世界のNAOKI登場! ポロリもあるよ!?

2010年11月18日
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記念すべき発売日を間近に控えた今回は、 『ダンスエボリューション』プロデューサーのNAOKIこと前田尚紀氏への
インタビューをお届け!

話が弾んで、思わぬ暴露話も飛び出したり!?
NAOKIファンなら必読ですよ!

NAOKI(前田尚紀)

(株)コナミデジタルエンタテインメント所属
『DanceEvolution』プロデューサー
KONAMIの音楽ゲームをメインに、ゲームプロデューサーとして活躍する一方、ソロミュージシャンとして多数の楽曲制作はもとより、『BeForU』や自らもメンバーとして参加する『TЁЯRA』等、ミュージックプロデューサー/アーティストとしても活動している。

 

『ダンスエボリューション』を誕生させたKinectとの出会い

――そもそも『ダンスエボリューション』というゲームを創ることになった、きっかけは何だったのですか?
NAOKI KONAMIでは10年位前からずっと『BEMANI』シリーズを始めとした音楽ゲームを作り続けてきました。この10年という年月がどれ位のものかというと……。当時10歳で小学生だった人が20歳の大人になっていたり、20歳の学生が30歳で社会人の中堅に差し掛かったりだとか、それくらい大きな変化があるわけですよ。それゆえ趣味嗜好の変化があって当然ですよね。その時流に合わせて、ゲームの形も変化していくというのはある意味必然です。だからと言って、何でもかんでも新しくすればいいというものでは無く、世の中に受け入れられ易いゲームであることを最優先しつつ、我々にできる最大で、毎年毎年新しいタイトルを創ってきました。そんな中、衝撃的な出会いがあったんです。去年(2009年)のE3で初めてお披露目された、Kinectですよ。当時はProject Natalという名前でしたが……。コントローラーを持たずしてゲームができるということで、「これはダンスゲームにもってこいだな」と直感で思いまして、帰国してからすぐにゲームの草案を練り始めたんです。

――Kinectが"Project Natal"として発表されたのが2009年の6月1日ですから、それからわずか1年足らずで作ったということになるんですね。
NAOKI 実際のところ、驚くほど短い期間で創ったんですよ! 数字を聞いたらビックリしますよ(苦笑)。実現できた主な理由は、幸いにも優秀なスタッフに恵まれたことでしょうね。本当に彼らの才能とモノ創りの情熱、そして実行力に救われました。感謝しています。

――ダンスゲームという性格上、スタッフもダンスをわかっていないと作れない部分があると思うのですが、その点はダンスが得意な方がいらっしゃったのでしょうか。
NAOKI 実はもともと、皆ダンスの練習なんかしたこと無いし、そんな嗜好も無い人間ばかりだったんですよ(笑)。でも制作を進めていく中で、だんだん変わっていったんです。席を立って、体を動かして、それで反応を見て、そこから座ってデスクワークをして、また立って……という独特な制作体系で毎日を過ごしているうちに、心身ともに健康になっていったというか……必要以上にアクティブな職場になっとるみたいな……。ふと手を止めて席からフロアの様子を眺めてみると、皆マジで楽しそうに踊っているんですよ。「どんな職場やねん」と(笑)。スタッフの中には10キロ以上痩せたっていう人もいましたよ(笑)。

全てが計算づくめで創られた楽曲

――今度はゲームの中身についてお話をお伺いしたいと思います。ダンスの判定には、ポーズを決めたり、ステップを踏んだり、ときには手を打ったり、叫んだりなど、様々な種類がありますが、その設定はどのようにして決めたのでしょうか?
NAOKI これに関しては多くの試行錯誤を重ねました。基本的には画面のキャラクターと同じ動きをしていれば良いのですが、やっぱりゲームですから。何らかの判定要素を入れなくてはいけないな、と。最初に入れてみたのは、"シルエット"という要素です。特定のポーズを決める、というものですね。でも、これだけじゃ間がもたないねぇということになりまして、そこでタイミングを判定する"リップル"を入れてみました。特定のタイミングで画面に表示された輪っかの場所に手足を移動させるものです。そこでもまた、脚の動きも判定を取ろうか、とか動きそのものも判定取りたいね、というように話が膨らんでいって……。結果的に、今の形で成立させたんですけど、そこまでは、本当にすごく大変でした。

――振り付けを考えるのも難しかったんじゃないですか?
NAOKI それはもう(笑)。そもそも、ダンスモーションは曲の内容にリンクすることが望ましいと思いませんか? 曲名であったり、曲調からイメージは浮かんでくるものと思います。例えば、本作の代表的なナンバーである『A Geisha's Dream』という曲は、"芸者"という名の通り、外国人が日本を見たらこうだろうな、というイメージで作っていて、"和"と"洋"のテイストが混ざった曲なんです。じゃあダンスもそのイメージで創りましょう……ということになりました。それで土下座から始まり、襖を開け、刀で斬ったり、お辞儀をしたり……。そうやって、まずはシューティングゲームでいう敵の出現パターンだとか、パズルゲームのギミックを作るようなイメージで大枠イメージを作りました。そこから、「この曲はこういうイメージがあるからシルエットを多めにしたいね」、「じゃあシルエットの数を曲中で30個ぐらいにしましょう。リップルの数は何個ぐらいにしましょう。」と、まずは最高の難易度の設定を決めて、そこでようやくモーションアクターやコリオグラファー(振り付け師)、ゲームプランナーたちが協議を重ね重ねて、ダンスモーションを完成させていましたね。ただ、曲に合わせただけの振り付けにはなっていないんですよ。ゲーム的にちゃんと成り立つように、「ラテンってどんなシーンが多いんだろう?」とか、「シルエット系のほうが冴えるんじゃない?」とか。さらに動きの機敏なものは、リップルの数を多めにして、手を伸ばしたところに判定を置くようにしたりとか……そういった創意工夫をして創り上げたんです。

――振り付けには、ゲーム的な難易度も影響しているということなんですね。
NAOKI もちろんです。音楽もモーションも判定も、全てが精密に繋がっていて、計算づくで創られているんです。これはオリジナル曲をメインに使ったからこそ、できたことでもあります。「有名な曲が入っているから、それだけで楽しめるよ」っていうゲームは、王道とは思いますが、僕らはその逆を敢えて選びました。ゲームを楽しんでもらいたいから、ゲーム性を最大限に活かせるような楽曲をチョイスしたというのが、本作の大きな柱になっていますね。

『A Geisha's Dream』は日本人だからこそ作れた曲

――ちなみに、NAOKIさんにとっていちばんお気に入りの曲は何でしょうか?
NAOKI 基本的にどの曲も思い入れがあるんですが、このゲームを最も色濃く象徴していると思うのは、『A Geisha's Dream』です。初めて"自分たちだからこそやれることを詰め込めた"という手応えを感じた曲なんですよ。最近ダンスゲームは、特にアメリカにおいてブームになってきて、本作もアメリカの市場をかなり意識して創っています。ただ、僕達はアメリカ人では無いので、向こうの感覚では創れないんですよ。だから、日本人にしかできないダンスゲームを創ってやろう、と思ったんです。『A Geisha's Dream』は、僕が作った曲ですが、歌い手は海外の方ですから、いかにも洋楽的なものになってますけど、和の旋律は持たせています。しかも振り付けは日本人が担当しているし、ゲームも日本人が創っている。土下座とかお辞儀は、外国人から見れば笑われるかもしれませんが、「これは日本人にしか表現できないんだ」という大和魂のようなものを、この曲を収録したことですごく感じられたんです。これが世界で受けるか受けないかはさておき、自分たちのオリジナリティーが最大限に出せるものは、これしかないって思えたんです。

プロデューサー"NAOKI"ができるまで

――ここまでこのゲームについてお聞きしてきたのですが、今度はNAOKIさんご自身についてもお聞きしたいと思います。コナミに入られたのはいつ頃なんでしょうか?
NAOKI コナミに入ったのは、15年くらい前になります。アミューズメントマシンの音楽を担当する部署に配属されて、当時は『ツインビーヤッホー!』や『沙羅曼蛇2』など、主にシューティングゲームのBGMを担当していました。もともと僕は、音楽で飯を食って行く道を歩んでいましたが、知り合いの紹介で、この業界に入ることになりました。実は当時、ゲーム業界における制作の仕事がよく分かっていませんでした(笑)。ゲーマーと言われる程の業界いろは的な知識もほとんど無かったですね。

――そんな前田青年がゲーム業界に興味を持つきっかけとなったのは何だったのですか?
NAOKI たまたま、大学生時代にCDとビデオとゲームを扱っているお店で6年ほどアルバイトをしていたんです。6年……って、フリーターや留年をしてたのがバレバレですね(笑)。そのアルバイトでゲーム販売から発注作業なども経験したおかげで、営業視点でのゲームビジネスにまつわる知識だけは豊富にあったんです。アルバイトは、銭稼ぎのために週3〜4日くらいフルで入っていたりしたので、ゲームソフトの名前も覚えましたし、流行やどんなお客さんがどんなソフトを好むか、というのもわかってきました。もともとは音楽業界で飯を食っていくために、音楽関連の需要を知ろうと始めたバイトだったのですが、音楽だけではなく、ゲーム、映像についてもいろいろ知ることができました。その経験は、今でもすごく活きているんですよ。

――いわゆるマーケティングを、アルバイトをしながらしていたということですね。お金も稼げて、まさに一石二鳥だったというわけですね(笑)。
NAOKI しかも6年間もやっていましたしね(笑)。そんな経歴を経て、入社したコナミでは、当時シューティングゲームの音楽がカルト的な人気を博していました。

――矩形波倶楽部ですね。『グラディウス』や『沙羅曼蛇』などでも有名な。
NAOKI そうです。でも、担当することになって間もなく出なくなってしまったんですよ、シューティングが(笑)。その後、入社して4〜5年したくらいで「音楽ゲームを創ろう」という話が持ち上がりまして、僕は『ダンスダンスレボリューション』の音楽/サウンドまわりを、オリジナルメンバーとして担当することになりました。「これが、もともと俺がやりたかったことなんだよ!」と、そこからは水を得た魚のように働きまくりましたね。実はその直前まで、本気で会社辞めようとまで思い詰めていたんですけどね(笑)。

――えぇっ!? 
NAOKI これ、ホントの話なんですよ。ゲーム音楽を創ることに嫌気が差してしまって、3年目くらいで上司に辞表を持って行きました。「もうこの業界耐えられません。もっとふつうの音楽やりたいです」って(笑)。ただ、それを「アカン」と突き返されて、そのまま辞めることもなく仕事を続けていたら、『ダンスダンスレボリューション』が現れたんですよ!

――一大ブームを巻き起こした作品でしたよね。
NAOKI 当時、制作に携わったスタッフ達も「うそーん!?」みたいな感じでしたね(笑)。社内では「こんなもん恥ずかしいだろう?」と言われ続けていて、「もし評判が悪かったら、終わりやぞ〜」とも言われていたんですよ。でも、ロケテストを実施した時にすごい反響があって……そこからですね、風が吹いてきたんです(笑)。で、あれよあれよという感じで大ヒットを記録して、続編を創ることになりました。そんな中、当時の上司から呼び出されて、何かと思ったら「お前、名前出せ」と。KONAMIはクリエイターの名前を出すことには厳しかったので、びっくりしました。入社当時は"エンゾニック前田"と名乗っていたのですが、改めてアーティストネームを付けることになったわけなんです。それで当時のディレクターに「じゃ、NAOKIにしたら?」と言われたので、「わかりました、NAOKIにしまーす!」って、ホントにそんな軽い流れで決めちゃったんですよ。

――人生のターニングポイントが、そんなアッサリと(笑)。

まったく新しい形の音楽ゲームを作りたい

NAOKI そこからしばらくは、『ギターフリークス』や『ドラムマニア』、『ビートマニア UDX』や『ポップンミュージック』など、いろいろな作品で曲を作りながら、マネジメント業務を並行していました。それらのシリーズが定番商品になっていく中で、今に続く"ビーマニプロダクション"という部署が設立されました。もちろん僕らもそこに結集し、そこで音楽部分を取り仕切るプロデューサー、サウンドプロデューサーというポジションになりました。そして音楽作りと並行して、音楽ゲームを盛り上げるためのタレントも作って育てていかなければならないと、『BeForU』というグループを、公募で立ち上げたりしていました。

――KONAMIが作ったアイドル、という感じだったのでしょうか?
NAOKI そうですね。音楽業界的な手法で女性をスカウトしてきて、グループを作って、『BEMANI』シリーズで主展開して、更にはCDを出したりライブをしたり……。音楽ゲームにおけるひとつのモデルケースを作れたと思うんですよ。その後も『TЁЯRA(テラ・※)』というユニットを展開して、そこはアーティスティックなラインとして考えて。そうやって様々なアーティストプロジェクトを直に手掛けてきて、そろそろこの部門においては、自分のやりたいことは一巡したかなと。ビーマニプロダクションでも新しい人材がどんどん台頭してきていますしね。そんなこんなで、ひとつの選択をしまして、ビーマニプロダクションの外で次世代の音楽ゲームを作ることにしたんです。それが、約1年くらい前の出来事ですね。そして新体制で作った初の作品が、この『ダンスエボリューション』なんですよ。

――ということは、今後は『ダンスエボリューション』以外にも、別の形での音楽ゲームも制作されるということなのでしょうか?
NAOKI もちろん。僕のミッションは、世に問える、新しい音楽ゲームをKONAMIから出す、ということと思っていますので、「え? こんなことやるの?」「うそー?」みたいな、皆さんを良い意味で驚かせるような、病みつきになるような楽しい作品を創造し続けたいと思って止みません。いわゆる『BEMANI』と言われるゲームシステム上に在るだけのものに留まらず、音楽エンターテイメントにまつわるものであるならば、何でもやってやろうと思っていますので。早ければ来年あたりには『ダンスエボリューション』に次ぐ、まったく違った作品をお見せできたらなぁ、という野望を抱いています!

――では、最後に本作をこれから買おうと思っている、または興味を持っているというユーザーに向けて一言お願いします。
NAOKI いよいよ、何も持たなくてもダンスをプレイできる、これぞ真打ちと呼べる、究極のダンスゲームを創りました! 是非とも体感してみてください!! 体感して進化と真価を感じてください!!! The Beginning from the endless!!

※TЁЯRA(テラ)……NAOKI氏と『ダンスダンスレボリューション』シリーズのサウンドディレクターなども務めるシンガーソングライターjunとのアーティストユニット。2ndアルバム『Ёvolutiφn』が2011年春に発売予定!! 1stアルバム『RЁVOLUTIФN』はKONAMIの通販サイト"コナミスタイル"限定で発売中。

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これぞダンスゲームの最終進化形! 画面上のマーカーやシルエットに合わせて、正しいタイミングと動きでダンスを踊るのだ。収録曲は、パラパラの定番ナンバー『Night Of Fire』や『Yesterday』を始めとした全30曲。コントローラーを使わずにゲームが楽しめるXbox 360の新しいゲームシステム、Kinect(キネクト)の国内対応ソフト第1弾として登場する本作が、音楽ゲーム界をさらに進化させる!!

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