“オウガバトルサーガ”第7章となる作品

 いまから25年前の1995年(平成5年)10月6日は、スーパーファミコン用ソフト『タクティクスオウガ』がクエストから発売された日。

『タクティクスオウガ』が発売25周年。衝撃的なストーリー展開とさまざまな事情を抱え苦悩する登場人物たちが忘れられない名作【今日は何の日?】

 『タクティクスオウガ』は1993年に発売された『伝説のオウガバトル』に続く“オウガバトルサーガ”の2作目。この“オウガバトルサーガ”は、さながら『スター・ウォーズ』のように壮大な構想のシリーズで、本作はその第7章に該当する作品です。

 ちなみにほかのタイトルは『伝説のオウガバトル』が第5章、『オウガバトル64』が第6章になります。いつかは新しい章をプレイしてみたいと願っているファンも多いハズ。

 『タクティクスオウガ』の舞台は、島国であるヴァレリア諸島。多数派のガルガスタン、支配層のバクラム、少数派のウォルスタの三民族の間で起こる民族紛争と、それに介入する諸外国との関わりが描かれていきます。

 単純な善悪では語れない対立や、さまざまな事情を抱え苦悩するキャラクターなど、重厚なストーリーが見どころの作品。主人公の幼なじみであるヴァイスや姉のカチュアなど忘れられないキャラクターも多いです。

『タクティクスオウガ』が発売25周年。衝撃的なストーリー展開とさまざまな事情を抱え苦悩する登場人物たちが忘れられない名作【今日は何の日?】

 ストーリーはマルチシナリオで、ロウ(L)、ニュートラル(N)、カオス(C)と呼ばれる3つのルートが存在しました。ルートを分ける選択肢はどれも重要な場面で登場しますが、中でもいちばん印象に残るであろうものはゲーム序盤に登場するイベントのもの。

 ネタバレになるので詳しく書くのは止めておきますが、「よく聞いてくれ…。これから町の住人を一人残らず殺すんだ。」というセリフはインパクトが大きく、トラウマになってしまった人も多いのではないでしょうか? その後の選択肢に本気で悩んだ人も多いハズ。自分もこのときはコントローラーを握る手が震えました。

『タクティクスオウガ』が発売25周年。衝撃的なストーリー展開とさまざまな事情を抱え苦悩する登場人物たちが忘れられない名作【今日は何の日?】

 ゲームはシミュレーションRPGで、“ウェイトターンシステム”を採用。これは集団ごとのターン制ではなく、キャラクターごとにターンがやってくるというもの。いまでこそ珍しくないですが、当時はプレイヤー陣営と敵陣営が交互にやってくるものがポピュラーだったため、新鮮なシステムでした。

 仲間キャラクターはストーリーの流れで加わるほか、町で雇ったり、主人公の“説得”で敵ユニットを勧誘することもできました。

 町で雇ったユニットに自分の好きな名前を付けたり、希少アイテムを装備している敵ユニットを説得で仲間にしたりと、自分だけの部隊を編成していく楽しみもありましたね。

 また、後半になると“死者の宮殿”という、やり込みダンジョンにも挑戦でき、ここだけに登場する強力なアイテムを手に入れたりレアなユニットを仲間にすることもできました。

『タクティクスオウガ』が発売25周年。衝撃的なストーリー展開とさまざまな事情を抱え苦悩する登場人物たちが忘れられない名作【今日は何の日?】

 本作は1996年にセガサターン、1997年にプレイステーションに移植されたほほか、2010年にはスクウェア・エニックスより『タクティクスオウガ 運命の輪』としてPSPでリメイクされました。

 いつでもターンを巻き戻してやり直すことができる“C.H.A.R.I.O.T.”も追加されているのが特徴なので、これからプレイする人や当時クリアーできなかった人はこちらがオススメ。ダウンロード版を購入すればPS VitaやVita TVの大きい画面でもプレイ可能です。

 また、原点を触りたいのであれば、WiiUとNewニンテンドー3DSのバーチャルコンソールでも購入可能です。

 ストーリーやシステムはもちろん、吉田明彦さんと皆川裕史さんの手掛ける緻密なグラフィック、崎元仁さん、岩田匡治さんの手掛ける壮大な楽曲も素晴らしいので、ぜひこの機会に触れてみてもらいたいです。

『タクティクスオウガ』が発売25周年。衝撃的なストーリー展開とさまざまな事情を抱え苦悩する登場人物たちが忘れられない名作【今日は何の日?】

※画面はバーチャルコンソール版のものです。

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