本当の意味で、ダンス文化のセントラル(中心)を表現する作品に

踊るだけじゃない、ダンスムーブも作れる『Dance Central 3』――マイクロソフトプレゼンリポートその3【E3 2012】_03
▲本作の開発を担当するハーモニクスのジョン氏(左)と、プロの振り付け師というシャネル氏(右)。

 2012年6月5日~7日(現地時間)まで、アメリカ・ロサンゼルスのコンベンションセンターにて開催された世界最大のゲームの見本市、E3(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)2012。会期最終日、マイクロソフトブースでは同社主力タイトルのプレゼンテーションが実施された。こちらの記事では『Dance Central 3』のプレゼンの模様をお送りする。

 Kinect(キネクト)をもっともわかりやすく、かつ楽しく活用しているタイトルが、『Dance Central』シリーズであることに異論を挟む人は少ないだろう。その最新作『Dance Central 3』では、従来までのダンス体験に加えて、ついにダンスムーブを自分で作り出すことが可能になる。その驚愕のモードは“Make Your Move”。対戦型のモードで、最初にひとりがKinectセンサーの前に立って、自分が考えたダンスムーブを4回くりかえす。すると、それがフラッシュカード(ダンスムーブを示すアイコンのようなもの)になるので、それをもうひとりのプレイヤーがコピーするのである。デモを見る限り、ダンスムーブのメイクはかなりの自由度……というか、どんな動きにも対応できそうな雰囲気。“中腰で左右にステップを踏みながら、頭の横で手を激しく上下させる”という、かなり細かい&複雑なムーブもしっかりと認識して、フラッシュカード化されていたのにはかなり驚かされた。

踊るだけじゃない、ダンスムーブも作れる『Dance Central 3』――マイクロソフトプレゼンリポートその3【E3 2012】_02
踊るだけじゃない、ダンスムーブも作れる『Dance Central 3』――マイクロソフトプレゼンリポートその3【E3 2012】_01
▲自分のムーブがダンスになる!

 このMake Your Moveに代表されるように、『Dance Central 3』では振り付けに縛られない踊りを追求している。たとえば、“Keep the Beat”というモードは、音楽のビートに合わせて体を動かすというもの。重要なのはダンスのキレではなく、いかにリズムに乗れるかで、もちろんどうやって乗るかもプレイヤーの自由。つまり、従来までの『Dance Central』シリーズで表現されていた競技としての“ダンス”ではなく、クラブやパーティーでの気取らない“ダンス”が楽しめるというわけだ。この方向性をさらに追求したのが、その名もズバリ“Party Time”。このモードにはもはやスコアすら存在しない。みんなが集まったときなどのバックグラウンドミュージックとして『Dance Central 3』の楽曲を流しておくことができるのだ。それに合わせて踊るのか、あるいは友人との会話のネタにするのかは、すべてプレイヤーの自由である。

 とは言え、本作はあくまで『Dance Central』シリーズであり、ダンスと楽曲にフォーカスした作品であることに変わりはない。収録楽曲は最新のヒット曲に加えて60年代~2000年代の各年代を代表する曲をセレクト。振り付けもそれぞれの時代に沿ったものとなり、ストーリーモードではタイムトラベルのような感覚で時代を遡ることもできるという。また、前2作の楽曲を移行することも可能だ。

<E3で公開された収録曲>
50 Cent 「In Da Club」
Cali Swag District「Teach Me How to Dougie」
Cobra Starship ft. Sabi「You Make Me Feel …」
E.U.「Da’ Butt」
Edward Maya & Vika Jigulina「Stereo Love」
Gloria Gaynor「I Will Survive」
Marcia Griffiths「“Electric Boogie」
Usher ft. Will.I.Am「OMG」
Usher「Scream」
Van McCoy「The Hustle」

 ちなみに記者は『Dance Central』シリーズは第1作目からのファンなのだが、3作目にしていよいよ、本当の意味でダンス文化のセントラル(中心)に触れる内容になったと感じている。より幅広い層の人が、より気楽に、より楽しく遊べる『Dance Central 3』は、2012年秋発売予定だ。