二木達博氏インタビューをお届け!
ここからは、『DQライバルズ』のプロデューサーであるスクウェア・エニックスの二木達博(ふたぎ・たつひろ)氏に、“勇者杯2019秋”と『再会と誓いの世界(ロトゼタシア)』について語っていただきました。2周年という大きな節目を迎えた『DQライバルズ』、第9弾からはいろいろ変わっていきそうです!
2周年という節目で皆様の期待に応えることをやりたかった
――『DQライバルズ』2周年、おめでとうございます! まずは、2周年を迎えてのお気持ちをお聞かせください。
二木 ひと言で言えば、感謝でいっぱいです。これだけの期間、運営を続けられたのも『DQライバルズ』をプレイしてくださっている皆様のおかげです。とてもうれしく思っています。
――サービス開始から3ヵ月ペースで新弾を配信し、“勇者杯”という公式全国大会も続けるのは、ほかのタイトルでもあまりないことです。おかげで、この2年間があっと言う間に感じられました。
二木 確かに、2年という時間を感じさせないほど、あっと言う間に進んだという印象です。あっと言う間すぎて、「本当に2年も経ったの?」と逆に心配になるくらいで(笑)。
――“勇者杯2019秋”は映画館での開催、しかも京都と名古屋でライブビューイングという施策に驚いたのですが、どのような経緯でこの形に決まったのでしょうか?
二木 映画館での開催は、私たっての希望です。前々回となる“勇者杯2019春”から、“座って観戦できる”という方向性を強めてきました。注目のカードや戦略のポイントなどを画面上にリアルタイムで表示するなど、来場者や視聴者の方々への伝えかたも改善し続けて、“勇者杯”は観ているだけでも楽しめるコンテンツになってきた、という手応えを感じてきました。ならば、このコンテンツをさらに広げるにはどのような方法があるかと考えたんです。そこで、映画館の巨大なスクリーンで観戦し、ライブビューイングで別会場でもリアルタイムで見られるようにしようということで、今回の形に挑戦してみました。
――確かに、ゆったりした環境で観戦できました。
二木 以前にオフライン予選を東京で行ったとき、関西からいらっしゃった方から「関西にも大勢の『DQライバルズ』プレイヤーがいるので、関西のプレイヤーも参加しやすいイベントがほしい」という声をいただいたんです。そこで、関東近辺以外のプレイヤーも“イベントに参加している”と感じていただけるような方法がないかとも考えていました。
――映画館で開催したとなると、つぎの勇者杯の会場選びはハードルが上がりそうですね。
二木 今回の勇者杯は2周年のタイミングに重なったほか、第9弾で新たなリーダーに盗賊カミュが参戦するという大きな情報があったので、いつも以上に特別な勇者杯にしたいという想いがありました。今回は“2周年記念”ということで、映画館での開催になったとお考えください。勇者杯2019冬でも、いろいろと考えてはいますが、いままでの勇者杯のような感じになるかもしれません。
――第9弾カードパックの『再会と誓いの世界(ロトゼタシア)』は、『DQXI 過ぎ去りし時を求めて』をフィーチャーした内容になります。ひとつの作品をここまでフィーチャーするのは『DQライバルズ』では初ですが、2周年という大きな節目に合わせてのことなのでしょうか?
二木 はい。2周年ではプレイヤーも特別なことを期待していると思ったので、皆さんがワクワクするようなコンテンツにしたいと考えていました。そこで、開発チームから意見を募ったところ、その中のひとつに『DQXI』にフィーチャーした弾にしようというアイデアがありました。また、第6弾以降はおもにパーティキャラクターをヒーローカードにしていたのですが、2周年の節目はシリーズの“主人公”をヒーローカードで出したいという考えもあったので、“第9弾はこれで行こう!”と決めました。
――第9弾では、ヒーローカードは“勇者イレブン”1枚のみとなります。これまでは複数枚が実装されていましたが、なぜ第9弾は1枚なのでしょうか?
二木 ヒーローカードは、その存在がデッキの軸を決めてしまうほどの大きなウェイトを占めることになります。それゆえに、ヒーローカードが多いとデッキタイプも多くなって、複雑化してしまう傾向にあるんです。第9弾で新たに追加される新職業の盗賊を楽しんでもらいたいという考えもあるので、ヒーローカードはシンプルに1枚にして、新システムの“れんけい”と合わせて楽しんでもらえればうれしいです。
――新職業も考えてのことだったんですね。どのような経緯で“盗賊カミュ”を入れることになったのでしょうか?
二木 職業を増やす構想は、『DQライバルズ』をリリースした段階からありました。1周年や2周年というタイミングでメモリアルなことをやりたいと考えてはいて、そのひとつが新職業の追加でした。『DQライバルズ』は『DQXI』発売(2017年7月29日)の約3ヵ月後となる2017年11月2日よりサービスが始まったのですが、じつは初期の段階で、つぎのカードパック追加にいきなり新職業として“盗賊カミュ”を入れようというアイデアはありました。
――そうなんですか!?
二木 ですが、1周年のタイミングでは、プレイヤーが既存の7職業を使い込んでいる段階だったので、ここで新職業を追加しても混乱してしまうかなと思い、実装しませんでした。そして今回、2年が経ってプレイヤーも7職業を理解しており、かつ『DQXI S』が2019年9月27日に発売されたということもあって、タイミング的にもベストだろうと判断し、実装する運びとなりました。
――盗賊カミュはいろいろなカードをコピーできるので、カード知識に精通しているプレイヤーほど使いこなせそうと感じました。『DQライバルズ』をやり込んだプレイヤーを意識したからこそ、この内容になったのでしょうか?
二木 2周年での追加になるので、基本的には既存の7職業の応用編という立ち位置です。とはいえ、第9弾から『DQライバルズ』に触れる方もいると思うので、そんな方たちでも盗賊カミュを楽しめるように意識してカードを作っています。相手のカードを利用して戦うので、マスターできるまでにはある程度の知識と経験が必要となりますが、一方で盗んだり攻撃したりと、とにかく使っているときに打てる手数が自由自在なので、まずは使ってみるだけでもシンプルに楽しめると思います。
――今回もいろいろなカードが登場しますが、なかにはニズゼルファや、衣装が変わったグレイグなど、『DQXI』のシナリオに踏み込んだキャラクターもいますね。
二木 『DQXI』が発売されてから2年以上が経っているタイミングなのですが、もちろん堀井さんや『DQXI S』チームの了解を得て進めています。9月に発売された『DQXI S』で初めてプレイした人もクリアーし始めているタイミングでもあるので、クリアー後にプレイヤーが「つぎはどのゲームを遊ぼうかな」となったとき、『DQXI』の余韻に浸りながら『DQライバルズ』を遊んでほしいという想いもあります。
――『DQXI』のキャラクターが多数出演するということは、特殊なセリフもかなり用意されているのでしょうか?
二木 特殊なセリフが発生するルールは、同じ作品から登場しているキャラクターどうしが場に登場したとき、としています。今回のレジェンドレアカードはすべて『DQXI』のキャラクターなので、基本的には組み合わせ次第で特殊なセリフを話すようになっています。味方ユニットの場合でしか発生しないセリフもあるので、ルイーダの“冒険者カードをランダムで手札に1枚加える”効果などを使って無理やり引っ張ってくるとかして、いろいろ探してもらうのも楽しいかもしれません(笑)。
新システム“れんけい”も『DQXI』からのアイデア
――新システム“れんけい”が生まれた経緯をお聞かせください。
二木 テンションシステムが重視された第2弾と第3弾のカードが、第9弾からグランプリルールで使えなくなります。なので、第9弾ではテンション絡みのシステムを入れたいと思っていました。『DQXI』といえば“れんけい”なので、テンションを絡めてどのようなシステムができるかと考えた結果、第9弾の“れんけい”システムが生まれました。
――『DQライバルズ』の“れんけい”は、『DQXI』をフィーチャーした弾だからこそ生まれたシステムということですか?
二木 はい。『DQXI』にフィーチャーするというテーマが決まってから生まれたシステムです。『DQXI』にちなんだ新システムはいくつか候補があったのですが、“れんけい”がいちばん印象に残ったんです。
――“れんけい”にはデスタムーアがかなり有効(※)だなと思いましたが、グランプリルールでは使えなくなるんですね。
※デスタムーアは、第3弾のレジェンドレアカード。場に出ているあいだは、相手のテンションが溜まらなくなり、さらに攻撃が不可能になる効果を持つ。
二木 使用率の高いカードでしたが、ついにグランプリルールでは使用不可になります。いいカードでしたよね。
――デスタムーアが使えなくなる代わりに、似た性能を持つカードが第9弾に登場するかなと思ったのですが。
二木実装されたばかりの“れんけい”システムを否定するカードを入れるのはどうかと思い、今回は入れませんでした。第9弾は“れんけい”で存分にバトルを楽しんでいただきたいですね。対抗カードを入れるとしても、次回以降の弾になるかもしれません。
――テンションが重要になってくると、タメトラやとげこんぼうなど、テンションを溜める手段が豊富な魔剣士と相性がいいのかなと感じました。
二木 テンションを上げる効果を持つカードは第2弾に多かったのですが、先ほども言ったように、第9弾からはグランプリルールで使えなくなります。その代わりに、第9弾では全職業にテンションを上げやすい効果を持つカードを追加します。また、ヒーローカードの“勇者イレブン”のLv.2の効果では、テンションが溜まっていない状態でも“れんけい”効果を発動することができます。“勇者イレブン”でいうと、とくにLv.3の“過ぎ去りし時を求めて”の効果が強力ですね。
――対戦中に自分が使った“れんけい”カードを手札に加えるという。
二木 じつは、その能力もネタが仕込まれています。レジェンドレアカードの仲間たちは“れんけい”効果を持っているので、ヒーローカードのLv.3を発動すると、バトルで倒されてしまった仲間たちをふたたび集められる……わかる人にはわかる仕組みになっているかなと。
――それは気づきませんでした。ところで、何度もお聞きして申し訳ありませんが、第9弾のグランプリルールで第2弾“解き放たれし力の咆哮”と第3弾“不死鳥と大地の命動”のカードパックが使えなくなります。使用率や人気の高いダークドレアムにデスタムーア、ラーミアなどがなくなること、そして“れんけい”が実装されることで、どのようなバトルになると予想されていますか?
二木 まず、使われるデッキはかなり変わると思います。第2弾と第3弾のカードはここ最近でも現役のカードが多かったので、それらが使えなくなるというのは非常に大きいでしょう。プレイの面では、“れんけい”が入ってテンションゲージを意識して戦うようになるところに、配置を意識させるカードも加わり、配置とテンションという原点回帰なバトルになると思います。ラーミアやダークドレアムがいなくなることで、盤面の取り合いもますます重要になってくるはずです。このあたりは、今回は新職業の導入弾という、ある意味“新章スタート”なタイミングでもあるので、意識的に調整しています。
――共通レジェンドレアカードの“ケトス”は、ラーミアに続く2枚目の特殊勝利の条件を持っています。やはり勝利時には、ラーミアのような特殊演出は用意されているのですか?
二木 もちろん用意しています。やはり特殊勝利は勝った気持ちにさせないといけませんので、演出もこだわっています。ちなみに今回は演出スキップも用意しています。受け手が回避策を講じられるぶん、ラーミアほど環境で見かけることはないと思うのですが、ユーザービリティも考えて実装させてもらいました。
――第9弾から“DQRバトルマイレージ”が導入されると伺いましたが、実装の経緯をお聞かせください。
二木 多くのプレイヤーが、毎月のランクマッチを自分のペースで遊ばれていると思います。その中で、プレイヤーが日々のプレイの中で目的にできるようなものを用意したいと思い、バトルマイレージを導入しました。ここでは毎週、新しいお題が追加されていくので、平日はあまり遊べないという方でも週末にまとめて挑戦しようと思えるような、週ペースで目標にできるものを作りたいという発想から生まれました。デイリーミッションでは、どうしても平日もある程度プレイしないと追いつけませんよね。
――デイリーミッションがなくなって、その代わりにバトルマイレージが導入されるのですか?
二木 デイリーミッションに加え、ランクマッチの累計勝利報酬がバトルマイレージに統合される形です。この機能は、ほかのゲームでいう、いわゆる“バトルパス”というシステムを下地にしていますが、バトルパスも最近のゲームでは一般的になってきましたし、コツコツとプレイしながらいろいろな報酬を目標に楽しんでいただければうれしいですね。
――プレミアムパス版があって、これを購入すると報酬が豪華になるようですが、プレイの最初に買わないといけないものなのでしょうか?
二木 いえ、先にバトルマイレージのレベルを上げてから、プレミアムパスを購入してもまったく問題ありません。たとえば、レベルを10まで上げた後にプレミアムパスを購入すると、レベル10までの報酬をすべて獲得することができます。バトルマイレージを進めれば進めるほど、プレミアムパスが欲しくなるように感じてもらえるといいなと思っています。また、パスを購入すると“プレミアムミッション”と呼ばれる追加ミッションを利用できるようになりますが、こちらもパスの購入前から達成条件を進められます。
――それはいいですね! では、第9弾で二木さん注目のカードを教えてください。第8弾のインタビューでは、にじくじゃくをオススメされていましたが。
二木 にじくじゃくのような構築の軸になるカードは、カードを入れ換えて試行錯誤する楽しさがあるので、今回もそういうカードをおススメしたいのですが、商人専用カードの“タイプG”はぜひ注目してほしいカードです。レジェンドレアカードではないのですが、スキルブーストで攻撃力がアップして、その値によって“貫通”、“ねらい撃ち”、“2回攻撃”が付与されます。2回攻撃がつく攻撃力10以上まで育てれば、一度に20点以上を相手リーダーへ直接攻撃できるという夢があるカードです。2コストということで、速攻を付与するマザーウッドと組み合わせることもできますし……。いろいろな構築が出てくることを楽しみにしています。
――では最後に、第9弾を楽しみにしている読者にひと言、お願いします。
二木 ついに新職業“盗賊”の登場となりました! 相手のカードを盗んで戦うのは思った以上におもしろいと感じてもらえるはずです。グランプリルールの更新で環境も激変すると思いますので、新環境のバトルをぜひお楽しみください!
第9弾配信直前となる2019年11月20日(水)21時からは、『DQライバルズ』の公式生放送Vol.14 “第9弾カードパック リリース直前スペシャル!”が配信されます。
【番組URL 】
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【出演者※敬称略】
MC:植田佳奈(声優)
ゲスト:杉田智和(声優)
運営チーム:富田裕介(『DQライバルズ』運営プロデューサー)、二木達博(『DQライバルズ』プロデューサー)
サイトーブイ、マナティブイ(集英社『Vジャンプ』編集部)
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