PS3の結構スゴい基本無料FPS『DUST 514』最新インタビュー!【E3 2012】

基本プレイ料金無料でのサービスを予定しているCCP Gamesのプレイステーション3用オンラインFPS『DUST 514』。今年中のサービスに向けてβテストが本格化していく本作について、開発首脳陣に話を聞いた。

●日本から正式にβテストに参加できる可能性も?

 CCP Gamesが開発中の、プレイステーション3用オンラインFPS(一人称視点シューティング)『DUST 514』。大規模戦闘が可能なハイエンドなFPSを基本無料で提供すること、同社のオンラインゲーム『EVE Online』と世界が繋がっているということもあって、業界的にも注目されているタイトルだ。いろいろとやっていることが新しくて内容が複雑なため、詳細は過去の記事を参照してほしい。ちなみに、日本でのサービス構想もすでに語られている。
 今年のE3では、ソニーブースにプレイヤブル出展するのに合わせ、2012年6月29日よりβテストイベントを行うことなどを発表。開発首脳陣も来場し、カンファレンスに出席していた。そこで、『DUST 514』エグゼクティブ・プロデューサーのブランドン・ラウリーノ氏、クリエイティブ・ディレクターのアトリ・マル・スヴェンソン氏、そして『EVE Online』シニアプロデューサーのジョン・ランダー氏に話を聞いた。

▲左からジョン・ランダー氏、アトリ・スヴェンソン氏、ブランドン・ラウリーノ氏。

――海外では6月29日にβテストイベントを行うことを発表しましたが、どういうコンテンツが入ってきますか?
ブランドン マップやウェポン、スターマップ、電子戦など、いろんなコンテンツが入ってくる。それとPS Moveや、マウスとキーボードのサポートも行う。EVEとの接続については話せるかな?
ランダー 大丈夫だ。
ブランドン いまはDUSTだけの独立した構成で動かしているが、今夏にはSingularity(『EVE Online』の公開テストサーバー)に接続する。
ランダー その後でTranquility(『EVE Online』の本番サーバー)に繋ぐ予定だ。Dustだけの運用、Sisi(Singularity)への接続、Tranquilityへの投入という3つのステップで考えている。

――『EVE Online』でそれに関してアップデートなどは行うのですか?
ランダー ああその通りだ。だが、すでにやっていることもある。例えば、先月導入した新エクスパンション(拡張)のInfernoで国家間戦争(Factional Warfare)をアップデートしたよな。『DUST 514』のユーザーがTranquilityに接続されるようになると、いよいよ『EVE Online』のプレイヤーが『DUST 514』のプレイヤーと契約して、惑星を支配するために戦ってもらうことになるわけだが、国家間戦争はその大きな機会となる。国家間戦争をやると、なぜ『EVE Online』のプレイヤーが、オービタルストライク(軌道爆撃)をやってまで『DUST 514』のプレイヤーを助けようとするのかわかるはずだ。もっとも、『EVE Online』のプレイヤーが我々の想像を超えたことをするように、『EVE Online』と『DUST 514』のプレイヤーが、その関係やシステムを我々が考えもしなかった形で利用することもあるかもしれないが(笑)。
アトリ ずっと前からいろいろ整備してきているから、いきなり何でもかんでも投入しているわけことを一応補足しておくよ。

――βテストはどう拡大していくのですか?
ブランドン 『DUST 514』の公式サイトで登録するか、いまだと『EVE Online』のユーザーも登録を受け付けている。それと大手メデイアなどで配布するといったプロモーションもやっていく予定だ。PlayStation Homeでもラウンジを開設して、先着1万名に今夏プレイ可能なアクセス権を提供する。バーみたいなスペースで、ゲームの内容や遊び方を学べる。情報を集めていくとゲーム内コンテンツの特典が得られるようにする。
ランダー 『EVE Online』プレイヤーの登録を受け付けているのはシニアプロデューサーとして嬉しいことだね。

――すでにプレイしているβテスターの反応はどうですか?
ブランドン 非常に大量のいいフィードバックをもらっている。バグや不具合などはもちろん、ゲームバランスやアイテムの価値まで送ってくるので、非常にありがたい。E3で出すバージョンがどう受け止められるか、とても楽しみにしているよ。『EVE Online』のプレイヤーからは、「本当に同じ世界のようだ」という感想も多くもらっている。装備の感じや、搭乗兵器の外装やアフターバーナーのエフェクト、スキルシステムまで似ているので、気に入ってもらえているようだ。

――日本ではとある課金手法が違法になることが発表されたこともあって、基本無料のタイトルの少額課金のデザインが非常に話題になっているんです。本作の場合、「お金を払えば勝てる」というモデルではないと以前お伺いしていますが、あらためてこの辺りの話をお願いします。
ブランドン Gachaなんとかというヤツだよな。それはともかく、本っ当に山ほどのゲーム内マネーだけで買えるアイテムがあるから、一銭も出さなくても戦えるし、勝てる。そもそも、デフォルトの武器でもヘッドショットなら倒せるしな。アイテムのバランスについては多くのフィードバックを貰っており、おおむね好評だ。これから調整する部分はもちろんあるが、前向きに取り組んでいくよ。

――PS Vita用のアプリ『DUST 514: NEOCOM』ですが、携帯ゲーム機から『EVE Online』の世界に繋がる最初の例になるのでは?
ランダー うーん、携帯ゲーム機ではないが、ファンが自作したアプリがあったりするから、ちょっと違うな。でも、いまのAPIは情報を引っ張ってくるだけだが、新APIのCRESTでは情報のプッシュもできるようになる。前回のCSMでは、コーポレーション(『EVE Online』におけるギルドのようなもの)をマネージメントするインターフェースについて話しあったんだ。モバイルは明らかに我々がこれから力を入れていく領域になるな。
ブランドン そういう意味では携帯ゲーム機で初めての公式プログラムになるね。
――『DUST 514: NEOCOM』は『DUST 514』のローンチ時には利用できるのでしょうか。
ブランドン Tranquilityと繋がったら使える。もうちょっと早くから使えるようにしたいとは思っているのだが。
――無料なのでしょうか?
ブランドン 個人的にはそうなったら面白いと思っているが、少額で販売することも含め、まだ検討中だ。

――日本の基本無料タイトルで『サムライ&ドラゴンズ』というタイトルがパッケージ版を出したのですが、何かそういった施策をする予定は?
ブランドン そういったプレミアムパッケージ以外にも、いろいろ考えている。

――Infernoの反応はどうでしたか?
ランダー 国家間戦争のおかげかPvPのキルが3倍に増えた。人数はちょっと覚えていないが。全体的な反応としては、ひとつ以外はおおむね好評だと考えている。ユニファイド・インベントリーはフィードバックを受けて早急に対処した。
アトリ 国家間戦争はもともとあったものだが、うまく機能していなかったのを改良したものなんだ。もともとあったものを直して正しくするとか、コミュニティーと密接に結びついてすぐに反応するというのは、僕らが『DUST 514』でも習いたいと思っていることだ。
ブランドン 業界でもここまでコミュニティーと近いのはなかなかないと思うね。これは我が社の誇りでもあると思うし、ぜひ取り入れていきたいね。
ランダー Infernoから始めたプレイヤーも多い。また、『DUST 514』のことを知って『EVE Online』をはじめてみたとか、『EVE Online』のプレイヤーだが『DUST 514』のβに参加してみるとか、双方の流れが生まれているのが興味深いね。

――コミュニティーとの関係という点では、『DUST 514』版のCSMみたいなものは考えていますか?
ブランドン この前のCSMで話したばかりだ。『DUST 514』だけのCSMにするか、いまあるCSMに融合するのか、まだちょっと決めていないが検討している。
アトリ プレイヤーと話す機関を作るかどうかをプレイヤーと話しているんだ(笑)
ランダー 『EVE Online』のCSMメンバーは全員『DUST 514』のβテストをプレイしているから、もう『DUST 514』からのメンバーはすでにCSMにいるとも考えられるな。

――前回ブランドンさんにインタビューした時に「仮に英語でも構わないから日本でもβテストをプレイしたい」と最後にお伝えしました。「もっと声をあげてほしい」という回答を書いたところ、『EVE Online』の掲示板に「自分たちは本当にやりたいんだ」と書いている人たちがいました。日本人はこれから夏・秋にかけて拡大していくβテストをプレイするのにどうすればいいでしょうか?
ブランドン (ニヤリとして)その件は動いているよ。もうちょっと待ってくれ!