大番狂わせから激アツなエクセレント逆転まで、

 2013年7月20日(日)、千葉県・舞浜アンフィシアターにて、スクウェア・エニックスのアーケードトレーディングカードゲーム『ロード オブ ヴァーミリオン』(以下、『LoV』)の第5回公式全国大会が開催された。『LoV』シリーズは今年で5周年を迎え、完全新規のアーケードタイトルとして運営を開始した本大会も5回目になる。そんな中、今年の初めにシリーズの完全続編として、『ロード オブ ヴァーミリオン III』(以下、『LoV III』)が発表。『LoV III』で1対1の戦いから、4対4のマルチプレイへと進化することもあり、本大会が、現在のルールのもと開催される最後の大会となる。

※今回発表された『LoV III』最新情報はこちら

 会場には朝早くからファンが詰めかけ、節目となる本大会の行方を見届けようと行列を作った。また、物販のほか、『LoV』フードコートも出現。ボリュームたっぷりの“勝利のカツサンド”から、見た目の強烈な辛口“紅蓮王カレーパン”、コースタープレゼント付きのドリンクまで、『LoV』尽くしの多彩に来場者が舌鼓を打った(写真は記事最後)。

▲大人気物販。“密着!マンドレイクポロシャツ”は数量限定ということもあり、文字通り瞬殺されていた。

 オープニングには、『LoV』シリーズの総合プロデューサーであり、“OVER the LORD”の大会委員長・柴 貴正氏、司会を務める声優(サキュバス担当)の中島沙樹、声優(フェアリー担当)のささきのぞみ、『LoV III』ディレクター浅尾祥正氏、『LoV III』ゲームデザイナーの横山賢介氏、『ロード オブ ヴァーミリオンRe:2』オフィシャルサポーターのfan114氏&ノイ氏、毎回恒例の天の声(???)が登場し、開会を宣言。選手紹介&組み合わせ抽選会では、恒例のコスプレ姿で登場する選手もおり、この時点で早くも会場は大盛り上がり。そして、始まった予選では序盤から熱い展開が炸裂した。

▲選手らが披露してくれた愉快なコスプレの数々(このほかにもあります)。

 まず、第4回公式大会の優勝者“ドラクエVIIはお”選手(招待選手)が、数々の優勝経験を持つ“Zero”選手(東京Bエリア)に敗れたかと思うと、お次はZero選手がダークホース“クロキ選手”(関西Bエリア)に敗北。優勝候補の選手たちが、早々に敗退することとなった。最終的に準決勝戦に残ったのは、クロキ選手、“Take@25”選手(東海エリア)、“暗黒神”選手(千葉エリア)、“KAZ”選手(埼玉エリア)の4名。

 休憩をはさんで始まった準決勝1回戦は、Take@25選手対クロキ選手。序盤からTake@25選手のペースで試合は進み、そのままの勢いで勝利。KAZ選手対暗黒神選手の2回戦では、アルカナストーン、サーチアイを次々と暗黒神選手が封印し、KAZ選手にとって厳しい戦いがつづいた。しかし、後半になってKAZ選手が怒涛の巻き返しを見せて見事勝利。会場は拍手と歓声に包まれた。

 やってきた決勝戦では、全国通算ランキング第1位のKAZ選手対、数々のゲームの経験を活かして勝ち上がってきたニューフェイス・Take@25選手。KAZ選手のデッキから、お気に入りの称号“アマゾネスの友達”、お気に入りの使い魔“アマゾネス”に設定するほど好きなはずのアマゾネスがいなくなるという驚きのスタートを切ったものの、決勝戦にふさわしい対戦カードで登場。対するTake@25選手も、シザーズ率いる通称“蟹デッキ”で応戦し、どちらも一歩も譲らない激戦となった。最終的にカウントダウンが始まり、残り時間との勝負になった中、Take@25選手の一瞬の隙を付いてKAZ選手が攻撃! 僅差で、KAZ選手が見事優勝をつかんだ。

▲決勝戦のデッキ。
▲僅差!

 今回優勝したKAZ選手は、『LoV』が稼動したときから遊んでいるプレイヤー。全国大会で好成績は残すものの、あと一歩およばず涙を呑んだことも多い。それだけに、表彰式で感涙の涙を見せたKAZ選手に、中島沙樹を始め、多くの人がもらい泣きをしていた。柴プロデューサーも、「現ルールが適用される最後の大会で、全国でいちばんやりこんでいる選手が勝ったのは本当にうれしいことです。神様っているんだなと思いました」と、選手とともに喜びを表していた。そして、本大会をもって丸2年稼動してきた『LoV II』が閉幕。2013年10月には完全にクローズすることが、柴プロデューサーから発表された。

▲“OVER the LORD”優勝者に贈られる特別称号は“無双天征”。決勝大会出場者15人専用の称号は“轟天の武神”だ。

新たな風『LoV III』の稼動日も発表

▲だれひとり想像していなかったであろう、土下座登場。

 大会終了後は、“アルカナを巡る新たな戦いの物語『LoV III』開幕!”の言葉とともに、柴プロデューサー、浅尾ディレクター、アーケード運営チームのにゃべ氏が、まさかの土下座で登場。「さっき退場したばかりでちょっと恥ずかしいけど……」(柴プロデューサー)と前置きしつつ、『LoV III』の稼動日が、“2013年8月22日(木)より順次スタート”であることを発表した。なお、“順次”がついている理由については、一新した筺体の生産に時間がかかっているため、稼動できるところからスタートしていくからだとか。最終的には全国635店舗、2588台稼動するとのこと。

 続いて登壇した浅尾祥正ディレクターは、「ロケテストにはのべ3500人もの方が参加してくだり、また、“ハンパない”量のアンケートも頂戴することができました。そのおかげで、正式版は本当におもしろくなりました。遊べばきっとわかると思うので、ぜひ遊んでください」と並々ならぬ自信をのぞかせていた。

 また、会場では“15番目、16番目の主人公”であるテレーゼとテオも発表。どちらも“半妖”でありながら、対象的な特徴を持つふたりに会場からの反応も上々。「主人公キャラクターの性能に違いはあるのか?」というfan114氏の質問には、浅尾ディレクターが「性能に違いはありません」とはっきりと回答。「あくまで自分の分身、あるいは恋人として、単純に見た目と声で選んでいただければと思います」と説明した。また、『LoV III』にも“ストーリーモード”が実施され、ひとりひとりストーリーが違うことも発表。NESiCA1枚につきキャラクターひとりしか登録できないものの、クリアーしたところまでならほかのキャラクターのストーリーも見ることができるのだとか。なお、ネタバレ防止のため、“ストーリーモード”は全筺体が行きわたるであろう2013年10月1日から、1st、2nd、3rd……とどんどん追加されていく予定だ(2013年8月22日の時点では、全国対戦のみが選択可能となる)。このほかにも、マルチプレイ対応となった本作のためのチュートリアルや、武器や装備品のカスタマイズモード、新たなアビリティなどについても紹介された。

▲素材やゲーム内のお金(ルーン)を使って武器錬成ができる。アーツやアビリティなどさまざまなものがついてくるので、自分にあった武器を作れるのだ。また、ルーンを使用して着せ替え、アバターも入手可能。

 さらに、新たな使い魔たちも発表! スクエニ実力派イラストレーターによって描かれた使い魔たちには新たなアビリティが追加されており、戦略的な広がりがますます豊かになっていることがうかがいしれた。

▲タイムマナヘイストは『LoV III』からの新システム。アレキサンダーはディフェンダータイプとなる。
▲フェンリルはアタック型。敵を倒せば倒すほど、どんどん強くなっていく。
▲バハムートもアタック型。難度は高いものの、完成させれば怖いものなしになる。
▲運命の糸を紡ぐ 麗しき三柱の女神も登場決定。

『LoV』5周年記念スペシャルライブ

▲ライブツアー“Distant Worlds”のため、いまはサンディエゴにいる植松伸夫氏。

 その後、『LoV』の名曲をふり返る初のスペシャルライブも開催。コンポーザーの崎元 仁氏が登場し、「曲を演奏してもらうのは初めてなので、本当に嬉しく、楽しみです」とコメントしたほか、植松伸夫氏からもビデオレターも到着。残念ながら植松氏は会場には駆けつけられなかったものの、「『LoV』の主題歌が好きですね。録音をしたスタジオの雰囲気をよく覚えています。また、好きが高じてバンドをやっているんですが、主題歌をアレンジし、歌い手を変えたバージョンをCDに収録しているので、よかったら聞いてみてください。そして、みなさんぜひともイベントを楽しんでいってください」とメッセージを送った。ライブは、この日のために結成されたスペシャルバンド“the ARCANA STONES(アルカナストーンズ)”が演奏。「Dawn of Vermilion」、「黒き竜の神殿」、「黒淵の塔&白焔の塔」の名曲を演奏し、会場をアツく盛り上げていたかと思うと、「ロマンシング サ・ガ2 七英雄バトル ~ロマンシング サ・ガ3 四魔貴族バトル1 ~ロマンシング サ・ガ1 決戦!サルーイン」演奏中に突然のサプライズ発表がスクリーンに放映。『LoV III』が、『ロマシング サ・ガ』とコラボレーションすることがわかった。登場するのは、悪しき三柱の兄弟神、シェラハ、サルーイン、デス。これにちなんで、『ロマシング サ・ガ』の伊藤 賢治氏もがスペシャルゲストとして登場。それだけではなく、伊東氏の好意により、「ロマンシング サ・ガ2 オープニングタイトル」のスペシャルピアノ生演奏が披露され、会場は一転してしっとりとした雰囲気に包まれていた。

▲植松氏からの渇! ビデオレター(?)も。
▲柴氏も初めてみたという伊東氏の超レア生演奏。

 さらにさらに、ライブの熱もさめやらぬ中、またもやライブ中に『ファイナルファンタジー』のモンスター“FF MONSTERS”とのコラボも発表。「FINAL FANTASY V戦闘曲 ~FINAL FANTASYVI戦闘曲」とともにコラボモンスターが紹介されるたびに、会場からは拍手と歓声がわき起こっていた。なお、本コラボでは、カードを使うとメドレーを含んだ『LoV』アレンジバージョンのBGMが聞けるとのこと。カードは、8月22日から登場する。最後にアンコールとして「ロマサガ メドレー」も登場し、ライブを締めくくった(※コラボ詳細はこちら

▲ライブ中に発表された『ロマンシング サ・ガ』、“FF MONSTERS”のコラボ。

■登壇者たちからの熱いメッセージ
中島 町で声をかけられたときに、名前(中島沙樹)ではなく、“サキュバスさんですよね”って声をかけられるようになりました。『LoV』の知名度がそこまで上がってきたことがとてもうれしいです。
にゃべ氏 これからもっとどんどん経験を積んで、皆さんに楽しい大会を届けていければと思います。今後ともよろしくお願いいたします。
ノイ氏 『LoV III』は、皆さんが遊んで初めてゲームとして完成します。どのようなゲームになるのか、本当にたのしみです。
fan114氏 『LoV III』にバトンタッチということで、寂しい思いもあるんですが、シリーズが終わるわけではなく新しい挑戦となるので、やり込んで結果を出したいと思っています。ゲーム性が変わることで不安に思う方もいるとは思いますが、まずは1回、ゲームセンターで触ってほしいなと思います。
天の声 『LoV』がスタートして5年。最初はプレイする人もぜんぜんいなかったのですが、そのあとすごく盛り上がったのが印象的でした。ここまでの会場規模で大会やライブをするのは、本当に作品力がないとたどり着けないことだと思うんです。いっしょにもりあがってくれて、本当にありがとうございました。そして時代は『LoV III』になります。僕出てないですけれど、いちファンとして楽しみたいと思います
横山氏 『LoV III』が、いよいよ8月22日より稼動します。ゲームセンターでまた皆さんといっしょに遊べる日がくることを僕自身楽しみにしています。開発一同、最後の調整をまだまだ行っていきますので、稼動したらぜひゲームセンターに足を運んでみてください。つぎはゲームセンターでお会いしましょう!
浅尾氏 コラボの内容、アンケートの内容含めて、今回こういう形で実現することができてよかったです。これからも皆さんといっしょに続けていきたいです。コラボのときの歓声は、本当にうれしくて涙がでますね。こういう風に暖かく盛りあがってくださるのは『LoV』のユーザーさんだけだと思います。本当に『LoV』ユーザーは世界一のユーザーだと思います。
柴氏 毎回、「これ以上の試合・大会はないな」と思いつつ、その上をどんどん上にいくようなプレイを見せてもらえて、僕も開発スタッフも楽しんでいます。また『LoV III』から新章が始まります。閉幕にはすごくさみしい思いでいっぱいなのですが、僕の仕事は前に、未来に線路を引いていくこと。いまの仕事がまちがっていないと、5年後にいわれるために一生懸命がんばっています。また、いままで1対1でしたが、『LoV III』はマルチプレイでコミュニケーションがもっと広がって、大会ももっと広がりを見せて行きます。ぜひ、8月22日以降、『LoV III』をいちど遊んでみて、評価をしてください。

『LoV』フード

▲7つの核石ミートボールドック
▲黒淵と白焔のホットドック
▲勝利のカツサンド
▲紅蓮王カレーパン
▲ヴィゾフニルのからあげ
▲サキュバスの魅惑のパフェ
▲ポップコーン…しお、アフロディーテのポップコーン…いちご
▲ドリンクも『LoV』仕様

『LoV』大会史上最大級に豪華な来場記念グッズを3名様にプレゼント!

 本大会でお土産としてもらえた、『LoV』大会史上最大級に豪華な来場記念グッズセットを抽選で3名様にプレゼント! 欲しい人は、下記の応募フォームから応募してください。応募期限は、2013年8月4日(日)まで。当選者の発表は発送をもって代えさせていただきます。発送は2013年8月上旬予定です。

<来場記念グッズ>
・『LoV』五周年記念特別仕様スターターパック
レア仕様の使い魔カードが封入された限定特別仕様のスターターパック。
※NESiCAは付属しません。
・『LoV III』キャンペーンコード
限定特別仕様の“装備品”をゲットできるキャンペーンコード。
※キャンペーンコードは『LoV III』稼働後にご使用いただけます。
・『LoV III』オリジナルNESiCAシールシート
豪華金箔押し仕様のNESiCAシール8枚組のシールシート。
・『LoV』シリーズ スペシャルミニサウンドトラックCD
CD未収録の曲を含んだ5曲入りミニサウンドトラック。

※すべて入っています

※応募は締め切らせていただきました