『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』などの開発者として知られる中裕司氏が、自身のTwitterでスクウェア・エニックス在籍時に手掛けたタイトル『バランワンダーワールド』を巡って、スクウェア・エニックスに対して裁判所で訴訟を提起していたことを明かした。

 中裕司氏のTwitterによると、『バランワンダーワールド』発売の約半年前にディレクターから外される業務命令が出されていたとのこと。経緯や詳細については中氏のTwitterで語られており、その内容によるとプロモーションで使われる楽曲の楽譜公開を巡るトラブル、開発会社であるアーゼストとのトラブルで、ディレクターから外されたという。

 中氏の主張としては、最後まで開発のコメントを出すことも聞き入れられなかったため、業務命令が依然有効なのかを確認すべく、裁判を起こしたと語っている。

 今回、ディレクターから外される業務命令が現時点では効力が失われているということから、開発時の裏側を明かすことになったようだ。

 中裕司氏は、1984年にセガに入社。その後、自身の会社プロペを経て、2018年にスクウェア・エニックスに入社し、『バランワンダーワールド』のディレクターを担当していた。

 その後、『バランワンダーワールド』は2021年3月26日に発売。中氏は2021年6月5日、2021年4月末をもってスクウェア・エニックスを退社したことを明かしていた。

『バランワンダーワールド』

 また、中氏は『バランワンダーワールド』について「未完成作品「バランワンダーワールド」を世の中に出してしまった事が、本当に残念でなりません。」と、内容のクオリティーにも言及している。

 今回のツイートでは中氏からの視点で語られているため、スクウェア・エニックス、アーゼスト側からは異なる主張もあると思われる。