敵はナチ公のロボ軍団、俺の両手にゃマシンガン。オールドスクールFPS魂炸裂な新『Wolfenstein』を遊んだ!【プレE3ツアー】

5月17日、カリフォルニア州サンタモニカで、ベセスダ・ソフトワークスのプレE3イベント“BFG”が行われた。そこで『Wolfenstein: The New Order』にブッ飛ばされた!

●完全にどうかしていて最高だぜ!

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 5月17日、カリフォルニア州サンタモニカで、ベセスダ・ソフトワークスのプレE3イベント“BFG”が行われた。「もしかして『フォールアウト4』発表されたりするんじゃないの?」と思いつつ、そんなことはまったくなかったのだが、『Wolfenstein: The New Order』にブッ飛ばされた!

 本作はid Softwareの元祖FPS『ウルフェンシュタイン3D』などを源流に持つ、ウルフェンシュタインシリーズ最新作。ウルフェン3D以前にも実はあるんだけど詳細は省くとして、まぁ基本的にはナチスを相手にドンパチするというゲームである。日本でも先日発売が発表され、プレイステーション3、Xbox 360、PC、その他次世代機で2013年の秋~冬に発売予定。


●世界大戦を勝利してしまった第三帝国をぶっ潰せ

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 本作は第二次世界大戦をナチスが勝ったという架空世界が舞台。シリーズ主人公のタフ野郎B.J.ブラスコヴィッツは、今回は怒りのレジスタンスとして、1960年代のナチワールドに中指立てて奮闘するのである。
 戦勝国として謎の機械化テクノロジーとともに超絶パワーアップした第三帝国には、ナチパワーローダーナチ軍用ロボ犬などの「総統、歩けます!」どころじゃない凶悪ビックリドッキリサイバー兵器がたんまりあり、黒ずくめ装備のケルベロスな感じの兵隊さんもいっぱいいる。


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▲ナチ進化しすぎ! 1960年代だっつうのにパワーローダー的なモンに乗ってやがんのだ。

▲AIB●もビックリのナチ軍用ロボ犬! 彼に捕まると死亡というシーンもある。

 ちなみにナチはアメリカの代わりに堂々と月に進出しているという、映画「アイアン・スカイ」もビックリな繁栄を遂げているのだが、男一匹ブラスコヴィッツ、そこは1インチも敬意を払わずに「ファ●クユー、ムーン!」とお月様にも喧嘩を売りつつナチ相手に盛大に銃弾をばら撒く方に専念するのである!(洋ゲーの遊びすぎでついに記者の頭のネジが飛んだと思うかもしれないが、このセリフは本当にデモ中に登場した。主人公が皮肉を呟き続けるのもデュークニューケムなどを思い出して非常によろしい)


 また「イングロリアス・バスターズ」にせよ「ヘルシング」にせよ、ナチものの作品は何故か逸材に事欠かないおもしろ人物大集合な感じだが、プレゼンテーションで出た序盤のシーンでは、イルザ所長となかなかいい勝負な感じの、若い愛人将校(ニヤケっぱなし)を連れたナチおばちゃんも出てきており、兵器だけじゃなくて人物とかドラマ方面も信頼できる感じになりそう。


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▲列車の中で銃をちらつかせながらブラスコ相手に暇つぶしするナチおばちゃん。「このナチ・ビ●チは殺せますか?」と聞いたところ、Jensの兄貴には「ネタバレになっちゃうからね!」とかわされた。

 このシーン、ブラスコ兄貴が女性パートナーとともに「自分らアーリア人ですわー、ハイルハイル」と身分を偽って列車に乗り込み、食堂車から珈琲でもこっそり拝借しようとしたところ、「あーらあなた、ちょっとこっち来て簡単な“ゲーム”をしましょうよ」といやーな感じにナチおばちゃんに呼び止められるという、何ともありがちな場面なのだが(それにしても「大脱走」とか、ナチはなぜひっかけをやりがちなのだろうか?)、ここでは警備役として列車内をパワーローダーが歩いているという最高にナイスバカな演出がされている。あの、ただでさえ頭が天井スレスレだし、どう考えてもドアから入らないよ!


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▲ナチものあるあるとして、“検問をドキドキ通過&ハイルとか言わされる”とか“レジスタンス仲間が自由を信じて特攻”なんてのもちゃーんと出てくる。

●キワドいネタを調理しきれる信用できる連中

 とまぁ「これドイツのレーティングとか大丈夫なの?」と余計な心配をしてしまう、ちょっと昨今のビデオゲームにはなかなかないレベルでナチネタをカマし続ける本作。
 開発はid Softwareではなく、idやベセスダや日本のTango Gameworksと同じゼニマックス・メディア傘下のスタジオMachineGames(スウェーデン)が担当している。
 使用エンジンはTango Gameworksの『サイコブレイク』同様、idが誇るid Tech5。グループ内でエンジンの活用が進んでいるのは同じくスウェーデンのDICEのFrostbiteエンジンをエレクトロニック・アーツがグループ内で共有しているみたいで興味深いところだが脱線はこの辺にしておこう。

 さてこのMachineGamesの初タイトルが本作となるわけだが、「え、いきなりこんなAAAタイトル任せちゃって大丈夫なの?」との心配はご無用。
 MachineGamesは「リディック」のFPS化などで結構評価されたStarbreeze Studiosの面々が設立したスタジオで、その源流を辿るとメガデモチームのTritonまで遡る歴史あるガチな人々である(ただ有名なMagnus Hogdahl氏はもう参加してないけど)。


 いや、むしろデモをプレイした後の感想はそれどころじゃない。気がついたらFPSを触っておよそ18年近くにもなろうという記者(人生の約3分の2でありゲッソリ)の濁った目からすれば、ソツなく“そこそこの”FPSを作るスタジオよりもよっぽど信用できる! 本作はオールドスクールFPS魂をベースに最近のトレンドや技術をうまくミックスした快作なのだ! それでは素晴らしき新ウルフェンのゲーム概要をご紹介していこう。


●ヘルスにアーマー、アキンボもアリアリ! オールドスクールFPS魂よ永遠に

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▲設定とかドラマの話ばっかりしてきたが、もちろんFPSとしてもヤバいんデス!

■自動回復? タマある奴はヘルス&アーマーだぜ!

 そう、本作のライフマネージメントは古き良きヘルス&アーマー制である(ウルフェン3Dにはアーマーはなかったけど)。
 自動回復ヘルスが当たり前の現在、あまり馴染みがないかもしれないが、FPSといやぁ体力マネージメントは長いことヘルスとアーマーだったのである。アーマーがある間はダメージが軽減され、ヘルスが0になったら死亡。

 自動回復がないということはどういうことか? ヘルスが減ってピンチになってから隠れたりしても、割とジリ貧なのである。そんな時、本作では意を決して残りのヘルスとアーマーを信じて前に出る。そして敵に鉛弾を叩き込み、ヘルスとアーマーを敵から回収するか、隠し場所(後述)からゲットするのだ。
 この「ピンチだからこそ前に出る」気合こそが重要だ。失敗したら? リトライだ!


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▲男なら死んでリトライを怖がらずに前に出ろ!

■でもカバーリングもあるんだな、これが。リーンも復活!

 とはいえ現代のエッセンスもバッチリ取り込んでいて、本作にはカバーリングもある。遮蔽物にスライディングで走り込んだら、今度はリーン(覗き込み動作)を使って物陰にできるだけ身を隠しつつ撃ちまくり。
 2001年に出た『Return to Castle Wolfenstein』にあったリーン動作は2009年の続編『Wolfenstein』ではなくなっていたんだが、今回は見事復活。リーンの実装はコントローラーに合わせるとなかなかメンドくさくなることも多いのだが、本作は使い勝手もなかなか悪くなかった。
 リーンしながら雑魚を倒しつつ機会を伺い、いざとなったら飛び出て男らしくランボースタイルで撃ちまくる。これが最新ウルフェンのブラスコスタイルである。


■アキンボ! プラズマキャノン!

 そして銃。銃である。本作はアキンボ(両手持ち)もアリアリである。ハンドガンやマシンガンのアキンボは当たり前。どう考えても普通は両手で操作する機関銃すらも両脇に抱えて盛大に薬莢をばら撒き続けるスーパーナチキリングマシーンのブラス公だが、ナニがデカいのはいいことだ。2倍ありゃもっといい。


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▲銃がデカいことはいいことだ。銃座から機関銃外してバリバリ伝説。

 そんなこんなで銃はリアルな時代考証などを一切考えていない反面、変態武器もいろいろある。中でも大事なのがプラズマカッター。これは一種のトーチで、金網を焼き切ったり、射出モードに切り替えてちょっと離れた場所の鎖を切ったりできる。
 デモのシーンでは後半デカいバージョンのプラズマキャノンも登場したのだが、まぁ本当にデカいバージョンなので使い方は同じ。繰り返すが、ナニはデカけりゃいいのだ。デカけりゃ射出モードでエネルギーの塊を撃ちだして巨大パワーローダーに叩き込むこともできるしね(原理がどうなっているのかは知らない)。


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▲ちなみにレーザーキャノンだかプラズマキャノンはナチの実験室からパクります。

■マップの仕掛けは90年代上等! 迷う奴はNoobだ!

 プラズマカッターの説明でお察しの人もいるかもしれないが、このゲームはすげぇ迷う。基本的に一本道だが、通路からエレベーターシャフトに繋がるダクトを都合よく見つけてカッターで鎖を焼ききって移動、エレベーターシャフトではエレベーターのブレーキを焼き切って移動……といった感じにギミックを見つけないと次に進めないシーンが普通にある。こればっかりはまぁ苦手な人は苦手だと思うが、そんなに極悪な配置はないので頑張っていこう。
 ちなみにカッターは任意の場所で切断可能というスキルの無駄遣いぶりを発揮しており、金網をセコセコ切ってみるも穴が小さくて通れねぇなんてこともあるので、男ならデカく切ろう。

 そしてシークレットも多い。「何でこんな所に?」と疑うような場所にヘルスやアーマーや弾薬が仕込まれているのだが、これはナチが頭おかしいのではなく、オールドスクールなFPSとはそういうものだからだ、多分!

 というわけで、何度かプレイすることでマップを覚え、流れるようにヘルスとアーマーと弾薬を回収しながらナチの屍の山を築いていくという、2000年代初頭でもちょっとクラシックだったスタイルを追求することもできる。


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▲コイツ結構硬いんですけど、そこまで動きがアグレッシブではないんで、前述したように動き続けて雑魚を倒し、シークレットを回収していったりすると、気がついた頃にゃあいい具合に迎撃準備ができてたりするんです。

●俺が待ってた未来のFPSはコレだ

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▲Jensの兄貴。信用できる男です。

 まぁそんなこんなで本作のメインクリエイターであるJens Matthies氏への合同インタビューや、ロンドンでのミッションが楽しめた試遊(ブラを目的地に送り届けた後、ドライバーが特攻する涙のシーンもアリ)でわかった情報をリミックスしてひたすら書きまくってきたわけだが、記者がFPSにハマった90年代のFPSが、魂そのままに、最新テクノロジーとギミックを装備してやってきた、という感じである。

なんでFPSが好きだったのか。それはブッ飛んだ世界に没入できたからだ。
なんでFPSが好きだったのか。それはシークレットやマップのギミックに気付いた時、レベルデザイナーと心が繋がった気がしたからだ。
なんでFPSが好きだったのか。日常とか厳しい世界情勢とか忘れて、ただ銃弾をばら撒けたからだ。
そして本作にはこれらすべてがある。

 そんなわけで全国4000万のFPSファンに男らしく親指を立てて「続報を待て!」とオススメしたいところである。ちなみにMatthies氏いわく、ウルフェンシリーズでは『ウルフェンシュタイン3D』からの影響をもっとも受けているそうで、某誌の海外ライター氏による「火炎放射器は?」、「メカヒトラーは?」というナイスな質問に対しては「あー……いやいや、そういうのはまだ何も言えないよ!」という痺れる答え。
 ついでに記者もドイツ(ナチ関連が非常に厳しい)でリリースできるのか聞いてみたら「いろいろシンボル削ったりしなきゃいけないけどギリギリまで調整して出すよ」とのこと。日本でもウルフェン3Dのスーファミ版はいろいろとアレだったが、今回はバッチリな感じでのリリースを期待したい。(編集部:ミル☆吉村)


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▲ウルフェン公式サイトではブラウザゲーム版ウルフェン3Dがタダで遊べるので、ヒゲチョビンの顔をおがみつつ遊ぼう。

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※『Wolfenstein: The New Order』は1960年代の仮想世界に基づくフィクションです。各名称、登場人物、団体、場所、事象は架空のもの、またはフィクションに基づく描写によるものです。本作品のストーリーとコンテンツはナチス政権の信念、イデオロギー、事象、行動、党員、行為を解釈、称賛、是認を意図するものではなく、またナチス政権による戦争犯罪や虐殺、その他人権に反する犯罪を矮小化する事を容認するものではありません。