『El Shaddai(エルシャダイ)』、蔵出しクリエイターインタビュー(後編)

ゲーム プレイステーション3 Xbox 360 インタビュー
話題の完全オリジナルアクション『El Shaddai ASCENSION OF METATRON(エルシャダイ アセンション オブ ザ メタトロン)』。クリエイターインタビューの後編をお届けする。アクションの秘密に迫る!

●揺るがなかったアクションへのこだわり

 発売前から大きな話題を集めたイグニッション・エンターテイメント・リミテッドの完全新作アクションゲーム『El Shaddai ASCENSION OF METATRON(エルシャダイ アセンション オブ ザ メタトロン)』もいよいよ2011年4月28日に発売。ここでは、ファミ通Xbox 360 5月号(2011年4月30日発売)にて掲載した、ディレクター/キャラクターデザイナーの竹安佐和記氏と、プロデューサーの木村雅人氏へのインタビュー記事の完全版をお届けする。今回はその後編。話題はアクションや、やり込み要素、幅広いコラボ展開など多岐にわたった(※インタビューは3月上旬に収録しました)。

※前編はこちら

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竹安佐和記氏(クリム)。ディレクター/キャラクターデザイナー。

木村雅人氏(イグニッション・エンターテイメント・リミテッド)。プロデューサー。

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――ゲームシステムについてお聞きします。コンボのアクションはどのようなシステムなのでしょうか?

竹安 『El Shaddai(エルシャダイ)』はボタンをどのようなタイミングで押すかによって、派生する技が変わります。

木村 ただし、ユーザーの皆さんに自力で探してもらいたいので、技の出しかたは秘密です。「あのコンボはどうやってつなげるんだろう?」と興味を持ってもらい、ぜひチャレンジしてほしいですね。

――いわゆるコマンドを入力するタイプではありませんね。

竹安 格闘ゲームのような感じではないです。コマンド表を出したくないという理由もありました。おかげで仕様書を書くときに苦労しましたよ。技や出しかたはスタッフ全員で考えたんですが、「基本的な方向性はこれでいくので、あとはみんなでやりたいようにやって!」と伝えたら、つぎの日にはぜんぜん違うことになっていたり。連絡用のボードに「ボタンをもうひとつ増やせませんか?」と書いてあったこともありました。

木村 ボタンに関しては、ディレクターとスタッフがよく戦っていましたね。一時期は毎日のようにスタッフから「ボタンを増やしたいです」と言われ続けて、そのたびに竹安が「嫌だ嫌だ」と(笑)。

竹安 僕はどうしても譲れないことに対しては感情を押し殺して、「ダメ!」と言い切ってしまうんですよ。でも東京ゲームショウで試遊してくださったユーザーの皆さんからいただいたアンケートによって、けっきょくボタンは増やしました。お客さんには弱いです(笑)。

――それでは、オーバーブーストについて教えてください。

竹安 いわゆるボムのような楽しい必殺技ですね。これに関して、僕はスタッフに「初めて触るユーザーが気持ちよく出せるのは、バーン、ボーンだよ!」と伝えました。

木村 説明になっていない(笑)。

竹安 ホワイトボードにも、「バーン、ボーン」と書きましたよ(笑)。複雑なコマンドを入力して“カチャカチャカチャ、ボーン”ではダメなんです。でもみんな、「どれがバーンで、それがボーンなんだ?」と悩んでいました。このコンセプトについては、スタッフからずっと疑問視されていたんですよ。簡単な操作で多彩な技が出ることは、難解で相反する要素でもあります。そこで行きつ戻りつはありました。

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――本作のやりこみ要素を教えてください。

木村 スコアランキングに対応しています。あとは2周目以降で解禁になる要素もたくさん用意しています。ちょっとだけヒントを出すと、ゲームをクリアーしたあとは、ぜひオプション画面をチェックしてください。

――チャプター6以降はどのような展開になるのでしょうか?

竹安 “変わり続ける世界”が本作のテーマですが、「ここまで違う世界があるのか!」と驚かれると思いますよ。おもしろいキャラクターも登場するので、ぜひ期待してください。

――あえてお聞きますが、やり残したことはありますか?

竹安 『El Shaddai(エルシャダイ)』でやり残したことはありません。でも、やりたいことはまだまだあるので、新しいプラットフォームが登場すれば、まだまだ可能性は広がると思います。

●コラボ展開にはさまざまな意図が

――ここからは、さまざまなコラボ展開についてお聞きします。『El Shaddai(エルシャダイ)』というゲームを発表する前から、“ネフィリム”だけは“ギャングスター・プランナー(GSP)”で広告を展開されていました。しかも広告プランを一般の方から募集するというゲームのPRとしては、これまでになかったアプローチです。どのような経緯で実現したのでしょうか?

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竹安 まずはネフィリムというキャラクターを先行して売りたい、という思いがありました。そのうえで、いまの時代ってさまざまな場所に情報がありますよね。そこにネフィリムのようなキャラクターを放り込んで、何ができるかを実験してみたかった。
 ユーザーの皆さんに本当に驚いてもらえるのは、盛り上がるだいぶ前から仕掛けていた、ということに気づいてもらったときなんですよね。たとえば、『El Shaddai(エルシャダイ)』は「大丈夫だ、問題ない」というセリフやルシフェルのトリッキーなキャラクターが話題になりましたが、じつはそれ以前からネフィリムを展開していた。ネフィリム単体では盛り上がらないかもしれませんが、その奥ゆかしさがその後の事象に説得力を持たせる。ネフィリムはボディブローのように、じっくりと効いてくると思っていました。

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――それではEDWINとのコラボ商品は、どのようなきっかけで?

木村 竹安がとにかくジーンズ好きだからですね(笑)。おそらくそこがスタートです。

竹安 ゲームとして意味のある、設定を含めてのコラボレーションをやってみたかったんです。“人類最強の装備はEDWINのジーンズだった”と(笑)。最近は役者をキャスティングするコラボが流行っていますが、僕としては商品で何かできないかなあと思っていました。あとはコスプレイヤーもヒントになっています。これは本物を作ったら絶対いいだろうな、と思ったんですよ。信頼のおける大手企業から、メーカー公認のコスプレ衣装が出るわけですから。

――ユーザーの反響も大きいですね。

竹安 筋が通った設定で、後づけ感がなく、受け入れやすかったからだと思います。ストレッチ素材のジーンズは流行っていて、実生活でも役立つという理由もあると思います。これは絶対売れる、と個人的には思っていました。

木村 ゲーム中のキャラクターがジーンズやケータイ、ビニール傘を使っていることで、ユーザーとのリアルなつながりが強くなったと思います。実際のジーンズを撮影して、それをテクスチャーとして取り込んでいるからこそ、「オレがいま履いているジーンズといっしょだ」と共感できる。そこはすごく大事だと思いますし、竹安がキャラクターに込めた大切な部分でもあります。

――さらに、バンダイからフィギュア発売が発表になりました。

竹安 これは高速で決まった流星のような企画ですね。PR&マーケティングの上西が、バンダイさんとのつながりが深かったことが大きな理由です。

木村 僕らには『El Shaddai』しかないので、本当に、本当に大事な作品なんです。その作品を大切にしてくれて、しかも大きな力で後押ししてくれる会社だったので、バンダイさんと手を組みました。この企画は年末に立ち上がって、年内に契約を固めて、2月には試作品が上がってくるくらいのスピーディーな展開で進みました。でも、まだ契約が固まっていない段階でも「こんな試作品を作ってみました!」と写真を見せていただいたり、バンダイさんの担当者がとても情熱を持ってくれたことも大きいです。これからもどんどん展開していくので、ぜひ楽しみにお待ちください。

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▲バンダイから2011年7月下旬発売予定の“デフォルトマイスタープチ”。3キャラクターが1セットになっており、全3種類のセットが発売予定。各セット1575円[税込]。ちなみに、この3体が1セットではありません。

――それでは最後に、ユーザーにメッセージをお願いします。

木村 とにかく興味を持っていただけるものを、伝えていこうと思います。驚き、疑問、疑いなど、何であれ『El Shaddai』に興味を抱かれたら、ぜひとも一歩踏み込んで、1回触っていただきたい。その先には、深くておもしろくて、気持ちいい世界が広がっています。

竹安 発売直後に迎えるゴールデンウィークは、ぜひイーノックといっしょに旅立ってください。それが“いちばんいい”過ごしかたです。もう、ずっとルシフェルの声を聞いていればいいんですよ(笑)。

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