』(PS5)の購入はこちら (Amazon.co.jp) 『セインツロウ』(PS4)の購入はこちら (Amazon.co.jp) 『セインツロウ』(Xbox)の購入はこちら (Amazon.co.jp)

書いた人:リプ斉トン

週刊ファミ通、ファミ通.comライター。話題のゲームはジャンル問わずプレイするよろずゲーマー。オープンワールド系のゲームでは、クルマを盗んで街を爆走するのが好き。リアル世界での運転は、スローインファーストアウト(当たり前)。

危険と自由に満ちたサント・イレソでテッペンを目指せ

 『セインツロウ』は、2006年に第1作が発売された、オープンワールドクライムアクションゲームシリーズ。プレイヤーはギャング団の一員となり、さまざまな犯罪行為に手を染めて、成り上がりを目指すのがテーマとなっている。

 本作では過去に積み重ねてきたナンバリングを廃止。すべてをイチから作り直し、シリーズの根底の魅力である自由度が高くド派手なアクションを追求した“リブート作”として注目を集めている。

『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!

 物語の舞台となるサント・イレソの街は、自由と危険に溢れた架空の都市。ここにはロス・パンテロス、アイドルズ、マーシャルという3つの勢力が存在し、それぞれの縄張りを拡大するべくしのぎを削っている。

『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!
ロス・パンテロス
『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!
アイドルズ
『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!
マーシャル
『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!
『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!

 プレイヤーは、このサント・イレソで成り上がりを目指すニューカマー。ゲーム序盤に仲間のケビン、イーライ、ニーナとともにギャング団“セインツ”を結成。3つの勢力をすべて排除し、街を掌握することを目標にコツコツと犯罪行為を積み重ねていく。

『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!
画像左から、ケビン、ボス(主人公)、イーライ、ニーナ。

ケビン

 “アイドルズ”というギャングに所属していたトップDJ。スリルが大の好物で、ギャングに所属している理由のひとつでもある。危険な男と思いきや職業柄、人を喜ばせる才能に秀でており、仲間想いで情に深い面をあわせ持つ。

ボス(主人公)

 自意識過剰で命令に従うことを嫌う性格のため、誰かの下で働くことができない。自由に生きたいと考えたボスは、仲間と“セインツ”を結成。サント・イレソで巨大な犯罪組織を築くために奔走する。見た目や性別は自由に変更可能。

イーライ

 インテリな起業家で、自分のビジネスをサント・イレソで成功させるために“セインツ”に加入。モラルが欠落しており、どんなに汚れた金でも金は金、ビジネスが成功するためなら犯罪を犯してもいいと考えているアブナイ性格の持ち主。

ニーナ

 クルマ好きであり、ドライバーとしての腕前は超一流。仲間のためなら、自分の手を汚すこともいとわない。セインツと敵対するギャングとは長い付き合いがあるが、縁を切って成り上がり、まともな生活を送りたいと考えている。

『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!
『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!
『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!

 ゲームの合間に差し込まれるムービーシーンもかなり豊富で、アメリカンテイストなギャングのサクセスストーリーが展開。主人公も早々に挫折を経験するなど、非常にドラマティックなストーリーが堪能できる。

おバカだけど優等生。遊びやすいゲームバランス

 ゲームの難易度は、開始時に5段階から選択。今回は、標準難易度の“事業家”でスタートした。操作系統は、標準的なアクションシューティングゲームのものを踏襲しており、こういったジャンルのゲームに慣れている人なら、すぐに操作に慣れるはず。

 難易度設定のおかげか、エイムアシスト(※)がかなり効くとプレイしていて感じた。これを活用し、構えて撃って、構えて撃ってをくり返すだけでも、ヘッドショットがポンポン狙えるのが印象的でかなり気持ちいい。また、体力が少なくなると、時間の経過で徐々に回復していくシステムも確認できた。プレイ中は、街に戻れない状況も多いので、体力の自然回復システムはかなりありがたい。

※エイムアシスト:プレイヤーのエイム(照準)操作をサポートしてくれる機能のこと。これがあるゲームだと、敵キャラクターの近くで銃を構えると、敵に射撃が当たりやすいように、自動的に照準が敵を捉えてくれるようになる。ゲームによっては、エイムアシストをオンオフしたり、効果を調整したりもできる。

『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!

 ガチ対戦を楽しむFPSやTPSと異なり、こういったジャンルのゲームは、バンバン敵を撃って倒しまくる爽快感を味わわせてほしいもの。本作も例に漏れず、アクションが苦手な人でも、サクサクとゲームを進めていける設計になっていると感じた。

『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!

 ただ、敵の数が多いところでは、自分も蜂の巣にされてしまい、ゲームオーバーになることもしばしば。その場合でもすぐにリスタートできるため、トライアンドエラーをしやすく安心。おバカなノリとシステムが目立ちやすい『セインツロウ』だが、本作は非常に操作しやすく、どんどんミッションをクリアーしていく満足感を味わいやすかったのが好印象だった。

『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!
『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!

主人公を超人へと近づける育成システムもチェック

 本作には、戦えば戦うほど、主人公を強く育てられる育成システムが存在。ひとつは“スキル”で、これは獲得できる経験値が満タンまで貯まると上がるレベルに応じて、ひとつずつ習得できる。

 覚えるスキルは、各ボタンに割り当てるアクションスキルと、常時体力がアップするなどのパッシブなスキルを確認できた。

『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!

 もうひとつの要素の“PERK”は、“ヘッドショットで敵を倒す”などの“チャレンジ”をこなすことで習得する能力を、自由にセットするというもの。セットできるスロットは、お金を消費することで5つまで解放できる。

『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!

 レベルを上げるための経験値はクエストクリアーで得られるほか、敵を倒したり道路をクルマで逆走したりと、日々の行動でも少しずつ貯まっていく。今回プレイできた序盤は敵の強さに悩まされることがなかったが、ゲームが進むとより強い敵が出てくると予想されるため、日頃から主人公の育成を考慮してキャラクターを動かすことが重要になりそうだ。

『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!

サント・イレソにはやることがてんこ盛り!

 オープンワールドゲームの醍醐味は、作り込まれたフィールドで好きなようにプレイを楽しめること。本作でも、メインストーリーが展開する“ミッション”のほか、サント・イレソにはさまざまな横道が用意されている。

『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!

 ショップでは、主人公に装備させられるさまざまな武器やファッションが購入できる。ショップによって売られているものが異なるので、各地のショップを巡って自分だけのコーディネートを探すのも楽しい。

『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!

 また、お金稼ぎの手段として、指名手配犯を探し出すアルバイトも。指名手配犯は警察に捕らえられていることもあるので、面倒ならいっしょに始末してしまってもいいだろう。

『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!

 このほか、サブクエスト的に各地に用意されている“サイド・ハッスル”をこなして、報酬を稼ぐこともできる。ほかにも、ゴミ箱を漁ってお宝をゲットしたり、ランドマークを写真に収めてコレクションしたりするやり込み要素も確認できた。

『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!
『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!

 プレイヤーはどれをこなしてもいいし、ミッションだけを進めてもいい。プレイしなくてもとくに問題ないが、プレイすればするだけの報酬が得られるので、自由なタイミングで挑戦したいところだ。

 また、古きよきアメリカの情緒溢れるサント・イレソをまったりと巡るのもおすすめ。そのへんからクルマをパクってドライブを楽しむのもいい。

『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!

 さらに、本作の特徴なのが“シノギ”と呼ばれるやり込み要素だ。

 サント・イレソは地区ごとにエリアが分かれており、各地区は主人公たち“セインツ”のほか、3つのギャングに支配されている。彼らをお掃除してエリアを自分の縄張りにできれば、その地でシノギを行えるようになる。

『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!

 シノギは、そのエリアにいるビジネスパートナーの願いを叶えることで少しずつ成長していく。各地にシノギを構えれば、一定時間ごとにマージン(日本風に言えばショバ代? ケツモチ代?)として資金を獲得できるように。放っておいてもお金を稼げるようになるので、各地区を自分の縄張りにできたら、早めにシノギを拡大するといいだろう。

『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!

 後述するカスタマイズを楽しむためには、お金はいくらあっても足りないのが正直なところ。各地でシノギを成功させれば、ゴミ漁りなどのチンケなお金稼ぎは不要になるはず。ビジネスマンとなって、事業拡大に奔走するのも、本作の楽しみのひとつになるだろう。まあ、ビジネスと言っても、やっているのはただの犯罪行為なんですけどね!

底が見えないカスタマイズ要素

 さらに注目したいのが、本作の底が見えないカスタマイズ要素だ。

 まず、主人公の見た目の編集について。プレイヤーはゲーム開始時に加え、スマホを起動することで、自由に主人公の見た目を変えることができる。見た目の変更にはお金はかからないので、好きなときに好きな部位を変更できるのがうれしいところ。顔、体型、髪型、タトゥーなどその項目は多岐にわたり、ふたつとない自分のアバター作りが楽しめる。

 今回の試遊では制限時間があるので編集はそこそこで終了したが、製品版リリース時にはこねくり回したい所存だ。

『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!

 また、各地のショップを巡ってファッションを楽しむことも重要! 能力には影響しないので、好きな見た目でプレイを楽しめる。本作は三人称視点のゲームのため、時間をかけて作った主人公の姿をいつでもチェックできるのが、魅力のひとつ。クールでイカしたコスチュームやアクセサリーだけでなく、『セインツロウ』らしいおバカな被り物なども存在。圧倒的に自由なカスタマイズを思う存分楽しめる点にも注目したい。

『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!

 このほか、本作には、武器やビークル(乗り物)、HQ(本部)のカスタマイズも可能となっている。これは今回の体験会ではプレイできなかったので、こちらも製品版リリース時にじっくりと楽しんでみたいところ。

『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!
『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!

 カスタマイズ要素についてはYouTubeの公式チャンネルで詳しく紹介した映像を公開しているので、こちらもチェックしてほしい。

 長い年月をかけて歴史を重ねてきた『セインツロウ』だが、それらを一度すべて捨て、根底にあるシリーズの魅力をリブートさせた本作。

 今回プレイできたのは数時間という短い時間だったが、ハチャメチャでありつつも丁寧に作られたゲームシステム、奥深いカスタマイズ要素、大ボリュームのゲーム内容はバッチリと体験できた。ゲームがリリースされたら、さまざまな魅力に溢れたサント・イレソの街を、隅々まで巡ってみたいと思う。

 オープンワールドゲームが好きな人、簡単操作でドンパチが楽しみたい人、1本でボリュームのあるゲームがやりたい人には、かなりおすすめ。自分だけのボスを作って、ぜひサント・イレソでの成り上がりを楽しんでいただきたい。

『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!
『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!
『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!
『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!
『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!

特典満載の『ノートリアスエディション』もチェック

 本作は通常版のほか、さまざまな特典がセットになった特装版『ノートリアスエディション』も同時発売する。

 ゲームの追加DLCをダウンロードできるエクスパンションパスのほか、ふたつのボーナスコンテンツを同梱。さらに、ポスターやミニアートブックなど、ここでしか手に入らないファンアイテムがセットになっている。

ノートリアスエディション同梱内容

  • エクスパンションパス
  • ボーナスコンテンツ1:Los Panteros American Muscle Bundle
  • ボーナスコンテンツ2:Saints Criminal Customs
  • グッズ(スチールブック、ミニアートブック、両面ポスター、ポストカード4枚、キャラクターアートカード4枚、限定パッケージ)
『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!

 また、Amazonでは、オリジナルピンバッジ、Tシャツ、マグカップの特典がセットになった限定版も発売される。本作をガッツリやり込む気満々のシリーズファンは、これらの特装版・限定版の購入も検討してほしい。

39

おもてなし

 体験会では、サント・イレソより届いたハンバーガーと地ビール(サント・イレソ産)を頂戴した。さすがにビールは現場では飲まなかったが、家に帰ってから美味しくいただきました。

『セインツロウ』レビュー。見た目はハチャメチャでも優等生なバランスとシステム。ドンパチを楽しみ成り上がりを目指せ!