『二ノ国』シリーズ最新作は、4年以上の制作期間をかけた超大作に
レベルファイブは、2018年3月22日に六本木ヒルズで『二ノ国』シリーズの続編となる『二ノ国II レヴァナントキングダム』の完成を記念した、‟「二ノ国II レヴァナントキングダム」”完成披露会を開催した。
『二ノ国』シリーズは国内外190万本以上を出荷しているタイトルで、前作『二ノ国 白き聖杯の女王』では、ゲームに関する賞において北米・欧州で150以上のノミネート、69の権威ある賞を受賞。その続編が、新たなキャラクターと世界観で登場する。
最初に登壇した、レベルファイブ代表取締役/CEOの日野晃博氏は、今回の物語について幼くして国を追われた主人公・エバンが困難を乗り越え、仲間と協力して自らの国を作り偉大な王になる姿が描かれることになると説明。さらに、本作はレベルファイブが開発を担当した『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』、『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』や、同社の大ヒット作品『妖怪ウォッチ』シリーズなど、レベルファイブが培ってきたRPGの制作ノウハウを結集して作り上げらたと語り、とくにこだわったポイントを3つ挙げた。
・豪華制作陣
前作から引き続き、キャラクターデザインに元スタジオジブリの百瀬義行氏、音楽にはスタジオジブリ作品の楽曲を数多く手掛ける久石譲氏が制作を担当。
・全世界同時発売
アメリカで開催されたイベント“PlayStation Experience 2015”で本作の制作が初めて紹介された際、現地では拍手で迎えられた。欧州のプレス発表会は古城で行うなど、海外でのゲームへの期待も高まっており全世界同時発売を展開する。
・豪華声優陣
本作の魅力的なキャラクターに命を吹き込んだ5人、エバン役の志田未来さん、ロウラン役の西島秀俊さん、シャーティー役の門脇麦さん、シャリア役の木村文乃さん、セシリウス役の山崎育三郎さんが登壇。映画のように躍動する本作の各キャラクターについて、現代を代表する俳優陣によるクロストークが展開された。
●日野氏「キャスティングには大変満足している」
登壇したゲストを前に、日野氏は本作のキャラクターひとりひとりに深い設定があり、また、自身で設定なども行ったため。間違ったキャスティングはしたくなかったと説明。ぴったりな人にお願いができたと、満足そうな表情で語っていた。
アフレコでは、ロウラン役の西島さんのほうからキャラクターについて教えてほしいという依頼があり、48歳の中身でありながら20歳の風貌をしている複雑な立ち位置のロウランについて完全に理解してもらったという。また、セシリウス役の山崎さんについては声優さん以上の演技ですばらしかったと絶賛の声をかけていた。
●ふたりの主人公、共通する“理想の姿”
演じるキャラクターについて、自身と重なるところ、異なる部分のトークでセシリウス役の山崎氏は、キャラクターの設定に反して「恐ろしく頭が切れないですね。でも、冷静です」と会場の笑いを誘った。
舞台もこなす山崎さんは、セシリウスが着るロングコートのような衣装を着ることが多いので、セシリウスのような衣装を着てどんなことを話すのかは自分のなかにイメージできたと言う。
天才エンジニア・シャリアを演じた木村さんは、シャリアは姉御肌ではあるけど、自身は正反対。異なる部分があると最初は感じたが、人として憧れる部分があったと続けた。自分が1回信じると決めた相手にはどこまで行っても信じ、甘いことだけではなく厳しいことも言えるキャラクターだと説明。
シャーティー役の門脇さんは、おとなしい役を担当することがふだんは多いが、幼いころは天真爛漫だったそうだ。いまもきっとそういうところは残っていると自身を分析していた。
主人公のひとりを演じた西島さんは、ロウランがもうひとりの主人公・エバンのサポートしている姿に理想を見たそうだ。西島さん自身も若い役者さんや若い人たちの自由に、なんとかのびのび活動できる場ができないかとサポートについて考えている部分があり、“こうなりたい”と感じたそうだ。
エバンの印象を聞かれた志田さんは、「幼いながらも国を思う、愛にあふれた子」と表現。熱い思いに反応するように人々が集まってくる姿に、どちらかというと私は誰かについていきたいタイプと語っていた。また、西島さん同様“見習いたい”部分があると演じながら思っていたようだ。
西島さん47歳のサプライズバースデーケーキ登場!
トーク中、司会からの「もしも、自分の魂を共有する‟二ノ国”のキャラクターがいたら?」という西島さんへの質問では、空賊が楽しそうだけど、ずっとロウランを演じてきたのでほかのキャラクターは二ノ国に関しては考えられない、と答える一幕も。
この回答を受け、日野氏は「僕らの年齢からすると20歳に戻るよりも35歳ぐらいがいいかなと思いませんか?」と投げかけ、「20歳からやり直すのはいやですね(笑)」と西島さんの笑いを誘った。これは、20歳だとエネルギーが余り過ぎていて状況は思い通りにならず空回りしていた経験があり、35歳ぐらいのほうが自分のコントールもしやすいということからだそう。日野氏は「やっぱり、オススメは35歳」と最後にも強く推していた。
じつはこの質問、3月29日に47歳の誕生日を迎える西島さんへのケーキサプライズへの伏線。運ばれてきたケーキは、お城のような形をしており、主要キャラクターがチョコレートで描かれたプレートが乘っているスペシャルなもの。会場は大きな拍手で祝われた。
最後に、西島さんは本作について「ゲームは年齢や国、性別を越えて自分が何かのキャラクターになって遊べるじゃないですか。だから、48歳の大統領でありながら二ノ国で20歳として夢を抱えて冒険をするロウランに感情移入でき、プレイヤーに近い存在になると思う。ぜひ夢と冒険の世界に飛び込んでもらって、僕たちと時間を共有して楽しんでいただけたらこんなに幸せなことはない」とコメント。
志田さんは「まるで映画を観ているかような、素敵な映像と音楽のなかで魔法だったりスキルだったり武器だったりを駆使して、本当に巨大な敵と戦っていくんですね。いままでにないくらいのスケールで描いている作品だと思うので、ぜひみなさまの手で、エバンとその仲間たちと一緒に素敵な王国を築けていってくれたら嬉しいです」と語り、完成披露会の幕を閉じた。