『ギアーズ オブ ウォー 3』の進化に触れる、“Horde”インプレッション【スタジオツアー2】

ゲーム Xbox 360
期待のXbox 360用ソフト『ギアーズ オブ ウォー 3』の真髄に触れる、スタジオツアーの第2回。今回は“Horde”のインプレッションをお届けする。【全3回】

●仲間意識を育む“Horde 2.0”

■『ギアーズ オブ ウォー 3』スタジオツアー
※『ギアーズ オブ ウォー 3』の真髄に迫る、“Horde”いよいよ解禁!

 2011年5月に行われたエピック・ゲームズのスタジオツアーで解禁された“Horde(ホード)”。参加した世界中の取材陣は、心ゆくまで進化した“Horde”を楽しむことができた。それはまさに、期待に違わぬおもしろさ! ここでは、そのプレイインプレッションをお届けしよう。

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▲エピック・ゲームズのエグゼクティブプロデューサー、ロッド・ファーガソン氏。

 前回でも触れた通り、“Horde”は、『2』でもっとも遊ばれたオンラインモード。『ギアーズ オブ ウォー 3』の開発にあたっては、当然“Horde”の進化は最重要課題で、「高い評価を得た“Horde”をつぎのステップにどう進めるかに注力しました」とは、エグゼクティブプロデューサーのロッド・ファーガソン氏の言葉。そこで開発陣が参考にしたのが、“Horde”上級者によるプレイ。『2』の“Horde”において、上級者はマップの特定エリアをシールドやグレネードで守りながらプレイしていたことから、『3』ではこの要素を積極的に取り入れることにしたのだという。そういった点も踏まえて、“Horde 2.0”を開発にするにあたって念頭に置いたのは以下の3つだ。

(1)チーム・コーディネーションをシンプルにする
“Horde”は協力モードなので、『2』の発売前はフレンズとプレイする場合が多いと考えていたが、実際にプレイする人々を見ると、パブリックでもプレイする人が多かった。『3』では、この点を考慮しないといけないと思った。

(2)前進、発展の個人的感覚を重要視
『2』の“Horde”は途中でやめるとそこで終わってしまって、そのときだけのゲームになってしまっていた。“Horde 2.0”では、“前進”、“変化”、“発展”の感覚を取り入れるように努力した。

(3)プレイ経験の多様化
『2』ではある程度的の出かたやリズムが読めた。そこで『3』では敵の出現を予測しづらいものにした。

 以上の3つを踏まえ取り入れたのが、“拠点を守る”というコンセプトの導入だ。プレイヤーは“コマンドポスト”と呼ばれるポイントを中心にローカストの猛攻を凌いでいくことになる。そして、スパイクやデコイ(囮)、見張りといったアイテムを駆使して“ベース”を要塞化していくことで、ゲームにバラエティー感を持たせるようにした。これが“Horde”に新たな魅力を与えた。

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 まず明確になったのが各プレイヤーの役割分担だ。「自分はこっちを守るから、キミはそちらを頼む!」といった感じで役割を分けることで、より強くゲームに参加している意識を持つことができる。これは、たぶん記者のように下手くそなプレイヤーほど顕著に感じることだと思うのだが、通常FPSやTPSのマルチプレイを遊んでいると、「僕ってゲームに参加できているのかなあ」という意識を持つことが多い。ところが、“Horde 2.0”では、「チームに貢献している」という気持ちを強く持つことができるのだ。そして、それとともに沸き上がってくるのが仲間意識。「チームに貢献している=いっしょに戦っている」という気持ちが仲間意識を育むことになる。最後のひとりだけ生き残った味方が、残り少ない敵を倒すために悪戦苦闘している姿を見ると、心の底から「がんばれ!」と応援している自分に気付くこともしばしば。ひとつのウェーブを凌ぎって、つぎのウェーブに準備するときの何とも言えない連帯感は、正直何ものにも代えがたい。記者はスポーツをしたことがないので想像するしかないが、あるいは“チームワーク”というのはこういうものなのかな……と思ってみたりもする。

 “要塞化”ということでは“貨幣システム”も見逃せない。“Horde 2.0”ではすべての行為は貨幣に換算され、稼いだお金で要塞をより強固にできる。たとえば、デコイや見張りなどはお金をかけることでレベルアップさせることが可能だ。ただし、アイテムは敵の攻撃により破損することもあり、当然のこと修理にもお金がかかる。要塞の成長要素というのも“Horde 2.0”の楽しみどころのひとつだ。お金はチームで共有できる。まあ、ウェーブも後半になると、次第に要塞にかまっていられなくなったりするのだが……。ちなみに“Horde 2.0”では、敵を倒せば100ドル、仲間を助ければ100ドル貰えるとのこと。敵を倒すのとチームワークが等価というのはいかにもチームワーク重視といったところだが、エピック・ゲームズの副社長であるマーク・レイン氏は、もともとチームプレイヤーではなかったが、仲間を助ければ100ドル貰えると知った途端にチームプレイに目覚めたとのこと。「彼がやたらと助けだしたので、チームメイトは倒れている暇がなかったよ」とロッド・ファーガソン氏は笑いながら語ってくれた。まあ、これもチームプレイのひとつの形か?

 ゲームの“メリハリ”という点も、エピック・ゲームズのスタッフが心掛けていたポイントのようだ。“Horde 2.0”ではウェーブは50まで用意されているが、右肩上がりで敵が強くなっていく……というわけではない。手強い敵を倒したあとは、ちょっと息抜きのステージがあったりと、まさに波のように、強弱のメリハリをつけながらウェーブは進むのだ。そして、要所で迎えるボスウェーブの怖さといったら! ボスウェーブの強化も“Horde 2.0”の特徴のひとつで、とにかくクリーチャーがユニークだ。どんなクリーチャーが登場するのか……というのは、“Horde 2.0”の楽しさのひとつと言えるだろう。そして、ボスウェーブでこそ問われるのがチームワーク。ボスウェーブをひとりで切り抜けるのは至難の技で、中には、グレネードで体を焼き尽くすことで銃による攻撃が有効になるという連携が必須の敵も。ちなみに、ウェーブとウェーブのあいだには30秒の時間を設けているとのことで、このインターバルも、緩急をつけるのにひと役買っている。緊張と緩和が絶妙で、ぐいぐいとゲームに惹き込まれるのだ。

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 スタジオツアーでは、多くの取材陣が時を経つのも忘れて“Hrode 2.0”を楽しんでいた。とにかく断言できるのは、“Horde 2.0”は掛け値なしにおもしろい!」ということだ。

 スタジオツアーの最終回は、クリエイターへのインタビューをお届けする。

※『ギアーズ オブ ウォー 3』の秘密に迫る、キーパーソンに聞く

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