【全文掲載】『テイルズ オブ ゼスティリア』“情熱”を込めた作り手たちからの産地直送メッセージ【その3:キャラクター&世界編】

『テイルズ オブ ゼスティリア』のキャラクターデザインとアートディレクションを担当した、バンダイナムコスタジオ・岩本稔氏のメッセージを産地直送!

●「シリーズにとって大きな一歩となる本作。長く愛していただけたらうれしいです」

 
 人気RPG『テイルズ オブ』シリーズの生誕20周年を記念するタイトルにして、シリーズの新境地を拓く完全新作『テイルズ オブ ゼスティリア』。当記事では、週刊ファミ通で掲載した開発者たちからの“産地直送”メッセージを全文掲載。今回は、キャラクターデザインとアートディレクションを担当した岩本稔氏だ。


▲岩本稔氏
(バンダイナムコスタジオ/
 キャラクターデザイナー、アートディレクター)

 
 バンダイナムコスタジオの岩本です。これまでに、『テイルズ オブ レジェンディア』の背景や、『ヴェスペリア』のアートディレクター、『テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー』シリーズのキャラクターデザインを担当し、本作ではアートディレクターとキャラクターデザイン(※)を務めました。

 今回、シナリオ面で王道のおもしろさを追求することになり、ビジュアル面においても、ストレートにファンタジーRPGらしい世界観を形にしたいと考えました。スレイの故郷である“イズチの杜”や、大地と青空がどこまでも続いているような“凱旋草海”など、本作を象徴する美しくも雄大な光景の数々は、現実世界にもありそうだけどファンタジーを感じさせる、そんな風光明媚な雰囲気を志向しています。

 これまでのシリーズのフィールドと比べてもかなり広大なので、探索のお楽しみが薄くならないように遊び要素を盛り込んだり、迷ってしまうことのないように街や山といった何らかの目印がどこにいても見えるようにしたりと、冒険に没頭してもらえるフィールド作りに注力しました。世界を歩いていると、仲間たちとの“チャット”(雑談)やイベントがたくさん楽しめますので、心ゆくまで各地を探索してほしいです。

※キャラクターデザイン……本作では藤島康介氏、いのまたむつみ氏、奥村大悟氏、岩本稔氏がキャラクターデザイナーを務めた。岩本氏はエドナとザビーダのデザインを担当。

 
 キャラクターのCGは、さまざまなゲームで実績のあるフライトユニットさんに制作協力をお願いしました。『エクシリア』や『エクシリア2』で大事にしていたことをすべてお伝えし、手描きのような魂と温かみが感じられるもの、命が吹き込まれたものに仕上げていただいています。スレイに関して言えば、彼は夢に向かって真っすぐな目をしていて、少年のような心を持っている。そんな彼らしさが、表情や仕草、髪型からもにじみ出るように、CGの細かいところまでこだわりました。

 天族の仲間たちは、キャラクターデザイン面のお話になりますが、水や火といった属性のイメージとはあえて逆の雰囲気になっています。たとえば、火属性なら熱くてたくましいキャラクターを想像しがちですが、ライラは清楚で落ち着いた女性。水属性なら癒し系やクールなイメージがありますが、ミクリオはスレイに負けないくらい情熱を秘めていたりします。エドナのように小さな女の子が、地属性でパワフルな術技を見せるのも痛快ですよ。こういったギャップは、CGだけではなくシナリオ面でも意識して作っていますので、序盤からぜひ注目してみてください。

 
 オープニングや幕間のアニメーションムービーを手掛けたユーフォーテーブルさんも、『エクシリア』や『エクシリア2』でものすごい手腕を発揮してくださいましたが、今回はさらにその上をいく映像美です。細部にも目を向けていただくと、たとえばスレイのマントは模様がけっこう細かくて、あれをアニメで滑らかに動かすのはかなりたいへんだったかと思うのですが、そういうところにも妥協はいっさいありません。1秒たりともお見逃しなく!

 キャラクターが本当に生きているように。世界が目の前に広がっているように。皆さんに長く愛していただけるように。そんな作品を目指して全力を尽くしました。そのうえで、いまの気持ちを率直に言うと、「また作りたい! まだまだ作り続けていきたい!」。そう思えるくらい、本作はシリーズの大きな一歩となりました。


テイルズ オブ ゼスティリア』産地直送メッセージ
 ◆その1:シナリオ編(山本尚基氏)
 ◆その2:バトル編(長谷雄太氏)
 ◆その3:キャラクター&世界編(岩本稔氏)
 ※週刊ファミ通2015年1月29日発売号では、岩本氏によるイラストコラムを掲載!

(C)いのまたむつみ (C)藤島康介 (C)BANDAI NAMCO Games Inc.