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『二ノ国 漆黒の魔導士』プレイインプレッション

インプレッション DS ゲーム
話題のRPG『二ノ国 漆黒の魔導士』。携帯機であるニンテンドーDSの作品でありながら、350ページを超える魔法の本が同梱されるという、その前代未聞の作りにも注目や期待が集まりました。そんなレベルファイブ入魂の大作RPG『ニノ国』に、本誌クロスレビューで10点をつけたレオナ海老原に、同作インプレッションでその想いを赤裸々に綴ってもらいます。

●ゲーム業界話題騒然の超大作!

 話題のRPG『二ノ国 漆黒の魔導士』。携帯機であるニンテンドーDSの作品でありながら、350ページを超える魔法の本が同梱されるという、その前代未聞の作りにも注目や期待が集まりました。そんなレベルファイブ入魂の大作RPG『ニノ国』に、本誌クロスレビューで10点をつけたレオナ海老原に、同作インプレッションでその想いを赤裸々に綴ってもらいます。あまりシステムなどについて語っていないので、これまでのインプレッションと趣がことなるかもしれませんが、ご了承くださいませ。

●誰もが純粋に楽しめる高クオリティーなRPG

 日本のみならず、世界的にもその名が知られるアニメーションスタジオ、スタジオジブリ。アニメ作品という枠では収まらないその作品の完成度は、子どもから大人まで分け隔てなく楽しませてくれます。なんてことは、もはや説明するまでもないでしょう。そんなスタジオジブリがアニメーション部分の制作を担当、さらには久石譲氏が音楽を担当とあっては、ふだんゲームをあまり遊ばない人でも遊んでみたくなるのは当たり前。それに答えるかのように、ゲーム内容はいい意味でシンプルです。魔法を覚えるときに呪文をタッチペンで描いたり、魔物を仲間にして戦闘を行うなど、わりと複雑そうにも思えますが、どのシステムも定番な感じでクセがなく、プレイしてみると非常にすんなりと進められるのです。斬新な部分があまりない、ということにもなりますが、裏を返せばクセがない分、より多くの人が楽しめる作りということにほかなりません。そのおかげか、スタジオジブリのアニメーションも久石譲氏の音楽も、違和感なくきっちりとゲームに融合し、誰もが楽しめる大作に仕上がっています。

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スタジオジブリが制作したアニメーションが随所に挿入される。アニメの中を冒険しているような感覚!

ストーリーは、オリバー少年がニノ国という別の世界へ行き、母親を救うため闇の魔導士を倒しにいくというオーソドックスなもの。最近のゲーム、アニメ、小説、映画などは、個性的すぎるキャラクターや大胆なストーリー展開など奇をてらったもの、過激なものが多い傾向にありますが、この『ニノ国』は非常にわかりやすい展開です。余計なことを考えることなく、すんなりとストーリーが心に入っていけます。この直球勝負な内容のおかげで、ゲームファン以外も、純粋に楽しむことができる作りになっていると言えるでしょう。

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登場人物は、現実世界と二ノ国で魂を共有している。ふたつの世界を行き来してさまざまな問題を解決するのだ。

●ゲームの世界をより深く味わえる、魔法の本マジックマスターのすごさ

 RPGとしてストーリーもシステムもシンプルな内容、と語ってきてしまっていてなんですが、付属する本のありかたは、じつはこれまでのゲームでは味わえない要素を担っています。実際にゲームを始めてみると、魔法を覚えるために読み、謎や仕掛けを解くために読み、魔物や合成アイテムのヒントとして読み、という感じで使うのがわかります。これって単にちょっと変わった謎解きの仕掛けにしているだけなのでは? と考えてしまう人もいるでしょう。じつは自分もそう思いました。とくに携帯ゲーム機を通勤時などで遊ぶ人にとっては、本を読まないと進めないというのは足かせにしかならないのではないか。それってどうなのよ? と。しかしそれは、本編クリアー後、ある部分を読んだとき氷解し、ゾクっときました。

 この本は謎解きのためだけに存在しているのではない。物語を完成させるための役割を担っている。

 そんな想いが去来します。そして何度も何度もその箇所を読み返し、そこに込められた意味を読み解きたい一心で、一字一字噛み締めるように目で追っていきます。さらに、ほかの部分も読み進めていくと、いろいろなことがわかってきます。何も関係ないだろうと思っていた言葉の数々が、意味を持ってくるこの感覚。これまでのゲームでは味わったことのないものでした。この本はオマケではない、ソフトと本を合わせて『ニノ国』という作品なんだ、という想いにいたりました。
 その後、改めてプレイ内容を振り返ったとき思ったのは、ただ純粋に「楽しかった」ということだけでした。非常に単純でシンプルがゆえの満足感。まるで1本のアニメーション映画を観たあとのような感覚に似ているかもしれません。独創的な内容の多い昨今、このわかりやすい「楽しさ」は貴重だと思います。より多くの人に、この「楽しさ」を感じてほしいです。

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"マジックマスター"と呼ばれる本には、魔法を覚えるための魔法文字やモンスターの生態、物語を補足する情報などが記されている。

●余談ですが、本が気持ちいいんです

こんなことでシメるのはどうかと思うんですが、ハードカバー好きとして言っておかねばならないことがあります。それは本の手触りのよさ。まず、各ページの紙はちょっと堅めです。そのおかげで、本をめくるとパラパラパラっていう擬音がでてくるかのような気持ちよさがあります。なんとなくですが、いかにも魔法の本という感じがするのです。そして表紙。重みがあり、閉じるときにパタンとします。こちらも擬音が飛び出す感じ、空気が押し出される感触が最高に愛おしいです。つい表紙を撫でさすりたくなります。この本の質の高さが、『ニノ国』の質の高さを物語っています。ぜひみなさんも、貴方の魔法の本をめくってください。いざ『ニノ国』へ!

text by レオナ海老原



筆者紹介 レオナ海老原

クロスレビューに命をかけている週刊ファミ通編集者。猫とゾンビに異常な愛情を注ぐが、最近1歳6ヵ月の息子が可愛くてしかたないらしく、よくいる親バカに変貌。息子をゾンビにしないよう周囲から警戒されている。映画やアニメ好き。好きなジブリ作品は『となりのトトロ』とのこと。

二ノ国 漆黒の魔導士
メーカー レベルファイブ
対応機種 ニンテンドー DS
発売日 2010年12月09日
価格 6,800円[税込]
ジャンル RPG(ロールプレイング) / ファンタジー
備考
(c)LEVEL-5 Inc.

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