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『ファイナルファンタジーXIV』の戦闘システムの詳細に迫る

2010/3/12

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●『ファイナルファンタジーXIV』の戦闘とは?

 

 スクウェア・エニックスより2010年に発売予定のプレイステーション3用ソフト『ファイナルファンタジーXIV』(以下、『FFXIV』)。MMO(多人数参加型オンライン)RPGである本作の戦闘は、まだまだ未知の部分が多い。実際にどのように行われ、どういった要素を内包しているのか? そのイメージについて岡田氏、佐藤氏、岩尾氏の開発スタッフ3名にたっぷりとお話を伺ってきたぞ。

 

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バトルディレクター岡田厚志氏(写真左)
プランナー佐藤 制氏(写真中央)
プランナー岩尾賢一氏(写真右)

 

 

 

 

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■基本的にMPは回復しない?

 

――まずは、『FFXIV』における戦闘の大まかなイメージを教えてください。

 

岡田厚志(以下、岡田 パーティーでもソロでも遊べますが、『FFXIV』ではモンスター側にもパーティーの概念があるため、“複数対複数によるバトル”が基本になります。実際の流れとしては、特定のキャンプ場所に敵を引き込んで戦闘するのではなく、移動しながら戦うスタイルを想定しています。

 

――敵が出現するポイントを転々としつつ、回復を挟みながら戦う感じでしょうか?

 

岡田 はい。ですが、『FFXIV』の大きな特徴として、基本的にMPが回復しません。もちろん、まったく回復させる手段がないというわけではなく、プレイヤーがある程度成長すればMP回復のアビリティを習得しますし、“エーテライト”と呼ばれる拠点に行けば、HPと併せてMPも回復させることができます。

 

岩尾賢一(以下、岩尾) 個々のバトル単位ではなく、何回か行われるバトル全体を想定して、MPを節約しながら戦っていくという要素が『FFXIV』には入っているんです。

 

佐藤制(以下、佐藤) 与えられた目的を果たすために特定の場所へみんなで移動していくわけですが、その際にいかにMPのコスト管理を行うかということが重要になります。“MPコストコントローラー”のような概念のクラスもあって、そのクラスのメンバーがパーティー全体のMP調整役を担うこともあります。

 

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■戦闘のカギとなる距離、方角、範囲

 

――図を見ると、各クラスごとに攻撃の適正距離があると考えてよろしいのでしょうか?

 

佐藤 はい。『FFXIV』の戦闘は、位置取りであったり、敵がどこを向いているかというのが戦局に大きな影響を与えます。その延長線上として、適正距離があるわけです。

 

岩尾 敵にもクラスのような設定があり、お互いに機動戦術を行うことを想定しています。好位置を取り合って、ときどき場所を移しながら戦う感じですね。これで、複数対複数の戦闘をより盛り上げていこうと。じっと同じ場所で攻撃しているのではなく、敵との位置関係も考慮する必要があるんです。

 

佐藤 アクションゲームではないんですけど、アクション風なテイストは入っていますね。

 

――戦闘中に動き回るということは、適正距離が設定されているクラスよりも、近距離系のクラスのほうが戦闘は楽なのでしょうか?

 

岩尾 近距離で戦うクラスはより方角を意識する必要があり、離れて戦うクラスは距離を重視する傾向になると思います。

 

佐藤 近接攻撃の場合は当てる方角で効果が変わったりもするので、遠距離系のクラスと比べて特別簡単というわけではないですね。

 

岩尾 もうひとつ、位置に関する重要なファクターとして“範囲”があります。おもに魔法において顕著なのですが、ソーサラー以外のクラスでも効果範囲がある技が多いのです。

 

佐藤 戦闘している場所を、“パーティーメンバー全員で共有している空間”としてつねに意識してほしいという狙いもあり、範囲攻撃は今後もより充実させていくつもりです。

 

岩尾 範囲には“自分から放射状”や“標的を中心に広がる”など、いろいろ種類があります。その範囲、そして距離と方角を計算して、タクティカルなバトルをお楽しみください。

 

クラス別レンジ概念図

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自分好みの属性を育てる

 

――『FFXIV』には“属性”の概念があるようですが、これについて詳しくお教えください。

 

岡田 『FFXIV』の世界には、火、氷、風、土、雷、水の全部で6つの属性があります。そして、水属性は火属性に強く雷属性に弱いなど、それぞれが強弱の関係を持っています。

 

岩尾 プレイヤーや敵を含むゲームに出てくる、あらゆる要素に属性が影響しています。また、6属性の偏よりによって生じる状態として、“星極”と“霊極”と呼ばれる、地球上でいう磁気のような要素も存在します。

 

――これらの要素はゲーム中、具体的にプレイヤーにどのような影響を及ぼすのでしょうか?

 

岡田 各プレイヤーは、それぞれの属性に対して強弱が設定できるんです。たとえば、“私は火属性に強い” といった感じですね。

 

――それは、キャラクター作成のときに決めるものなのでしょうか?

 

佐藤 いいえ。プレイヤーのHPなどと同じで、成長させるものです。成長によって、その属性のスペシャリストになっていくわけですね。

 

岡田 水属性に強くなれば、敵の水属性の魔法を食らってもあまり痛くなくなります。

 

岩尾 同じ幻術士でも、「私は氷属性が得意、あいつは炎の使い手だ」といった形で、おのずと役割も違ってくるでしょう。

 

――プレイヤーの個性も出そうですね。

 

岩尾 どの属性も平均的に強化していくと、どのような局面でも対応できる反面、際立った専門性もなくなってしまうわけです。

 

――強化している属性ごとにコミュニティーが生まれたらおもしろそうですね。

 

佐藤 火属性愛好会みたいな(笑)。そういうつながりもあるかもしれません。

 

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※クラスの紹介記事はこちら

※公式サイトはこちら

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