――キャラクターデザインのきっかけは？
2006年の秋ぐらいにプロデューサーの方からご連絡をいただきました。
「ゲームのキャラクターデザインをやらないか」と。過去、ファッション誌やWebなどのデザインの仕事は行っていましたが、ゲームは初めてでしたので、最初はびっくりしました。
ゲームはやることはあっても作る側にまわったのは初めてでしたし、AQインタラクティブさんにとっても、ゲーム業界に慣れていない人間と仕事をするのは非常にチャレンジだったと思います（笑）。

――デザインの仕事はどういう風に進めたのですか？
最初にプロットをいただき、そこからイメージをふくらませました。ゲームの仕事ははじめてということでかなり緊張していたのですが、主人公である竹内理々子はすんなりと決まりました。
“カッコイイ女性”というオーダーがありましたので、自分の中の“カッコイイ女性観”を表現したところ、一発でOKをいただきました。
理々子のパートナーである草薙学をはじめ、男女キャラともに、黒を基調とし男性だけではなく、女性にも受けるデザインを心がけました。

――好きなキャラクターは？
ずばり、竹内探偵事務所の佐藤真弓です。
事務所の切り盛りをはじめ、細かいところに気がつく性格やボーイッシュなスタイルが好みです。あの娘はいい子ですよ（笑）。
あとは外せないのは●●●（編注：ネタバレにつき伏せました）。彼のような世間と相容れない思想やスタイリッシュな悪が個人的に好きですね。

――デザインはどういう風に決めていくのですか？
簡単な構図をは紙に下書きをして、それをスキャナで取り込みます。あとは全部マウスで書きます。
髪型、顔のかたち、目や鼻など、すべてMac上での作業です。タブレットをよく薦められるのですが、慣れてしまってマウスの方が早いですね。

――いよいよ発売が近づいてきました。
周りにひた隠しにしていましたので、「この仕事は君でしょ!?」と知り合いに会う度に言われます。
自分のキャラクターがゲームで動くは不思議な感じですね。シナリオがとてもおもしろく、さらに植松伸夫さんの音楽がマッチしているので、ゲームの世界に引き込まれます。このサイトではゲームの体験もできますので、ぜひ試してみてください。